
ブーゲンビル島観光で行ってよかったスポット10選【パプアニューギニアの旅】
目次
Toggleパプアニューギニアのブーゲンビル島(Bougainville Island)は、未開の自然と独自の文化が色濃く残る魅力的な島。真っ白な砂浜と透明度の高い海、美しい珊瑚礁や熱帯雨林、そして迫力ある火山が広がり、冒険心をくすぐります。
また、第二次世界大戦の戦跡も残り、歴史を体感できる一面も。観光客の少ない秘境だからこそ、素朴で温かい人々との交流や手つかずの自然を満喫できます。
今回はブーゲンビル島で訪れてよかった観光スポットをご紹介します。
ブーゲンビル島の観光MAP
ブーゲンビル島とは?

ブーゲンビル島(Bougainville Island)は、パプアニューギニア最東端に位置し、ソロモン諸島に隣接する大きな島です。
豊かな熱帯雨林や美しい海に囲まれ、自然資源が豊富で、かつては世界最大級の銅鉱山「Panguna Mine(パンガナ鉱山)」が存在していました。
第二次世界大戦時の戦地でもあり、島には激しい戦闘の歴史も刻まれています。特に1943年には連合軍と日本軍の大規模な戦いが繰り広げられ、多くの遺構や戦跡が残されています。
近年は自治州として独自のアイデンティティを持ち、パプアニューギニアから独立する準備が着々と進んでいます。近い将来、新しい国家として誕生するかもしれません。
手つかずの自然と歴史が融合した独特の魅力を放つブーゲンビル島は、アクセスは容易ではないものの、その分“秘境感”を味わえる特別な場所です。
ブーゲンビル島観光おすすめスポット
秘境らしい大自然や歴史遺産に恵まれたブーゲンビル島。ここでは実際に訪れてよかったおすすめスポットをご紹介していきます。
①Buin YAMAMOTO(山本五十六墜落機)

島南部のブイン(Buin)には、第二次世界大戦の戦跡が多く残っています。日本軍の飛行場跡や沈没した戦闘機、砲台など、日本に関わる歴史的遺構が点在しており、戦争を知らない世代にも、ぜひ一度は見て欲しい場所です。
なかでも「Buin YAMAMOTO」と呼ばれる場所は、第二次世界大戦中に連合軍の攻撃で戦死した山本五十六連合艦隊司令長官の最期の地として知られています。
現在も墜落地点には墜落機がそのまま残っており、地元の人々によって手入れされています。戦争遺産としてだけでなく、平和の大切さを学ぶ場所でもあり、訪れる人にとっては歴史を肌で感じられる貴重なスポットです。
ジャングルの中にあるため現地ガイドと行くことが必須ですが、共に巡ることで当時の背景や島民の体験談を深く知ることができます。
戦争の悲劇を学びつつ、平和への願いを改めて考えるきっかけとなれば幸いです。
②Buka(ブカ)

ブカ(Buka)はブーゲンビル島の北に位置する島で、行政や交通の中心地として機能しています。透き通るような海と白砂のビーチが広がり、島を訪れる人々を魅了します。

特にブカ海峡(Buka Passage)は、潮の流れが速く、伝統的なカヌー文化と豊かな海の景観を同時に楽しめる場所です。
市場では新鮮なフルーツや地元の工芸品が並び、活気ある日常に触れることができます。
観光拠点として宿泊施設も整っており、ブーゲンビル旅行の玄関口として外せないエリアです。
③Upe Boys(ウペ・ボーイズ)

ウブーゲンビルの北部、Rotokas(ロトカス) 周辺の一部に伝わるウペ(UPE)は、少年が大人へと成長していく伝統的な儀式。ウペ・ボーイズ(Upe Boys)は、その通過儀礼を象徴する存在です。
ウペは伝統的な頭飾りの名称でもあり、若い男性たちは成人の儀式期間中にこの独特の帽子をかぶり、特別な修行と隔離生活を送ります。
この期間、彼らは共同体から一線を引き、伝統的な知識や規律を学び、成人男性としての役割を担う準備をしていました。現在ではそこまで厳格に隔離はされていないものの、伝統は今も引き継がれています。

