
ボスニア・ヘルツェゴビナ観光で行ってよかったスポット10選!世界遺産から穴場まで
目次
Toggleバルカン半島の中心に位置するボスニア・ヘルツェゴビナ(Bosnia and Herzegovina)は、東西文化が交差する独特の歴史と、美しい自然景観が魅力の国です。
オスマン帝国時代の街並みが残るサラエボ(Sarajevo)や、世界遺産に登録されたモスタル(Mostar)の石橋など、訪れる場所ごとに異なる表情を見せてくれます。
この記事では、実際に観光して特に印象に残ったスポットを中心に、見どころや体験談を交えながら詳しく紹介します。
ボスニア・ヘルツェゴビナの観光MAP
主要都市サラエボとモスタルを中心に、世界遺産や自然スポットが点在しているのが特徴です。
出発前の予備知識をまとめた▶ボスニアヘルツェゴビナってどんな国?治安や歴史など旅行前に知っておきたい基本情報 もあわせてご覧ください。
ボスニア・ヘルツェゴビナ観光は何日必要?

主要都市と代表的な見どころを巡るなら3〜4日、自然や地方都市まで含めてじっくり楽しむなら5〜7日あると安心です。
都市間の移動はバスや鉄道が中心となるため、移動時間も考慮した日程を組むのがおすすめです。
ボスニア・ヘルツェゴビナ観光おすすめスポット
ボスニア・ヘルツェゴビナは、オスマン帝国時代の街並みとヨーロッパ文化、そして雄大な自然が融合した魅力的な国です。
歴史の転換点となった都市から、心洗われる自然景観まで、短い滞在でも深い印象を残す観光スポットが点在しています。
①サラエボ旧市街/バシュチャルシヤ(Baščaršija/Sarajevo)

首都サラエボのバシュチャルシヤ(Baščaršija)地区は、オスマン帝国時代の雰囲気が色濃く残る旧市街。ボスニア・ヘルツェゴビナ観光の出発点ともいえるエリアです。
石畳の路地にはモスク、教会、シナゴーグが共存し、多宗教・多文化の歴史を肌で感じられます。木造の商店やカフェ、広場が密集し、歩いていると中東とヨーロッパが交差する独特の空気を感じられるのはサラエボならでは。

セビリ噴水(Sebilj Fountain)周辺は特に賑わい、銅製品工房や土産物店が並びます。
カフェでボスニアコーヒー(Bosnian Coffee)を味わいながら街を眺める時間は、サラエボらしさを実感できるひとときでした。
歴史の重みと日常生活が自然に共存する、非常に奥深いエリアです。
サラエボのより詳しい紹介やモデルコースは、
▶サラエボ観光おすすめスポット13選と1日モデルコース!ボスニア・ヘルツェゴヴィナの首都を遊びつくそう で紹介しています。
②モスタル旧市街とスタリ・モスト(Stari Most)

モスタル旧市街(Moster)は、ボスニア・ヘルツェゴビナを代表する観光地で、世界遺産にも登録されています。
中心に架かるスタリ・モスト(古橋:Stari Most)は16世紀に建設された石橋で、内戦で一度破壊されましたが、その後忠実に再建され、和解と共存の象徴として知られています。

橋の上から見下ろすネレトヴァ川(Neretva River)のエメラルドグリーンとのコントラストが印象的。実際に訪れると、橋の上から眺める景色は想像以上に美しく、時間帯によって表情が変わります。
旧市街には石畳の路地や伝統的な土産物店、カフェが並び、散策するだけで異国情緒を強く感じられます。夏には橋から川へ飛び込むダイバーの姿も見られ、街全体が活気に包まれます。
実際にモスタルを訪れた時の旅ログは、▶モスタル旅行記|破壊された石橋スタリ・モストと赦しを選んだ街 で紹介しています。
③ブラガイのテケ修道院(Blagaj Tekija)

ブラガイのテケ修道院(Blagaj Tekija)は、断崖絶壁の岩山のふもとに建つスーフィーの修道院で、神秘的な景観が魅力です。
背後の岩壁と、湧き水から始まるブナ川の透明な流れが調和し、静寂に包まれた空間が広がります。

