
エチオピア観光で行ってよかったスポット15選!秘境から世界遺産まで紹介
目次
Toggleエチオピア(Ethiopia)は、アフリカの中でも特に歴史と文化が色濃く残る国で、壮大な自然と数多くの世界遺産が魅力です。特に有名な岩窟教会や古代遺跡、美しい高原の景色は、訪れる人々を魅了します。
また、エチオピアはコーヒー発祥の地としても知られ、現地で味わうコーヒーセレモニーは特別な体験になるでしょう。
この記事では、エチオピアが大好きで3回計2か月に渡り観光した経験から、訪れるべき観光スポットやおすすめツアー、旅行のベストシーズンや注意点まで詳しくご紹介します。
エチオピアの観光MAP
エチオピアは北と南、中央と東、と国中に見どころが点在する観光資産に恵まれた国。
1回の訪問では全部を見るのは難しいので、どこをみたいか、どう周るかをじっくりと計画をするようにしましょう。
①ラリベラの岩窟教会群【世界遺産】

ラリベラ(Lalibela)の岩窟教会群(Rock-Hewn Churches of Lalibela)は、エチオピアを代表する世界遺産の一つ。
12世紀から13世紀にかけて造られた教会群は、一枚岩を掘り抜いて作られた驚異の建築物です。
特に「聖ギオルギス教会(Church of St. George)」は、その美しい十字架形の構造で有名。現地では今も多くの巡礼者が祈りを捧げており、荘厳な雰囲気を感じられます。
1978年にユネスコの世界遺産に登録されました。
②アクスム遺跡【世界遺産】
古代アクスム王国の首都として栄えたアクスムには、巨大な石碑(ステラ)や宮殿跡、古代の王の墓が残るアクスム遺跡(Aksum)があります。
特に「オベリスク・オブ・アクスム(Obelisk of Aksum)」は高さ約24メートルの壮大なモニュメントで、古代エチオピアの技術力の高さを物語ります。
1980年にユネスコの世界遺産に登録されました。
③ゴンダ―ル(ファジル・ゲビ)【世界遺産】
ファジル・ゲビ(Fasil Ghebbi)は、ゴンダール(Gondar)にある「アフリカのカンボジア」とも称される城塞都市。1979年に世界文化遺産にも登録されました。
17世紀に築かれた宮殿や要塞が残り、かつてのエチオピア帝国の栄華を偲ばせます。石造りの城や広大な庭園は、西洋とアフリカの建築様式が融合した独特の美しさを持っています。
④エルタ・アレ【ダナキル砂漠】

エルタ・アレ(Erta Ale)は、エチオピア北東部のダナキル砂漠(Danakil Depression)に位置する活火山で、世界でも珍しい恒常的な溶岩湖を持つことで知られています。
「地獄の門」とも呼ばれ、真っ赤に煮えたぎるマグマの光景は圧巻。標高は約613メートルと低めですが、極端な暑さと過酷な環境のため、登山はチャレンジングな体験となります。
通常は夜間にトレッキングを行い、頂上で溶岩湖の迫力を間近で観察します。夕方まで小屋で休憩をし、夕食後に暗闇の中をかなりの距離歩くので、体力のない方はおすすめしません。往復で4万歩越えでした。
また、みんなの眠る用マットをラクダが運んでくれるのですが、1頭足が岩にはまってしまい、置き去りにして進み、翌日帰りにピックアップしようとしたら、オオカミに食べられてました・・(泣)
ツアーに参加しても自分の足で歩かなくてはならず、楽に行けるところではありませんが、エチオピアの秘境を体感できる冒険的なスポットです。
⑤ダロル火山【ダナキル砂漠】

ダロル火山(Dallol Volcano)は、エチオピア北東部のダナキル砂漠に位置し、「地球上で最も暑い有人地域」として知られています。
火山活動によって形成された奇妙な地形と、硫黄や鉄分を含む鉱物が作り出すカラフルな景観が特徴です。
黄色や緑、赤など鮮やかな色彩が広がる地熱地帯は、まるで別の惑星のような光景。極端な環境ながらも特殊な微生物が生息しており、科学者にも注目されています。
アクセスには四輪駆動車が必須で、現地ツアーへの参加がおすすめです。
⑥アサレ湖【ダナキル砂漠】

アサレ湖(ダナキル塩湖・Danakil Salt Lake)は、エチオピア北東部のダナキル低地にある塩湖で、広大な白い塩の大地が広がる幻想的な景色が特徴です。
湖の水が蒸発すると塩の結晶が地表を覆い、鏡のように空を映し出すことも。
地元のアファール族の人々が今も伝統的な方法で塩を採掘しており、ラクダのキャラバンが塩を運ぶ光景はまるで歴史の一場面のよう。
夕暮れ時には湖面が黄金色に輝き、絶景の写真スポットとしても人気があります。乾季(10月~3月)が観光に最適です。
⑦シミエン国立公園【世界遺産】
シミエン国立公園(Simien National Park)は、エチオピア北部のデバーク(Debark)地方に広がる壮大な山岳地帯で、1978年にユネスコ世界遺産にも登録されています。
「アフリカのグランドキャニオン」とも呼ばれるこの地域には、標高4,500メートルを超えるラス・ダシャン(Ras Dashen)山をはじめとする険しい山々が連なります。
ここでは、絶滅危惧種のゲラダヒヒ(Gelada Baboon)やエチオピアオオカミなど、珍しい野生動物にも出会えます。
トレッキングの名所としても人気が高く、壮大な景色とともに大自然を満喫できるスポットです。
⑧ブルーナイルの滝

