エリトリアってどんな国?治安や歴史など旅行前に知っておきたい基本情報【2025年最新】
目次
Toggleエリトリアは、アフリカ北東部に位置し、紅海に面した歴史と文化の豊かな国です。かつてイタリアの植民地だった影響で、都市部にはモダニズム建築が残り、独特の雰囲気を醸し出しています。
一方で、アフリカらしい大自然や伝統文化も色濃く残っており、観光地としての魅力が詰まった国です。本記事では、エリトリアの基本情報や治安、観光スポット、おすすめのグルメなど、旅行前に知っておきたいポイントを詳しくご紹介します。
エリトリアの基本情報
位置: アフリカ北東部、紅海に面する
時差: 日本より−6時間(エリトリア標準時)
首都: アスマラ(Asmara)
国旗:
人口: 約360万人(2025年推計)
言語: ティグリニャ語(Tigrinya)、アラビア語(Arabic)、英語(English)
通貨: ナクファ(ERN)
宗教: キリスト教(主にエリトリア正教)、イスラム教
コンセントタイプ: C、Lタイプ(電圧230V・周波数50Hz)
ビザ: 事前取得が必要
在エリトリア日本国大使館
住所: Adi Roso Street 173, H. No. 10/12 Asmara, Eritrea
電話番号:+291 (1) 113 516
公式サイト:https://www.er.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
駐日エリトリア大使館
住所: 東京都港区白金台4-7-4 白金台STビル4F
電話番号: (03) 5791-1815
公式サイト: http://www.eritreaembassy-japan.org/
エリトリアの地理的特徴
エリトリアはアフリカ北東部に位置し、紅海に面した国です。
東側は紅海に面し、南はエチオピア(Ethiopia)、西はスーダン(Sudan)、南東はジブチ(Djibouti)と国境を接しています。
国土の大部分は高原地帯で、特に首都アスマラ(Asmara)は標高約2,300mの場所にあり、年間を通じて比較的涼しい気候が特徴です。
一方、沿岸部のマッサワ(Massawa)やアッサブ(Assab)は暑く乾燥した気候で、特に夏は気温が40℃を超えることもあります。国内にはダナキル砂漠(Danakil Desert)の一部が広がり、独特の自然環境を持つ地域もあります。
エリトリアの歴史
エリトリアは古代から重要な貿易拠点として栄え、紅海交易の中心地の一つでした。
19世紀後半、イタリアの植民地となり、1941年にイギリスの軍政下に置かれた後、1952年にエチオピアと連邦を形成。しかし、エチオピアがエリトリアを併合したことにより独立運動が激化し、30年以上にわたる独立戦争が続きました。
1993年、国民投票の結果、正式に独立を果たした比較的新しい国です。その後、エチオピアとの国境紛争が続きましたが、2018年に和平合意が結ばれました。
エリトリアの文化と習慣
エリトリアは多様な民族が共存し、ティグリニャ文化を中心にアラブ、イタリアの影響を受けた独特の文化を持っています。
挨拶は「セルアム(Selam)」が一般的で、握手や頬を合わせる挨拶もよく見られます。
宗教や伝統に対する敬意が求められ、特に公共の場での服装には注意が必要です。
エリトリアの治安と旅行の注意点
現地の治安状況
エリトリアはアフリカの中では比較的安全な国とされていますが、政府の統制が強く、外国人の移動には制限があることに注意が必要です。特に首都アスマラ以外に行く場合は許可が必要なことが多いため、事前に確認しましょう。
スリや詐欺などの注意点
都市部ではスリや置き引きのリスクがあるため、貴重品は分散して持ち、バッグは体の前で持つと安全です。旅行者向けの詐欺は少ないですが、観光地では高額な料金を請求されることがあるため、事前に相場を調べましょう。
女性や個人旅行者の心得
女性旅行者は比較的安全ですが、保守的な服装が望ましいです。個人旅行者は自由に移動できる範囲が限られているため、計画的な旅程が重要です。
エリトリアの有名な食べ物
有名料理や飲み物
エリトリア料理はエチオピアと共通点が多く、代表的な料理はインジェラ(Injera)と呼ばれる発酵させたクレープ状のパンです。これにスパイスの効いた煮込み(ツェビ)を乗せて食べます。また、イタリア植民地時代の影響を受け、パスタやカプチーノも人気です。
レストランでの注文のポイント
ローカルレストランではシェアスタイルが一般的で、一皿を数人で食べることが多いです。食事は手で食べることが基本ですが、観光客向けの店ではカトラリーも用意されています。エリトリアのコーヒー文化も体験してみましょう。
エリトリアの有名な特産品・お土産
エリトリアの特産品としては、手織りの布や銀細工、コーヒー豆が人気です。特にエリトリア産のコーヒーは香り高く、お土産としても喜ばれます。
また、イタリア統治時代の影響で、アンティークなイタリア雑貨も見つかることがあります。
エリトリアの世界遺産と観光名所
世界遺産
- アスマラのモダニズム建築:20世紀前半のイタリア統治時代に建設されたアールデコ様式の建築群が評価され、2017年に世界遺産に登録されました。
観光名所
- マッサワ:紅海沿岸の港町で、オスマン帝国やイタリア統治時代の歴史的建築が残る美しい街並みが魅力です。
- ダナキル砂漠:エチオピアとの国境付近に広がる過酷な環境の砂漠地帯で、独特の地形を楽しめます。
- フィアル・ソロムナ山脈:エリトリアの自然を楽しめる場所で、トレッキングに最適です。
エリトリアの天気とベストシーズン
季節ごとの特徴
エリトリアの気候は地域によって異なります。首都アスマラは標高が高く、年間を通じて涼しい気候ですが、沿岸部のマッサワは高温多湿で暑いです。
雨季は6月〜9月で、この時期は移動が難しくなることもあります。
観光のベストシーズン
ベストシーズンは乾季にあたる10月〜5月です。特に12月〜2月は気温が穏やかで観光に適しています。紅海沿岸を訪れるなら冬の時期が快適です。
旅行前に準備しておきたいこと
ビザや通貨情報
エリトリア入国にはビザが必要で、事前に取得する必要があります。通貨はナクファ(ERN)で、現地でのクレジットカード利用は難しいため、米ドルを持参し、両替するのが一般的です。
ドルへの両替は、空港や銀行よりもレートがよいマネーバンクが手軽で安心です。
SIMカード
エリトリアでは外国人向けのSIMカードの入手が非常に困難で、インターネットも制限が多いです。Wi-Fi環境も限られているため、事前にVPNやオフラインで使える地図アプリを準備すると便利です。
必須の持ち物や服装
軽くて長袖の服が紫外線対策に適しています。高地のアスマラでは朝晩冷えるので、羽織るものが必要です。沿岸部では日差しが強いため、帽子やサングラスも必須です。
エリトリアの基本情報まとめ
エリトリアは、アフリカの中でもユニークな歴史と文化を持つ国です。観光客が少なく、温かなウェルカムムードの中で滞在を楽しめます。
今はまだ、国のあちこちに残されている戦争の爪痕も、徐々になくなっていくことと思います。それは良いことではありますが、戦争という歴史を胸に刻み、平和への思いを新たにするために、今のうちに行ってみることができるなら、それは特別な体験になるに違いありません。
治安やビザ情報をしっかり確認し、ぜひエリトリアならではの旅を楽しんでください。