
ボスニア・ヘルツェゴビナってどんな国?治安や歴史など旅行前に知っておきたい基本情報【2026年度版】
目次
Toggleボスニア・ヘルツェゴビナ(Bosnia and Herzegovina)は東南ヨーロッパのバルカン半島に位置する多民族国家。
首都サラエヴォを中心にイスラム・正教・カトリックが共存し、歴史・自然・文化が豊富な旅先です。
治安やビザ、交通、気候、食・土産情報まで旅行前に知りたい実用情報を【2026年度版】で詳しく解説します。
ボスニア・ヘルツェゴビナの基本情報

正式国名: ボスニア・ヘルツェゴビナ(Bosnia and Herzegovina)
位置: 東南ヨーロッパ・バルカン半島北西部(クロアチア/セルビア/モンテネグロに接する)
時差: 中央ヨーロッパ時間(CET:UTC+1/夏季DST UTC+2)
首都: サラエヴォ(Sarajevo)
国旗: 青地に黄色三角形と星(ヨーロッパを象徴)
人口: 約290~380万人程度(統計に幅あり)
言語: ボスニア語/クロアチア語/セルビア語(ほぼ相互理解可能)
通貨: コンバーチブル・マルカ(Convertible Mark:BAM)
宗教: イスラム教・セルビア正教・カトリック(多宗教共存)
コンセントタイプ: C/F(230V・50Hz)
ボスニア・ヘルツェゴビナの大使館情報
在ボスニア・ヘルツェゴビナ日本国大使館
住所:Bistrik 9, 71000 Sarajevo, Bosnia and Herzegovina
電話番号:+387-33-277-500 (Dial-In)
公式サイト:https://www.bosnia.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
駐日ボスニア・ヘルツェゴビナ大使館
住所:東京都港区南麻布五丁目3-29 ガーデニアビル
電話番号:(+81) 3 5422 8231
公式サイト:https://bhembassy.jp/
ボスニア・ヘルツェゴビナのビザ
日本国籍者は90日以内の観光目的滞在はビザ不要。長期滞在や就労は別途手続きが必要です。
ボスニア・ヘルツェゴビナの場所と行き方
ボスニア・ヘルツェゴビナはバルカン半島北西部に位置し、北と西をクロアチア、東をセルビア、南東をモンテネグロに囲まれています。また南西部に20kmほどのアドリア海沿岸(ネウム地区)があります。
主要都市サラエヴォへは直行便は少なく、西欧や中東経由の乗り継ぎ便が一般的です。
サラエヴォ国際空港(Sarajevo International Airport)が玄関口で、都市中心部へはタクシーやバスを利用します。
陸路ではクロアチアやモンテネグロからのバス交通が便利で、東欧方面と結ばれています。
ボスニア・ヘルツェゴビナの治安

内戦終結から年月が経ち、現在のボスニア・ヘルツェゴビナの治安は、東欧・バルカン地域の中では比較的安定しており、観光客が訪れる主要都市や観光地では大きな危険は少ないとされています。
首都サラエボやモスタル旧市街では観光客も多く、日中は安心して散策できます。
ただし、スリや置き引きなどの軽犯罪は発生しており、特に混雑した市場や公共交通機関では注意が必要です。
また、内戦時代の地雷が山間部や未整備地域に残っている場所(特にスルプスカ共和国周辺)もあるため、標識のない場所への立ち入りは避けましょう。夜間の一人歩きや郊外では慎重な行動が求められます。
ボスニア・ヘルツェゴビナの地理的特徴

国土は約5万1千㎢の三角形状で、中央と東部は山岳地帯(ディナリックアルプス)が広がります。
北部にはサヴァ川盆地、南部ヘルツェゴビナは地中海性気候の影響下にあり、乾燥したカルスト地形が見られます。
国のほとんどが内陸ですが、ネウム地区を通じてアドリア海にアクセスが可能。川や渓谷が多く、自然景観が豊かです。
ボスニア・ヘルツェゴビナの歴史

ボスニア・ヘルツェゴビナの歴史は、多様な民族と宗教が交差する複雑な歩みが特徴です。
中世にはボスニア王国として栄え、15世紀以降はオスマン帝国の支配下に入り、イスラム文化が広まりました。その後、オーストリア=ハンガリー帝国統治を経て、第一次世界大戦後はユーゴスラビアの一部となります。
1990年代初頭のユーゴスラビア解体に伴い1992年に独立しましたが、民族対立から内戦が勃発し1992〜1995年のボスニア紛争で深い傷を負いました。
1995年のデイトン合意で和平が成立し、政治的に分権された複雑な連邦制国家体制の下でEU統合を目指しています。
和平後の復興が進んだ現在も、歴史的背景が街並みや人々の意識に色濃く残っています。
ボスニア・ヘルツェゴビナの文化と習慣

ボスニア・ヘルツェゴビナの文化は、イスラム教、カトリック、正教会という異なる宗教が共存している点が大きな特徴です。街にはモスク、教会、シナゴーグが並び、宗教行事も尊重されています。
人々は親切でおもてなしの心が強く、コーヒーを一緒に飲みながら会話を楽しむカフェ文化が根付いています。特にボスニアンコーヒーは社交の象徴です。
服装は比較的保守的ですが、都市部の若者文化はヨーロッパ的でカジュアル。伝統音楽、地域祭なども日常的に楽しめますが、年配層では伝統や家族を重んじる価値観が強く、宗教的礼節や服装・マナーを尊重することが大切です。
都市部では英語も通じますが、地方では現地語が中心。挨拶やお礼の言葉を覚えておくと、地元の人たちとの距離がぐっと縮まります。
ボスニア・ヘルツェゴビナの有名な場所