現地を訪れると、観光地でありながらも厳かな雰囲気が保たれており、自然と気持ちが落ち着きます。
修道院内部の見学に加え、川沿いのレストランで景色を眺めながら休憩するのもおすすめ。宗教・自然・建築が一体となった、印象深いスポットです。
より詳しい見どころや実際に訪れてよかったスポットは、▶ブラガイ(Blagaj)旅行記|静寂と祈りが流れるイスラム教の聖地を巡る で紹介しています。
④クラビカの滝(Kravica Waterfalls)

クラビカの滝(Kravica Waterfalls)は、南部ヘルツェゴビナ地方に位置する大規模な滝で、自然好きには外せない観光地です。
幅広く流れ落ちる滝は迫力があり、特に水量の多い春から初夏にかけては圧巻の景色が広がります。
実際に訪れると、周囲は緑に囲まれ、リゾートのような開放感があります。夏季には遊泳が可能で、地元の人々や観光客が涼を求めて集まります。
歴史的観光地とは異なる、ボスニア・ヘルツェゴビナの自然の豊かさを体感できる場所です。
⑤サラエボ・トンネル博物館(Tunel spasa/Tunnel of Hope)

サラエボ・トンネル博物館(Tunel spasa/Tunnel of Hope)は、1990年代のボスニア紛争中、サラエボ市民の命綱となった地下トンネルを保存・公開する施設です。
サラエボ包囲の最中、1993年3月から6月にかけて建設されたこのトンネルは、ボスニア・ヘルツェゴビナの近代史を象徴する存在として知られています。
物資や人の移動を支えたこのトンネルは、「希望のトンネル」、「命のトンネル」とも呼ばれています。

展示では当時の写真や映像資料とともに一部のトンネルが公開されており、内戦の現実を具体的に知ることができます。
実際にトンネルの一部を歩くと、その狭さと過酷さに言葉を失いました。
このトンネルは、観光としては重いテーマですが、サラエボという街を理解する上で欠かせない場所です。観光としてだけではなく、歴史を学び、平和の大切さを強く実感できる貴重な体験となります。
公式サイト:https://www.mcsarajevo.ba/tunel-spasa
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争の戦跡を巡った▶ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争はなぜ起こったか?街に残る傷跡と戦争の記憶を巡るサラエボ旅行記 こちらの記事もあわせてご覧ください。
⑥ヤイツェ旧市街(Jajce)とプリヴァの滝(Pliva Waterfall)

ヤイツェ(Jajce)は中世ボスニア王国の首都だった歴史ある町で、旧市街の城壁と町の中心に流れ落ちる滝が特徴です。
特にプリヴァの滝(Pliva Waterfall)は、街中にある滝としては珍しく、旧市街と自然が一体となった景観が広がります。
実際に訪れると、観光客は比較的少なく、落ち着いた雰囲気で散策できました。
歴史的建造物と自然の両方を楽しめるため、主要都市とは違ったボスニア・ヘルツェゴビナの魅力を感じたい人におすすめの場所です。
⑦ポチテリ村(Počitelj)

ポチテリ村(Počitelj)は、ヘルツェゴビナ地方に残るオスマン時代の要塞村で、石造りの家々と丘の上の城塞が印象的です。
村全体が歴史遺産のような雰囲気で、坂道を登るごとに美しい景色が広がります。

実際に歩くと、観光地化されすぎておらず、静かで時間がゆっくり流れている感覚を味わえます。写真映えするスポットも多く、モスタルからの日帰り観光も可能。
歴史と素朴な生活が残る、隠れた名所です。
⑧ウナ国立公園(Una National Park)

ウナ国立公園(Una National Park)は、ボスニア・ヘルツェゴビナ北西部に広がる、国内屈指の自然保護区です。
最大の見どころは、エメラルドグリーンに輝くウナ川と、段差を描きながら流れ落ちる美しい滝群で、特にシュトルバチュキ・ブク滝は圧巻の迫力を誇ります。
園内には渓谷や森林が広がり、人工物の少ない手つかずの自然が色濃く残されています。観光地化されすぎていないため、静かな環境で自然を満喫できるのも魅力です。
ハイキングや川沿いの散策に加え、ラフティングなどのアクティビティも楽しめ、都市観光とは異なるボスニアの一面を体感できます。
⑨ヴィシェグラード(Višegrad)ソコルル・メフメト・パシャ橋

