
ブータンってどんな国?治安や歴史など旅行前に知っておきたい基本情報【2025年最新版】
目次
Toggleブータン(Bhutan)は「最後の秘境」とも呼ばれるヒマラヤ山脈の小国で、「国民総幸福量(GNH)」を国家理念に掲げるユニークな国。旅行にはビザが必要で、訪問には事前の準備が不可欠です。
2017年には眞子さま、2019年には秋篠宮ご夫妻と悠仁さまが訪問されており、日本とブータン、皇室とブータン王室との深い友好関係を象徴する出来事として、注目されました。
この記事では、治安や歴史、気候、文化など、ブータン旅行前に押さえておきたい基本情報をわかりやすくまとめました。
ブータンの基本情報

正式国名: ブータン王国(Kingdom of Bhutan)
位置: 南アジア(インドと中国の間)
時差: 日本より-3時間(日本が12時ならブータンは9時)
首都: ティンプー(Thimphu)
国旗: 龍を描いた黄色とオレンジの旗
人口: 約78万人(2025年推定)
言語: ゾンカ語(Dzongkha)
通貨: ニュルタム(Ngultrum、Nu)
宗教: チベット仏教が大多数
コンセントタイプ: B型・D型・F型(220V、50Hz)
ブータンの観光ビザ

ブータンは観光ビザが必須で、原則として現地の公認旅行会社または日本の提携旅行代理店を通じたパッケージツアーでのみ入国が求められます。
個人旅行は原則不可。
1日あたりの最低料金制度(SDF)があり、2025年時点では1日100ドルが基本となっています。
予約した旅行会社が手続きを進めてくれるので、ビザの取得は比較的容易です。
大使館情報
在ブータン日本国大使館
※ブータンは、在インド日本国大使館が兼轄しています。
住所:Plot No.4&5,50-G Shantipath,Chanakyapuri,New Delhi 110021
電話番号: +91-11-4610-4610
公式サイト: https://www.bt.emb-japan.go.jp/
在東京ブータン王国名誉総領事館
住所: 〒105-0014 港区芝三丁目6番9号芝公園プラザビル3階
電話番号:03-6275-1566
公式サイト: https://www.bhutanjp.org/
ブータンの場所と行き方
ブータンはインドと中国に挟まれた内陸国で、最寄りの国際空港はパロ国際空港(Paro International Airport)。日本からの直行便はなく、バンコク、デリー、カトマンズなどで乗り継ぐのが一般的です。
フラッグキャリアのドゥルックエア(Druk Air)またはブータンエアラインズ(Bhutan Airlines)を利用します。
空港から首都ティンプーまでは車で約1時間半ほど。
ブータンの治安

ブータンはアジアでも治安が良い国のひとつとされ、重大犯罪は非常に稀です。観光客に対するトラブルもほとんどなく、安心して旅行できます。
ただし、落石や山道の事故、野犬、標高の高い地域での高山病には注意が必要です。
また、国王や仏教に対する無礼な発言・行動はトラブルのもとになるのでマナーには十分配慮しましょう。
ブータンの地理的特徴

ブータンは国土の大部分がヒマラヤ山脈に属し、標高は200~7,000mに及びます。
首都ティンプーも標高2,300mに位置し、渓谷と山岳に囲まれた自然豊かな国土が特徴です。
飛行機が山にぶつかりそう!というスリルを味わえるのもここならでは。着陸前の飛行機からの風景はお見逃しなく。
ブータンの歴史

ブータンは8世紀に仏教が伝来し、17世紀には統一国家が成立。1907年には初代国王が即位し、王制国家として歩み始めました。
1949年にインドと友好条約を締結し、外交と防衛の一部を委任。2008年には絶対王政から立憲君主制へ移行し、民主主義国家としての歩みも始まりました。
歴史の中で仏教と王室が深く根付いており、今も国の象徴とされています。
ブータンの文化と習慣

ブータン文化はチベット仏教を中心とした精神的な価値観が基盤です。
民族衣装(男性はゴ、女性はキラ)の着用が日常で、僧院や寺院では厳粛な礼儀作法が求められます。
「国民総幸福量(GNH)」という独自の理念のもと、経済より精神的な豊かさを大切にしています。
左手で物を渡すことや大声を出すことは無礼とされるので注意しましょう。
ブータンの有名な場所

ブータンを代表する観光地は「タクツァン僧院(Tiger’s Nest Monastery)」で、断崖に建つ姿は圧巻です。
その他、プナカ・ゾン(Punakha Dzong)や首都ティンプーの仏塔「メモリアル・チョルテン」、世界遺産候補の自然保護区群など、精神的な荘厳さと自然美を感じられるスポットが点在しています。
ブータンの有名な食べ物

代表料理は「エマ・ダツィ(Ema Datshi)」と呼ばれる唐辛子とチーズの煮込みで、ほとんどの家庭で食べられる国民食。
赤米やそば粉の料理も多く、香辛料を効かせたベジタリアン向けの料理が主流です。
ホテルでは外国人向けに辛さ控えめのアレンジがされることもあります。
ブータンの有名な特産品・お土産

人気のお土産には、伝統的な手織り布や民族衣装、ブータン産の蜂蜜や唐辛子、仏教モチーフの工芸品があります。
また、ブータンの切手は「世界で最も美しい」と評されるほどコレクターにも人気。
タシガンやパロの市場では地元ならではの工芸品や香木も見つけられます。
ブータンの交通事情

ブータンには鉄道はなく、主な移動手段は車です。道路事情は場所により差があり、山道や未舗装路も多いため、運転技術の高い現地ドライバーによる移動が基本です。
公共バスもありますが観光には不向き。国内線の航空便は限定的で、観光ではツアーに含まれる車移動が中心です。
ブータンの気候

ブータンの気候は地域によって異なりますが、一般的に春(3~5月)と秋(9~11月)が旅行に最適です。
夏はモンスーンの影響で雨が多く、冬は高地では雪も降ります。
日中と夜の寒暖差が大きいため、重ね着しやすい服装が理想。標高の高い場所では高山病対策も必要です。
旅行前に準備しておきたいこと

現地でのSIMカード購入は可能ですが、通信状況は場所により不安定。多くのホテルでWi-Fiが利用できます。
推奨される予防接種(A型肝炎、破傷風など)は事前に確認を。
ブータンは現地通貨への両替は限られた場所のみ。インド・ネパールの空港で一部両替しておくと安心です。
空港など大きな両替屋さんでは日本円からの両替も可能ですが、街中ではできない場合も。一般的にどこででも両替できるユーロかUSDも持っておくと安心です。
外貨は旅行前にマネーバンクの外貨宅配で入手しておくのがおすすめ。レートも良く、早くて手軽で便利です。
ブータン旅行での注意事項

寺院や僧院では靴を脱ぎ、撮影が禁止されている場所もあります。現地の人々や僧侶を無断で撮るのもNG。
宗教行事や王室への敬意は絶対で、軽率な言動はトラブルのもと。飲酒や喫煙も制限があります。
標高が高いため、高山病対策や体調管理はしっかりと行いましょう。
ブータン観光のまとめ

ブータンは自然と精神文化が調和した特別な旅先です。
訪れるにはビザ取得と事前予約が必要ですが、その分得られる体験は深く印象に残ります。
治安もよく、穏やかな時間を過ごせる国なので、準備を整えてぜひ訪れてみてください。

You May Also Like

オマーン観光で行ってよかったスポット14選!世界遺産から隠れた名所まで
2025年1月28日
ジョージア奇跡の絶景!断崖絶壁に建つ天空の修道院カツヒピラーに行ってきた
2025年1月17日