ボスニア・ヘルツェゴビナには、歴史と自然が融合した見どころが多くあります。
最も有名なのはUNESCO世界遺産に登録されているモスタル旧市街とスタリ・モスト(Stari Most)で、オスマン時代の街並みを象徴する存在です。
首都サラエボでは、バシュチャルシヤ地区の旧市街(Baščaršija)や、第一次世界大戦の引き金となったラティンスキー橋が知られています。
また、歴史的都市ポチテリやブラガイのテケ修道院、ヤイツェ(Jajce)、クラヴィツェ滝の自然景観なども魅力。これらの場所は歴史・宗教・自然を同時に感じられる点が特徴です。
ボスニア・ヘルツェゴビナの有名な食べ物

ボスニア・ヘルツェゴビナ料理は、オスマン帝国の影響を強く受けた肉料理(多くは羊肉・牛肉主体)が中心です。
代表的な料理はチェヴァピ(Ćevapi:ひき肉のグリル)で、パンと玉ねぎ、ヨーグルトソースと一緒に食べられます。
ブレク(Burek)と呼ばれるパイ料理も定番で、肉やチーズ、ほうれん草入りがあります。
ドルマやサルマなどの詰め物料理も一般的。甘いものではバクラヴァが有名で、濃厚なシロップ菓子が好まれます。
地方ごとに独自の味付けや郷土料理がありますが、全体的に素朴で食べ応えのある味付けが特徴です。
ボスニア・ヘルツェゴビナの有名な特産品・お土産

ボスニア・ヘルツェゴビナのお土産として人気なのは、伝統的な銅製品や手工芸品です。特にサラエボの旧市街では、模様が刻まれたコーヒーポットやトレイが多く見られます。
また、ボスニアンコーヒーセットは定番のお土産。織物や刺繍製品、民族衣装をモチーフにした小物も人気があります。
食べ物では蜂蜜やハーブティー、バクラヴァなどのお菓子が選ばれます。素朴で実用的なものが多く、現地文化を感じられる点が魅力です。
ボスニア・ヘルツェゴビナのホテル事情
サラエヴォやモスタルを中心に多様な宿泊施設があり、ホステルから高級ホテルまで選択肢が豊富です。
季節やイベント時は混雑するため、早めの予約が安心。大手宿泊予約サイトで最新の料金・レビューを確認すると計画が立てやすいです。
ボスニア・ヘルツェゴビナの交通事情

ボスニア・ヘルツェゴビナの交通は、都市部と地方で利便性に差があります。
サラエボではトラムやバスが整備されており、市内移動は比較的簡単です。
都市間移動は長距離バスが主流で、本数も多く料金は安価ですが、山岳地帯が多いため移動時間は長くなりがち。鉄道は主要都市間のみで路線が限られています。
国際免許があるなら、地方ではレンタカー利用が効率的。タクシーは料金が比較的安く、短距離移動に便利です。
ボスニア・ヘルツェゴビナの気候

ボスニア・ヘルツェゴビナは内陸性気候と地中海性気候が混在しています。
内陸部は大陸性気候で、夏は暑く冬は寒い季節差が大きいですのが特徴です。南部ヘルツェゴビナは地中海性気候の要素があり観光に適しています。
夏(6〜8月)は30度を超える猛暑になることがあり、熱中症対策が必要です。
冬(12〜2月)は寒さが厳しく、山間部では積雪も多く防寒具が必須です。
春と秋は比較的穏やかで観光のベストシーズンですが、春は雪解けによる増水や豪雨に注意が必要です。
山岳部では夜間に冷え込むことが多く、また季節ごとに寒暖差が大きいため、重ね着できる服装が適しています。急な気温変化で体調を崩さないように注意しましょう。
旅行前の予備知識

両替: 空港・銀行・正規両替所で可能。主要通貨はユーロ/ドルから現地通貨へ交換が一般的です。
予防接種: 特別な予防接種義務は通常ありませんが、一般的な旅行衛生対策を。
SIMカード: 現地通信会社のSIMが空港や市内で購入可能でデータ通信は都市部で快適です。
インターネット環境: 都市部中心にカフェ等で無料Wi-Fiが使える場所も多くあります。
サラエボのトラム:サラエボ中央駅前から旧市街地のバシチャルシアまでトラムで約10分
切符はキオスクで購入できます。
ボスニア・ヘルツェゴビナ旅行での注意事項

- 夜間一人歩きや人気の少ない地域は避け、貴重品管理を徹底してください。
- マーケットでもお財布の管理や置き引きには注意しましょう。
- タクシーは公式メーター付き車両を。
- 両替は信頼できる場所で行うようにしましょう。
- 文化・宗教的配慮を忘れずに。
- 最新治安情報の確認を心がけましょう(外務省の「たびレジ」登録も推奨)
ボスニア・ヘルツェゴビナ観光のまとめ

ボスニア・ヘルツェゴビナは歴史と自然が豊富で、多文化が融合する魅力ある旅行先です。
首都サラエヴォやモスタル旧橋など観光の見どころが多く、治安も基本的に安定しています。気候や交通、準備情報を押さえ、現地の文化を尊重すれば安心して旅を楽しめます。
観光とともに歴史背景を感じる体験ができる貴重な国であり、学ぶことも多く、たくさんの人に訪れて欲しい旅先です。
※当記事の情報は実際に旅した際の体験と、調査時点の情報をもとに執筆しています。可能な限り正確を期していますが、万が一情報に誤りや更新漏れがある場合は、お手数ですが「https://tabilapin.com/contact/」よりご連絡いただけますと幸いです。確認の上、迅速に対応・修正いたします。
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