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アフリカ,  アルジェリア

アルジェリア査証|アライバルビザで行ってきた!取得方法とメリット・デメリット

最強パスポートといわれる日本国パスポートをもってしても取得困難といわれるアルジェリアのビザ。ですが、実は2023年2月頃から一部の地域を訪れる観光客限定でアライバルビザも発給しているんです。

今回は、実際にアライバルビザで入国してきた経験を元に、取得方法や実態をレポートします。これからアルジェリアの旅行を計画している人の参考になれば幸いです。

アルジェリアのビザ

アルジェリアの観光 Oran

アルジェリアへ入国するには、観光目的でもビザ(査証)を取得する必要があります。

アルジェリアのビザは、自分が居住している国でしか発給できません。そのため、5年前にアフリカ周遊中に軽い気持ちで立ち寄ろうとしたら、ビザが取れず入国できなかった思い出があります。

じゃあ日本で取ればいいのかって話ですが、いろいろな人の話を聞くところ、かなり発給が難しいようです。

今回、私は南部へ行く予定があったのでアライバルビザに挑戦しました。

結果的にアライバルがとれて旅行を楽しんできたのですが、旅行までに時間がある人は、やはり日本でしっかりとしたビザを取っていく方が安心です。

以下、日本で先にビザ取る場合、アライバルビザを取る場合、その実態を説明していきます。

駐日アルジェリア大使館で観光ビザを取る方法

ビザの取得は、駐日アルジェリア大使館や旅行会社の代理申請などで行うことができます。
ビザの種類と取得に必要な書類、滞在許可証の申請などについては、次のとおりです。

短期観光ビザの取得に必要な書類
・パスポート
・パスポートのコピー
・証明用カラー写真 2枚
・申請書
・英文または仏文招聘状(現地ツアー会社など)
・渡航内容を証明する書類(往復航空券、予定表)など
・その他大使館の要請に応じた書類

ビザの申請時に必要なパスポートの有効残存期間は、6か月以上、未使用査証欄は見開き2ページ以上必要です。

アルジェリア大使館
Embassy of the Democratic and People’s Republic of Algeria
住所:〒153-0062 東京都目黒区三田2-10-67
公式サイト:https://embtokyo.mfa.gov.dz/ja
申請時間:月~金曜日 10:00~12:00
電話番号:03-3711-2661

アルジェリアのアライバルビザ申請は超簡単

アルジェリアのビザ 入国審査

2023年からアルジェリアは、南部の観光をする人を対象にアライバルビザの発給を開始しました。

しかし、これはまだアルジェリアの現場役人たちにも詳細が周知・理解されておらず、度々トラブルが起こったり、ラッキーが起こったりで、あまりお勧めの取得方法ではないようです。

結論的に私はアライバルビザを取得して30日間滞在しましたが、次回行くなら日本で取得してからいくと思います。

とはいえ、申請から受け取りまでは超簡単でほぼ苦労ゼロでした。条件や気をつけるポイントを押さえておけば、15日以内の旅行であればアライバルビザで十分だと思います。

以下でアライバルビザ発給までの流れを説明していきます。

アライバルビザの申請方法(出発前)

アルジェリアの空港

アライバルビザを申請するには以下の条件が必須です。

・南部24県へ旅行する人が対象
・政府認定の旅行会社のツアーを予約している

南部へ行く旅人の99%は目的地がDjanetだと思いますが、もちろん含まれます。

Djanetの空港は、予約したツアー会社のお迎えがないと空港から出ることができません。Djanetの観光や砂漠ツアーなどは、個人だけで行くことは不可能です。

危険エリアだし、砂漠なので個人で行きたいという人はあまりいないと思いますが、個人でもツアー会社のガイドと車をチャーターしていくことはできます。

ですが、普段おひとり様好きの私でも、この砂漠ツアーはグループのほうが楽しいかなと思いました。ほとんどのツアーが7泊8日の4~10人程度の小グループなので、1人よりもグループでワイワイのほうが楽しくて安全です。

いろいろなツアーが出ていて、どこも値段は似たりよったり。€490~800程度
ツアーを申し込んだら、ツアー会社のほうがアライバルビザを申請しなくちゃ!とぐいぐい押してきます。