ブルーナイルの滝(Blue Nile Falls)は、エチオピア北部のバハルダール(Bahir Dar)近郊に位置し、「タナ湖(Lake Tana)」から流れ出るブルーナイル川にかかる壮大な滝です。
「ティサ・イシャット(Tis Issat)」=「煙を吐く水」とも呼ばれ、雨季には幅400メートル、落差45メートルにもなる迫力満点の水量を誇ります。
滝の周辺には緑豊かな自然が広がり、虹がかかることも多いため、絶好の写真スポットとしても人気。ボートや徒歩で滝へアクセスでき、ハイキングも楽しめます。
⑨ソフ・オマール洞窟

ソフ・オマール洞窟(Sof Omar Caves)は、エチオピア南東部のバレ地方にあるアフリカ最長の洞窟システムで、全長15キロメートル以上に及びます。
洞窟内部には神秘的な石灰岩のアーチや地下川が広がり、かつては宗教的な巡礼地としても使われていました。洞窟内にはいくつものホールやトンネルがあり、探検気分を味わうことができます。
地元のオロモ族にとっても聖地とされ、現在でも儀式が行われることがあります。冒険好きな旅行者にとっては、ぜひ訪れたいスポットの一つです。
⑩ムルシ族【オモ渓谷】

ムルシ族(Mursi Tribe)は、エチオピア南部のオモ渓谷(Omo Valley)に暮らす少数民族。特に女性の「リッププレート(Lip Plate)」で有名です。
若い女性は下唇を切り開き、円盤状の装飾をはめることで美しさや社会的地位を示します。男性は戦士文化を持ち、体に傷をつけるスカリフィケーション(傷跡装飾)の習慣があります。
ムルシ族は観光客との交流にも積極的で、彼らの村を訪れるツアーに参加すると、独特の暮らしや文化を間近で体験できます。
写真撮影にはチップが必要なことが多いので注意しましょう。
⑪ハマー族【オモラテ】

ハマー族(Hamar Tribe)は、エチオピア南部のオモラテ(オモ川下流域)に暮らす少数民族で、独自の伝統文化と美しい装飾で知られています。
特に女性たちは、赤土とバターを混ぜた特有の髪型やビーズのアクセサリーで装飾し、華やかな民族衣装を身にまといます。
ハマー族の最も有名な儀式の一つが「牛跳びの儀式(Bull Jumping)」で、成人を迎える若者が牛の背を跳び越えることで男としての資格を得ます。
この伝統的な儀式は観光客にも公開されており、貴重な文化体験ができます。
⑫チャモ湖【アルバミンチ】

チャモ湖(Chamo Lake)は、エチオピア南部のアルバミンチ(Arba Minch)近郊に位置する淡水湖で、豊かな野生動物が生息する自然の楽園です。
特に「ワニ市場(Crocodile Market)」と呼ばれるエリアでは、大きなナイルワニが日光浴をしている姿を間近で見ることができます。
また、湖にはカバや多くの水鳥も生息しており、ボートツアーに参加すると、野生動物の観察が楽しめます。
美しい夕焼けが湖面を照らす光景も魅力的で、エチオピア南部観光のハイライトの一つとなっています。
⑬ハラール

ハラール(Harar)は、エチオピア東部にある「イスラムの聖地」として知られる歴史都市で、古くから交易の要所として栄えました。
旧市街は「ハラール・ジュゴル(Harar Jugol)」として世界遺産に登録されており、城壁に囲まれた迷路のような街並みが特徴です。
ここの色鮮やかな家々や市場には、イスラム文化の影響が色濃く残っています。特に有名なのは「ハイエナマン」と呼ばれる伝統行事で、現地の男性が野生のハイエナに餌を与える迫力満点のパフォーマンスを間近で見ることができます。

また、観光客もお願いすれば「ハイエナに口移しで餌をあげる」というスリリングな体験ができます。私もやってきました。(笑)
どこからともなく現れる野生のハイエナが、想像より大きくて少しドキドキしましたが、噛まれず餌だけ食べてもらえました。やってみたいモノ好きはぜひ!
⑭アディスアベバ

アディスアベバ(Addis Ababa)は、エチオピアの首都であり、政治・経済・文化の中心地。「新しい花」という意味の名を持つこの都市は、標高2,300メートルの高地に位置し、涼しく快適な気候が特徴です。
市内には「アフリカ連合本部」や「エチオピア国立博物館(National Museum of Ethiopia)」があり、世界最古の人類骨「ルーシー(Lucy)」の化石を見ることができます。
また、地元のカフェでは本場のエチオピアコーヒーが楽しめ、「メルカート(Merkato)」はアフリカ最大級の市場として観光客にも人気です。
⑮エチオピアコーヒー体験