一部の村では観光客を受け入れており、タイミングが合えば村人とともに踊るウペ・ボーイズの姿に出会うことができます。その神秘的な雰囲気は強い印象を残し、今でも時々思い浮かべるほど。
ブーゲンビル文化のアイデンティティを守る重要な慣習であり、地域の人々にとって誇り高き伝統です。チャンスがあればぜひ訪れてみてください。
④Topinang a 2nd vine bridge(生きたつる橋)

トピナンの「セカンド・バイン・ブリッジ(Topinang a 2nd vine bridge)」は、つるを編んで作られた伝統的な生きたつる橋。
1st living Vine Bridge of Topinang(第一生きたつる橋)や Topinanga 3rd Vine Bridge(第三つる橋)と共に並ぶ、いちじくの蔦を絡めて出来上がった「つる橋」の一つで、地元の生活と文化を象徴するスポットです。
橋は川をまたぎ、集落同士を結ぶ重要な通路として利用されてきました。
自然素材のみで作られた橋は、長年蓄積されてきた枯れ葉や土で足場は固まっているものの、穴があったり、揺れたりで慎重に渡る体験はスリル満点!自然の強さと神聖な雰囲気を感じられます。
ここは、ブーゲンビルの人々の知恵と技術を示す貴重な文化遺産であり、伝統の息吹を感じさせる特別な場所でした。この橋のすぐたもとにあるゲストハウスに宿泊するのもおすすめです。
⑤Panguna Mine(パンガナ鉱山)

ブーゲンビル島の象徴とも言える場所が、世界的に有名だった銅鉱山「Panguna Mine」。1970年代から操業していましたが、紛争や環境問題で閉鎖され、つい最近までは巨大な廃鉱となっていました。
近年ではパプアニューギニアからの独立の動きが強まり、それに合わせて大事な資金源となる鉱山の再開も始まっています。
現地ではツアーを通じて鉱山跡を訪れることができ、かつての巨大産業の面影と現在の再開の活気を肌で感じることができます。
自然が徐々に廃鉱を覆い尽くす姿は圧巻で、産業の栄枯盛衰を物語ります。戦跡と合わせて歴史好きにとっては必見のスポットです。
⑥Togerau Waterfall(トゲラウ滝)

Togerau Waterfall(トゲラウ滝)は、熱帯の緑に囲まれた美しい滝で、地元住民の憩いの場。ブーゲンビルの大自然を代表する景勝地のひとつで、訪れる人は清らかな水しぶきと涼しい空気を体いっぱいに感じることができます。
滝壺は遊泳も可能で、地元の子どもたちが楽しそうに泳ぐ姿に出会えることも。
アクセスはやや険しい道を通りますが、その分秘境感があり、都会では味わえない自然の迫力を堪能できます。
⑦Arawa Main Market (アラワ・マーケット)

アラワの中央広場に隣接するArawa Main Market (アラワ・マーケット)は、この周辺に住む人々の生活必需品がぎゅとつまった場所。
新鮮な野菜やちょっとしたスナックなど何でも揃うので、地元の人たちもみんなここで買い物をします。
食料品に洋服、アクセサリーに電気周りまで、ここにくるだけで何でも揃うので便利。フレンドリーな人が多く、写真を撮ってもいい?と聞くと、ほとんどの人がOKを出してくれます。
ローカルの人々との交流が楽しい憩いの場所です。
⑧ASIO Freewave(アシオ・フリーウェーブ)

キエタ(Kieta)から小型ボートで20分ほどの半島先にある「ASIO Freewave(アシオ・フリーウェーブ)」は、透明度の高い海に囲まれた隠れたリゾートスポット。
ボートでしかアクセスできないためとても静かな秘密の隠れ家。シュノーケリングやダイビングで珊瑚礁やカラフルな魚を間近に観察できます。
島にはロッジもあり、素朴ながら海風を感じながらゆったりと滞在できるのが魅力。都会の喧騒から離れ、心身を癒すには最適な場所です。
⑨Arco Beach(アルコビーチ)

