
Wewak観光おすすめスポット8選|第二次世界大戦の戦跡をめぐるパプアニューギニアの旅
目次
Toggle大自然と謎多き歴史が交錯する場所、Wewak(ウィワク)は、パプアニューギニアの北海岸、East Sepik州(イースト・セピック州)の州都としても知られる町。Sepik(セピック)川流域への玄関口として、多くの旅人が足を踏み入れる拠点となります。
透き通る海や熱帯の緑に囲まれながら、一方で第二次世界大戦期には日本軍の基地が置かれ、激しい空襲と戦闘の舞台にもなった場所でもあります。
この記事では、Wewakでぜひ訪れたいスポットや移動方法、旅の留意点を詳しく紹介します。
Wewakの観光MAP
Wewakってどんなとこ?

Wewakはパプアニューギニア本島の北海岸沿い、ビスマーク海(Bismarck Sea)に面した町で、イースト・セピック州の行政中心地です。
地形的には、町は海と内陸の山並みとの間の狭い平地に広がっており、港湾機能を持つWewak Harbour(ウィワク港)も存在します。
歴史的には、第二次世界大戦期、日本軍はWewakをニューギニア本島における最大規模の飛行場基地(Japanese air base)に拡張しており、Boram Airfield、But Airfield、Dagua Airfield など複数の飛行場網を築いていました。
しかし1943年8月のアメリカ・オーストラリア連合軍による空爆(Bombing of Wewak)が基地を打撃し、以後日本の制空能力は大きく低下。
最終的に、日本軍は1945年5月にはWewakを失い、9月13日にはCape Wom(カペ・ウォム)で降伏式が行われ、ニューギニアにおける日本軍の降伏を象徴する地となりました。
現在のWewakは、かつての戦争遺跡と豊かな自然、先住民族文化が混ざり合う旅人の拠点として静かな佇まいを持ちつつ、その歴史の重みを感じさせる町です。
Wewak観光のおすすめスポット
Wewakで訪れるべき魅力的なスポットをご紹介します。歴史、自然、文化、離島など多彩な顔ぶれがあります。
①Cape Wom International Memorial Park(カペ・ウォム戦争記念公園)

Cape Wom(カペ・ウォム)は、Wewak中心部の西側に位置する岬で、日本軍がニューギニア降伏を行った場所として知られています。
ここには降伏を記念するモニュメントと平和公園(War Memorial / Peace Park)があり、当時の日本軍の大砲や銃、墓などがあります。
岬からは海を見渡す眺めもよく、平和の象徴として、戦争を振り返る場所としての重みを感じられるスポットです。
②Mission Hill Lookout(ミッションヒル展望台)

Wewakの町と海、島々を一望できる高台にある展望スポットで、かつて日本軍が見張り台として利用したとも言われています。
ここからはBismarck Sea(ビスマーク海)や沿岸の島々、Wewakの街並みが見渡せ、夕暮れ時はローカルの人たちが寛いでいました。
丘のてっぺんにあるものの、比較的アクセスしやすく短時間でも立ち寄ることが可能なので、ぜひ行って祈りを捧げて欲しい場所です。
登る道は整備されていますが、雨季など滑りやすくなることもあるので注意を。
③Wewak Market(ウィワク市場)

海沿いの賑やかなマーケットで、地元の野菜、果物、魚介、手工芸品、仮面や彫刻などが所狭しと売られています。
地域住民との交流やローカルな雰囲気を体感するのに最適なスポット。旅のお土産を探すのにも向いています。

ただし、スリなどが起こりうる場所でもあるため、貴重品管理にはくれぐれも注意。写真撮影時は店主に一声かけるとよいでしょう。
④Kairiru Island(カイリル島)/Musu Island(ムシュ島)

Wewak港からボートで短時間で行ける離島で、自然豊かなビーチ、熱帯林、ホットスプリング(温泉)、シュノーケリングなどが楽しめます。
特に Kairiru(または Kairiru Island / Kairuru)島は温泉や静かな海岸線が魅力で、Wewakからのデイトリップ先として人気があり。
島ごとに小さな集落もあるため、島の生活文化も垣間見ることができます。ただし、干潮・高潮や天候によりボート便が運休することもあるので事前確認を。
⑤Kaindi Teachers College(カインディ教員養成大学)