最初はあまりの積極性にビザ代行費で儲けているのかなと思ったほど。
ですが、私はビザの代行費とかはとられませんでした。空港で直接ビザ代を支払っただけです。

アライバルビザ申請手順

①Djanetでのツアーを決める。
目安はDjanet発着のツアーで€490~€800
最安値の490は、最終日のホテル代が含まれていないことがほとんどなので、それを考えるとどこも同じような費用です。

ときどきめちゃ高いツアーを見かけますが、1週間のツアーで€800以上は払う必要なし
また、アルジェからDjanetまでの飛行機は、どちらが手配するかをはっきりしておきましょう。上記の値段は飛行機代は含みません。
自分で手配してアルジェ~ジャーネットの往復チケットは2万円程度
です。

②ツアー会社にパスポートのコピーと、ツアー会社が送ってくる申請書を記入してメールで送る。

③正式認可されている会社であれば、申請から12日でアライバルビザの受領書が発給されます。
発給されたら、ツアー会社が書類を送ってくるのでそれをコピーしておく。
・アライバルビザの受領書
・ツアーの支払明細(旅行会社が受領書と一緒に送ってくれます)
・写真2枚(背景は白に限定なので注意!)
・アルジェリア ー 日本の往復航空券(日本以外でもOK)
・アルジェ ー ジャーネットの往復航航空券

事前準備はこれだけ。
全部現地の会社が一生懸命やってくれるので、何の苦労もせずに12日後にはビザの手続きが済んでいます

アライバルビザの発給・受け取り方法(到着時)

アルジェリアのビザ アライバルビザ 入国審査

当日、アルジェの空港では、ビザを持っている人たちと同じように入国審査に並びます。
入国審査の後(厳密には審査中に)、担当の警察がきて、アライバルビザのブースへ連れていかれます。

体験談:実はここからが長ったんです。私は空港到着からビザをゲットして外に出るまで3時間かかりました。イミグレの入国審査に1時間半、アライバルビザ発給に1時間半ほど。

そのため、数人で行く場合は、ビザは全員日本で取っておくか、全員アライバルにするか、足並みを揃えておかないと、ビザ有りの人を長時間待たせてしまうことになります。

アルジェ空港に到着後の流れ

①ビザを持っている人たちと同じように入国審査をうける
②ビザブースに連れていかれる
③渡された申請書に記入
④警官に渡すと警官が別室で確認
⑤警官が戻ってビザの支払を命ずる
⑥ブース付近に銀行があるのでそこで支払い
クレジットカードも使用できるようでしたが、またさらに時間がかかるので現金払いをおすすめします。
基本はユーロ支払い、USDも可。
国籍によってビザ代は違いますが、日本国籍の場合、14,000ディナール
100ユーロを支払って、142.77ディナールがおつりで戻ってきます。
⑦渡された領収書を警官に渡す
⑧警官また奥の部屋で審査
⑨戻ってきてパスポートのビザを確認して完了

体験談:②でツアー会社に出した申請書と全く同じものを再度書かされます。なので、日本にいるときに提出したものを1部コピー取っておくと楽です。
そしてこの警官と銀行がなにをしているのかわからないですが、パスされるまでにものすごく時間がかかります。

まだあまりアライバルビザを取る人がいないようで、この1時間半の間にビザ待ちの人は10名ほどでした。なのにこれだけの時間がかかっているので、団体旅行の人たちにはおすすめしません。

アルジェリアの基本情報をこちらの記事で紹介しています!
>>アルジェリアの治安は?マナーや宗教、食事まで訪問前に知っておきたい基本情報

アルジェリア:アライバルビザのメリット

アルジェリアの観光 Pont Sidi M'Cid Constantine 天空の町
コンスタンティーヌ

・申請が簡単
・申請から手続き完了まで12日
・ビザ申請書類や代行費が無料
(ツアー会社によるのかも)
南部に行く予定があって15日以内の滞在ならアライバルビザがおすすめです。

アルジェリア:アライバルビザのデメリット

アルジェリアの首都 アルジェの人気観光スポット カスバの街並み
カスバ

・到着後に時間がかかる
・アライバルビザの知識が現地職員たちにまだ正しく伝わっていないためトラブルの可能性がある
・現地で発給されない場合もある
・基本的に延長はできない
・15日の旅程を超える場合はトラブルになる

実体験!アライバルビザで入国した後のトラブル

アルジェリアのビザ アライバルビザ 入国審査

今回、私はアライバルビザで入国しましたが、申請は上記に書いたように本当に簡単でした。
入国してビザ発給までも、時間はかかったものの、面倒な手続きなどはそれほどなく問題なし、としたいところでした。
が、不幸はここから始まります。