ブーゲンビル島の中心都市アラワ(Arawa)のちかくにあるArco Beach(アルコビーチ)には、白砂のビーチと静かな海が広がります。
観光客が少ないため、ほぼプライベートビーチのように楽しめるのが魅力です。
穏やかな海でのんびりと泳いだり、夕暮れには壮大なサンセットを眺めたりするひとときは格別。
近隣ではローカルのマーケットも開かれ、フルーツや工芸品を通じて島の暮らしを感じられます。
⑩Mount Bagana(バガナ火山)
ブーゲンビル島の中心部にそびえる活火山「Mount Bagana(バガナ火山)」は、トレッキング好きにおすすめの場所。
今も噴煙を上げ続ける活火山で、周辺には広大な溶岩原が広がり、まさに地球の息吹を感じさせます。
登山は難易度が高いですが、途中で見られる絶景や、現地ガイドと共に歩く冒険感は格別。自然の迫力を体感できるスポットです。
タマ・フード・フェスティバル(Tama Food Festival)

タマ・フード・フェスティバル(Tama Food Festival)は、ブーゲンビルで開催される文化祭で、伝統舞踊、音楽、工芸品などが一堂に会する賑やかなイベントです。例年8月ごろに開催されます。
参加者はそれぞれの村の部族衣装をまとい、この地に伝わるシングシング(Singsing)に合わせて踊り、先祖代々受け継がれてきた文化を披露します。
フェスティバル期間中は、地元の食文化にも触れることができ、フェスティバル名にもなっているタマと呼ばれるおもちのようなものの作り方が公開されます。なかなかおいしく、観光客にとっては地元の人たちと交流する絶好の機会となります。
平和とアイデンティティを祝う象徴的な行事で、ブーゲンビルの人々の誇りと活気を肌で感じられる特別な体験となるでしょう。
謎のMICRONATION「Papaala と Me’ekamui の双王国」

ブーゲンビル島は、パプアニューギニアから独立しようとしていると話しましたが、ブーゲンビル島の中にはさらにそこからも独立を宣言しているエリアがあります。
それが謎のMICRONATION(マイクロネイション)「Papaala と Me’ekamui の双王国」です。
「Twin Kingdom of Papaala and Me’ekamui(双王国)」と呼ばれるここは、ブーゲンビル紛争後に2人の指導者がそれぞれ王を名乗り、現在は1人の王(Noah Musingku)が治めているマイクロネイション。
マイクロネイションとは、独自の通貨や政府を持ちながらも国際的には国家として認められていない小規模な「自称国家」のこと。入域には厳しいプロトコルがあり、事前申請が必要です。
私たちは事前申請をしていなかったので中には入れてもらえませんでしたが、中の人たちと話をしたり、独自通貨を見せてもらうことができました。(1枚記念にもらった!)
国が小さくなれば国際的な立場も弱くなるのに、なんのメリットがあって、なぜ独立したいのか、私にはよく理解できませんでしたが、そこに住む人たちはプライドをもっているようでした。
住んでいる人たちが平和で幸せであれと願います。
現地の文化や歴史の複雑さを肌で感じる不思議な体験。興味のある人はぜひ足を運んでみてください。
ブーゲンビル島旅行のベストシーズン

ブーゲンビル島は年間を通じて温暖ですが、雨季と乾季があります。
観光に最も適しているのは乾季にあたる5月〜10月頃。雨が少なく、ビーチやアウトドアアクティビティを存分に楽しめます。特に8月はタマ・フェスティバルがあるのでおすすめです。
雨季(11月〜4月)はスコールが多くなりますが、緑が一層鮮やかで自然を堪能できる季節でもあります。
旅行の目的に合わせて選ぶと良いでしょう。
ブーゲンビル島のおすすめツアー