Wewak郊外の丘の上に位置するKaindi Teachers College(カインディ教員養成大学)は、パプアニューギニアの教育を支える教員たちを育成する名門校。緑豊かなキャンパスからはセピック海の美しい眺望が広がり、訪れる人にも穏やかな時間が流れます。
地元の学生たちは明るくフレンドリーで、校内には地域行事や文化イベントが開かれることも。特に学生による伝統舞踊や音楽の披露は、現地の若者文化を感じられる貴重な体験です。
敷地内には勝手に入れないので事前にアポイントを取るようにしましょう。
観光地というよりも、Wewakの未来を担う若者たちの熱意に触れられるローカルスポットです。
⑥Christ the King Cathedral(キリスト・ザ・キング大聖堂)

Wewakの中心部に佇むChrist the King Cathedral(キリスト・ザ・キング大聖堂)は、町の象徴的なランドマーク。近代的なデザインの教会堂は、シンプルながら荘厳な雰囲気を漂わせ、内部には地元の職人による木彫りの十字架や美しいステンドグラスが飾られています。
ミサの時間には地元住民が集い、メラネシアの民族音楽を取り入れた賛美歌が響き渡ります。その音色と歌声は、Wewakの信仰と共同体の温かさを感じさせるひととき。
宗教に関係なく、静かに祈りを捧げたくなるような場所です。
⑦Wewak Sea Wall(ウェワク・シー・ウォール)

Kreer By Pass Beachside Art(クリーア・バイパス・ビーチサイド・アート)は、海沿いの防波堤に描かれたアーティストたちのアートスポット。パプアニューギニアの文化やWewakの象徴的なモチーフをカラフルな色彩で描かれており、Wewakの青い海と空を背景に映えます。
観光地というより、地域の創造力と誇りが感じられるオープンエアのギャラリー。空港を出て町に向かう道なりにあるのでぜひ立ち寄って1つ1つの作品をじっくり眺めてみてください。写真撮影にも人気のスポットです。
⑧Sepik River Village Tours(セピック川村落ツアー)

Wewakは Sepik River(セピック川)流域へのゲートウェイとなっており、Pagwi や Angoram 方面へ向かうツアーが出ています。
川沿いの村々では、精巧な彫刻、マスク、伝統的な Haus Tambaran(霊の家)など、先住民族文化に触れる機会が得られます。

宿泊型ツアーだと深部の村やホスピタリティ施設も訪問することができ、静謐な景観と民族の営みが濃厚に体験できます。
また、Ambuntiで行われるクロコダイルフェスティバルへ行くための玄関口でもあります。
Sepik River Crocodile Fastival

セピック・クロコダイル祭は、パプアニューギニアのセピック川流域におけるワニの文化的意義を称える毎年恒例の祭典。伝統舞踊、歌、語り物など、様々な文化公演を観覧できます。
この祭りは、セピックの人々の伝統文化と、彼らが神聖な動物とみなすワニとの結びつきを体験する貴重な機会で、パプアニューギニア東セピック州にある小さな町、Ambunti(アンブンティ)で開催されます。
開催日は毎年異なりますが、通常は8月か9月に行われており、2025年は8月5~7日の3日間で開催されました。
祭りの見どころの一つは、精巧なワニの衣装をまとった男性たちによるワニの舞踊。この舞踊は、セピックの人々がワニを崇敬し、力強く神秘的な生き物と信じていることを象徴的に表現したものです。
セピック川には、世界最大級かつ最も危険なクロコダイル種の一つであるイリエワニを含む、複数のクロコダイルが生息しています。フェスティバル期間中は、クロコダイルの文化的意義や、これらの動物を保護するための保全活動の重要性について学ぶことができます。
Wewak観光の移動方法

航空機
Wewakは Wewak International Airport(別名 Boram Airport)を有しており、首都ポートモレスビーやマダン(Madang)などからの定期便が運航しています。空港から市街地までは事前に車の手配をしておくように。流しのタクシーはあまりいません。道路/陸路
Wewakは西側へ向かう海岸線道路で Aitape や Vanimo と結ばれていますが、雨季や橋の状態によって通行が制限されることがあります。 また市内や周辺の移動はドライバーを雇うか、ホテルに手配してもらうのがベター。タクシー、PMV(公共モータービークル)、ミニバスなどもありますが、時間が不規則で台数も少なく、観光者が利用するのは現実的に難しいです。ボート/フェリー
離島やセピック川方面へはボート便を利用します。Wewak港から Kairiru Island、Musu Island、Pagwi などへボートが発着します。定期便は少ないため、ツアー会社や宿泊施設で手配するのが安全です。
Wewak旅行での注意事項