私は30日のスケジュール組んでビザを申請していました。
ところが、申請書を出した後に、警官がもってきた確認書みたいのものには15日と書いてあったのです。
その場で15日じゃないよ、30日だよ、と修正を依頼したのですが、警官はわかったと言ったものの、実際にパスポートに発行されたビザは15日のままでした。

その時点でも再度、15日じゃないよ、30日だよ、と修正を依頼したのですが、「大丈夫だ、予定表があるから日程までいていい。」とだけ言われ、修正はしてくれませんでした。

すでに3時間立っていて疲れていたことと、以前ソマリランドでビザの国籍が間違ってたときに、修正液でちょいちょいと直されただけだった経験があるので、アフリカってそんなもんか、と思ってしまい、外に出てしまいました。

ですが一晩眠って落ち着いたら、良いわけないじゃん!と思い立ち、ツアーの会社に相談したところ、ビザはエクステンドすればいい、簡単にできるから心配ない、時間もあるから安心しろ、といわれたのですが・・・。

周遊中に行く先行く先の警察署に出向いたのですが、みんな大丈夫!できるよ!と言うものの、ここではできないとか、期日がきたらでいい、とか曖昧に濁されてエクステンドできないまま。

そして、いよいよ明日が15日目、という日、一体どこに行けば正しくエクステンドしてくれるのかを聞きたくて在アルジェリア大使館に電話をします。

そこでいただいた言葉が
「まずそもそもよくアライバルビザで入ってこれましたね。アライバルビザで入国してくる人はほとんどいません。また、アライバルビザがエクステンドできるという話も聞いたことがありません。

アライバルビザ自体がまだ新しく、正しい知識もないため、やり方やルールがわかっていない人が多いのでしょう。アルジェリアは上下関係が厳しいので、上の人がOKしなければ、下は責任をとれないので絶対に発行しないと思います。

また、Djanetは危険地帯で大使館としては渡航禁止をしているので行かないでください。明日切れるのであれば明日帰ってください。」という至極当然なお言葉が返ってきました・・。ですよね。

でも行きたいんです!まだ予定の半分しか終わってないし、最大目的のジャーネットに行ってない・・。

ということで、めっちゃワザ使いました・・。こんな身寄りも知っている人もいない中、ほんの少しのつながりを頼りに、自衛官のちょっと偉い人にコンタクトを取り、コネで警察の偉い人に連絡してもらい、その人から直々に昨日断られたビザ発給機関にエクステンドを認めるから発給してあげてのご依頼をしてもらい、見事延長成功!
ただその時に、それぞれ皆様から

警察:「次回は日本でビザを取ってきなさい。」

ビザ機関:「アライバルビザを延長するのは、今回が最初で最後。今後は絶対に認めません。

と太ーい釘を打たれました。
はい。。もうしません・・

というわけで、今回は雇っていたドライバーのおじさんがたまたま官庁で働く偉い人で、その方が自衛官長さんと友達だったことがわかりできた力業。

たくさんの偉い人の力を借りても、あっち行きこっち行きって2日がかりだったので、15日超える滞在はアライバルビザはやめましょう

私のキューバの友人は、2024年1月に7日間のジャーネットツアーで出してもらったアライバルビザで30日(そのツアー以外はフリーで周遊)滞在し、陸路でチュニジアに移動できたようですが、これはもう運としか言えません。

とにかく各関係者にアライバルビザの知識やルール、対応方法が浸透していない、というのがネックで、正攻法が誰もわからない=処理しようがないため、15日以上の滞在であれば、やはり日本でビザを取っていくのが一番安全だと思います。

アルジェリアのビザまとめ

アルジェリアの首都 アルジェの人気観光スポット カスバの街並み ビザ 入国審査
カスバ

取りづらいと言われているアルジェリアのビザですが、きちんと手続きをすれば問題なく取得することは可能です。短期旅行、かつジャーネットのツアーに参加する予定がある方はアライバルビザで簡単にとることもできます。

ただ、大使館や地元の役人たちは、従来通り自国にある大使館で取得することを奨励しています。旅行までに時間があるのであれば、日本にいる間に取得しておいた方が安心です。

アルジェリはまだアジア人の観光客が少なく、観光資源も豊富でとても魅力的な国です。
ぜひアルジェリア観光を楽しんできてくださいね。

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