ブーゲンビル島では、現地ガイドが案内する歴史探訪ツアーやトレッキング、アイランドホッピングなどのアクティビティが充実しています。特にパンガナ鉱山見学や戦跡ツアーは人気があり、深い歴史を学ぶ体験となります。
特に、Upe Boysの村やブイン・ヤマモトはガイドと同行が必須です。観光客を受け入れていない村やエリアもあるため、勝手に動き回るのは厳禁。ツアー費が高いので、ついつい自力で行く方法を考えてしまうのですが、個人で行くのがタブーな場所も多いため、ツアーを利用しましょう。
ちなみにブーゲンビル島の旅行会社は1件しかなく、どこの旅行会社に頼んでもオーガナイザーは同じ会社です。
なのに旅行代金は間に入る会社によって雲泥の差!私は直接オーガナイザーに頼んで最安でしたが、タマで出会った西洋人グループに聞くと、ほぼ同じコース周っているのにコスト3倍くらいでした。最安といっても高額なパプアニューギニアの観光費、その3倍って・・怖~!
ブーゲンビル島の観光を考えている人はご連絡ください。オーガナイザーの連絡先教えます~。
ブーゲンビル島旅行を楽しむコツ

・ローカルの人々はとてもフレンドリー。挨拶や簡単な会話を大切にすると歓迎されます。
・ほとんどの人は日本人に友好的ですが、戦跡などを訪れる際は言動に注意しましょう。
・交通や施設は整備されていないため、余裕を持った旅程が必要です。
・持ち物としては、日焼け止め、虫よけ、軽量レインコート、現金(小額紙幣)が必須。
・インターネット環境は不安定なため、オフライン地図や翻訳アプリを準備すると便利です。
・両替は国際キャッシュカードであれば、ATMで現地通貨の引き出しができます。20Kinaからと、比較的少額紙幣からの引き出しができるので便利です。ですが、パプアニューギニアのATM引き出し手数料は高額!なるべくまとめて引き出すようにしましょう。
Lapinの旅行記:ブーゲンビル島編

パプアニューギニアのブーゲンビル島(Bougainville)へ
美しい自然と独自の文化をもつこの島、実は近い将来独立国家になるかもしれない島。2019年には住民投票で圧倒的多数が独立を支持。2025年3月、ブーゲンビルの独立指導フォーラムは、独立日を 2027年9月1日 とするよう提言したそう。
とはいえ、独立までにはまだまだ問題は山積み。実際に実現するかはわかりませんが、未来を大きく変えるかもしれない世界の小さな動きをのぞき見。
まずはBukaからのブカ・パッセージ(ブカ海峡)超え。ロトカス~アラワ~ブインと横断。

パプアニューギニアは、世界で最も言語の多様性が高い国。約840の言語が存在し、これは世界全体の言語の約10%以上がこの国に存在しているという驚異的な数!
中でもこのブーゲンビル島は特殊で、ここだけで300もの言語が存在するのだそう。
トク・ピシン(Tok Pisin)というパプアニューギニアの中で最も多く話される言葉は、少し理解できそうでやはりちょっと難しい・・。
ブーゲンビル島の Topinang(トピナン)近郊に位置する生きた橋や、ミステリアスなUpe Boys、今も悲しい歴史を物語る戦跡など、島全体がスプリチュアルな場所。
ブーゲンビル島の観光のまとめ

ブーゲンビル島(Bougainville Island)は、手つかずの自然と歴史が同居する特別な島です。
パンガナ鉱山やブインの戦跡で歴史を学び、バガナ火山で自然の力を体感し、ポクポク島やアラワのビーチで癒しを得られる、まさに秘境ならではの旅を満喫できます。
アクセスは容易ではありませんが、その分観光客も少なく、島の人々との素朴な交流も大きな魅力。パプアニューギニア旅行の中でも特に記憶に残る体験となるでしょう。
※当記事の情報は実際に旅した際の体験と、調査時点の情報をもとに執筆しています。
可能な限り正確を期していますが、万が一情報に誤りや更新漏れがある場合は、
お手数ですが「https://tabilapin.com/contact/」よりご連絡いただけますと幸いです。
確認の上、迅速に対応・修正いたします。


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