治安と盗難
Wewak周辺ではスリや強盗といった軽犯罪が報告されており、特に夜間の一人歩きは危険です。現地ガイドと一緒に移動する、荷物は肌身離さず管理するよう心がけましょう。気候・雨季
熱帯雨林気候(Af)で高温多湿、年間を通じて降雨がある地域です。特に雨季(一般に11月~3月頃)には道路のぬかるみや川の増水により移動が困難になることがあります。健康管理・マラリア対策
熱帯地域ゆえにマラリアや他の感染症リスクがあります。防虫対策(蚊帳、虫除けスプレー)や予防薬、十分な水分補給が必要です。写真撮影・文化配慮
村落や民族文化の現場での撮影は、事前にガイドを通じて許可を得るべきです。不快感を与えないよう敬意を持って振る舞いましょう。交通便の不確実性
離島や村落へのボート便、道路の橋の通行性などは天候次第で変わることが多いので、日程には余裕を持ち、現地でのスケジュール変更可能性を考慮しておくことが重要です。両替
国際キャッシュカードがあればWewakでも町中のATMで引き出し可能。両替所もありますが、レートが悪いのでポートモレスビーでしておくのがベター。ワニ
セピック川には凶暴なワニが生息しています。川沿いやボートでは周囲に注意しましょう。
Lapinの旅行記:Wewak編

最初の訪問地はWewak。ポートモレスビーからの国内線でWewakまで出発!飛行機代は片道717Kina(約2200円くらい)。
ウェワクまでは1時間20分ほどのフライトですが、エアーニューギニアではクッキーとジュースを出してくれました。このクッキー美味しい。
窓からの景色はうっそうと茂るジャングル。冒険気分が盛り上がります。
景色に見とれているとあっという間に到着。
到着すると、手荷物は全て人力。スーパーの品出しのように積まれた荷物が運ばれ、セリのように裁かれていきました。(笑)素朴。
Wewakに到着!正式な名前はBORAM AIR PORT。
木彫りの看板が可愛らしい^^
私たちはこのまま雇ったガイドにピックアップしてもらってホテルへ移動しました。
空港はトイレくらいしかなく、レストランやカスタマーサービス的なものはありません。タクシースタンドもなかったので、車は事前に予約していたほうが絶対によいです。
パプアニューギニアの北海岸、現在のイーストセピック州の州都であるWewakは、日本軍と連合軍の激しい戦闘の舞台の一つでした。
この地は1942年から日本軍が拠点とし、航空基地や補給拠点として重要な役割を果たしていた場所です。
特に1944年の連合軍による大規模空襲では、日本軍の航空戦力が壊滅し、多くの兵士が補給を絶たれ、飢えや病気で命を落としたと記録されています。
戦後80年が経った今も、当時の面影が村のあちこちに残っていました。
参拝した慰霊碑の中には日本語で書かれたものや、オーストラリア政府によるドネーションで建てられたものもあります。
どこのメモリアルも現地の方々の手で丁寧に整備されており、戦争の記憶と向き合い、敵味方を超えて慰霊の心が守られていることに深い感謝と救いを感じました。
現地の方たちのほうが歴史を語り継いでくれているのかも,と感じたり。
遠く離れたこの地に、今なお静かに手を合わせる場所があることを、忘れずにいたいと思います。
そして私の旅は、Pagwui、Sepik river、Ambunti、Crocodile Festivalへと続きます。
写真の感じのみなさんと細いカヌーよりもちょっとボートより?な一応ボートで3時間。ワニがうようよいるセピック川を上り、パプアニューギニアの奥地をめざして出発。
Wewak観光のまとめ

Wewak は、第二次世界大戦期の日本との縁を色濃く残しながら、南国の美しい自然と先住民族文化が交じり合う独特の魅力を持つ町です。
Cape Wom の戦跡やMission Hill の慰霊碑と絶景、地元マーケットの活気、小島へのボートトリップ、そしてセピック川村落ツアーへと、多彩な旅の選択肢があります。
移動手段が限られる一方で、スケジュールに余裕を持ち、現地ガイドや宿泊施設のサポートを活用すれば、より安全で深みある訪問が可能です。
戦跡と自然、文化を一度に体験できる Wewak ならではの旅を、ぜひ計画してみてください。
※当記事の情報は実際に旅した際の体験と、調査時点の情報をもとに執筆しています。
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