ヴィシェグラード(Višegrad)は、ボスニア・ヘルツェゴビナ東部、セルビア国境に近い町で、ドリナ川(Drina River)に架かる美しい石橋で知られています。
最大の見どころは、世界遺産にも登録されているソコルル・メフメト・パシャ橋
(Mehmed Paša Sokolović Bridge)で、16世紀にオスマン帝国時代に建設されました。
優雅なアーチが連なる姿は、川と周囲の山々と調和し、静かな感動を与えてくれます。

実際に訪れると、観光客は比較的少なく、落ち着いた雰囲気の中で橋を眺めながら散策できます。
作家イヴォ・アンドリッチの小説『ドリナの橋』の舞台としても知られ、歴史と文学が交差する場所です。
⑩リュブシュキ(Ljubuški)

リュブシュキリュブシュキ(Ljubuški)は、ヘルツェゴビナ地方に位置する小さな町で、丘の上にそびえる中世要塞が印象的な観光地。
町を見下ろすヘルツォグ・スチェパン・ヴクチッチ・コサチャ要塞( Fortress of Herzog Stjepan Vukčić Kosača) は、15世紀にこの地を支配した有力貴族によって築かれ、ヘルツェゴビナという地名の由来にもなった人物と深く関わっています。
要塞跡からは周囲の平原や町並みを一望でき、訪れるとこの地域が戦略的に重要だったことが実感できます。

周辺には遊歩道や展望ポイントが整備され、季節によっては水遊びやピクニックも楽しめます。
町自体は観光地化されすぎておらず、のんびりとした地方の日常を感じられるのも魅力。モスタルから日帰りで訪れやすく、クラビカの滝と合わせて訪問するのがおすすめです。
ボスニア・ヘルツェゴビナのおすすめツアー
ボスニア・ヘルツェゴヴィナは、バスを駆使して自力で周ることも可能ですが、公共交通機関が不安な方や短期滞在の場合は、ガイド付きツアーを利用すると理解が深まり安心して観光できます。
サラエボ発、モスタル発の日帰りツアーはたくさんあり。特にモスタルやブラガイ修道院を効率よく巡るプランが人気です。
以下の1日(13時間)ツアーは、モスタル、コニツ、ブラガイ、ポチテリ、クラヴィツァの滝など、ヘルツェゴビナの見どころをぎゅっと集めて周れてしまうので、時間がない人にはおすすめ。
ボスニア・ヘルツェゴビナ旅行のベストシーズン

観光に最も適しているのは5月〜6月と9月〜10月です。この時期は気温が穏やかで、都市観光や自然散策を快適に楽しめます。
7〜8月は日差しが強く、内陸部では気温が高くなる一方、観光客が多く賑わいます。冬は山間部で雪が降り、スキーリゾートとしての魅力もありますが、都市観光にはやや寒さが厳しくなります。
初めて訪れる場合は、春か秋がベストシーズンといえるでしょう。
ボスニア・ヘルツェゴビナ旅行を楽しむコツ

- 宗教施設を訪れる際は、露出を控えた服装を心がけるのがマナーです。
- 石畳が多いため、歩きやすい靴は必須です。
- 現金しか使えない店もあるので、少額の現地通貨を用意しておくと便利です。
ボスニア・ヘルツェゴビナ観光のまとめ

ボスニア・ヘルツェゴビナは、複雑な歴史を背景にしながらも、多様な文化と人々の温かさに触れられる魅力的な国です。
サラエボの旧市街散策やモスタルのスタリ・モスト、自然と宗教建築が融合したブラガイ修道院など、見どころは多岐にわたります。
比較的コンパクトな国土のため、数日でも充実した旅が可能ですが、時間に余裕があれば地方都市や自然スポットにも足を延ばしてみてください。きっと、記憶に残る深い旅体験ができるはずです。
※当記事の情報は実際に旅した際の体験と、調査時点の情報をもとに執筆しています。可能な限り正確を期していますが、万が一情報に誤りや更新漏れがある場合は、お手数ですが「https://tabilapin.com/contact/」よりご連絡いただけますと幸いです。確認の上、迅速に対応・修正いたします。
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