エチオピアはコーヒー発祥の地であり、伝統的なコーヒーセレモニー(Ethiopian Coffee Ceremony)は観光のハイライトの一つ。
焙煎から淹れるまでのプロセスを体験し、エチオピアならではの濃厚なコーヒーを味わえます。
アディスアベバ(Addis Ababa)には人気のカフェも多く、「トモカコーヒー(Tomoca Coffee)」は地元の人々にも愛される老舗です。
エチオピア観光ツアー超おすすめ2選
エチオピアは公共交通機関での移動が難しいため、首都や遺跡以外の観光はツアーに参加するのがおすすめ。人気観光地なのでいろいろなツアーが安く出ています。
以下は私も実際に利用したツアーです。運が良くて、ハマー族の「牛飛びの儀式」にも立ち会えました。
ダナキル砂漠アドベンチャー:エルタ・アレ、ダロル火山、アサレ湖をまわる3泊4日のツアー。これは個人では行けないのでツアーに参加が必須です。
オモ渓谷民族文化体験:ハマーやムルシなど、少数民族の村を訪れ、伝統文化を学ぶプライベートツアー。
その他のエチオピア観光ツアーはこちらでチェック!
エチオピア観光日数の目安

エチオピアは多彩な観光スポットが点在しており、訪れる場所によって必要な日数が変わります。
短期(3~5日):首都アディスアベバと周辺(エントト山、国立博物館、メルカート市場)、またはラリベラの岩窟教会観光
中期(6~10日):ラリベラ、ゴンダール(古城)、バハルダール(タナ湖・青ナイルの滝)、アクスム(遺跡)など北部の歴史観光
長期(11~15日以上):北部に加え、南部のオモ渓谷(民族文化体験)、ダナキル砂漠(火山、塩湖)なども含めた周遊
観光日数に応じて、エチオピアの歴史・文化・自然をバランスよく巡ることが可能です。短期なら北部中心、長期なら南部や砂漠ツアーもおすすめ!
エチオピア観光モデルコース

エチオピアは見どころが多いため、5日以上の滞在がおすすめ。目的と日数に合わせて、人気スポットを網羅したモデルコースです。計画の参考にしてください。
① 5日間(短期コース):文化と歴史を満喫
1日目:アディスアベバ観光(国立博物館、エントト山、メルカート)
2日目:ラリベラへ移動、岩窟教会群巡り
3日目:ラリベラ周辺散策、アシュトン・マリーアム修道院
4日目:ゴンダールへ移動、ファシリデス城・クスクアム宮殿見学
5日目:バハルダールでタナ湖巡り、青ナイルの滝を訪問
② 10日間(北部周遊コース):世界遺産と自然美を満喫
1~5日目:上記の5日間コース
6日目:アクスムへ移動、古代遺跡観光(ステラ、サバの女王宮殿)
7日目:メケレへ移動、ティグライの岩窟教会巡り
8~9日目:ダナキル砂漠ツアー(エルタ・アレ火山、塩湖)
10日目:アディスアベバへ戻り、帰国
③ 14日間(北部+南部周遊コース):民族文化体験もプラス
1~10日目:上記の10日間コース
11~12日目:南部オモ渓谷へ移動、ハマル族・ムルシ族訪問
13日目:トゥルミ・コンソ村観光
14日目:アディスアベバへ戻り、帰国
エチオピア観光ベストシーズン

エチオピアは標高が高く、地域ごとに気候が異なりますが、一般的には乾季(10月~5月)が観光に適しています。
ベストシーズン:10月~2月
この時期は気温も穏やかで観光に最適。特に高地にあるラリベラやアクスムは涼しく、快適に過ごせます。
雨季:6月~9月(北部は特に雨が多い)
逆に雨季の6月から9月は雨が多く、道路状況が悪くなるため注意が必要です。
特別な時期:
9月:エチオピアの新年(エンフトタシュ)があり、伝統的な祭りが楽しめる
1月:ラリベラでエチオピア正教の祝祭「ティムカット祭」開催
エチオピア旅行での注意事項

観光中のマナー
宗教施設を訪れる際は肌を露出しない服装を心がけましょう。
写真撮影時は必ず許可を取る(特に民族の村では撮影料が発生することも)。
食事の際、インジェラ(エチオピアの伝統料理)は手で食べるのが一般的です。
便利な持ち物リスト
日焼け止め・帽子(紫外線が強いため)。
虫除けスプレー(特に南部の観光地では必須)
小額の現金(地方ではカードが使えないことが多い)
エチオピア観光のまとめ

エチオピアは、壮大な歴史遺産と圧倒的な自然美、独自の文化体験が楽しめる国です。
世界遺産のラリベラやアクスムを巡り、ダナキル砂漠の神秘的な風景に触れることで、他では味わえない冒険ができます。また、コーヒーセレモニーや民族文化の体験も旅の思い出になるでしょう。
3度訪問しても、まだまだ見きれていない特別なスポットがたくさんあります。エチオピアを訪れ、アフリカの奥深い魅力をぜひ体感してみてください!


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