
サラエボ観光おすすめスポット13選と1日モデルコース!ボスニア・ヘルツェゴヴィナの首都を遊びつくそう
目次
Toggleボスニア・ヘルツェゴヴィナの首都サラエボ(Sarajevo)は、「ヨーロッパのエルサレム」とも呼ばれる多宗教・多文化の街です。
オスマン帝国時代の街並みが残る旧市街と、オーストリア=ハンガリー帝国時代の西洋建築が共存し、徒歩で歩くだけでも歴史の重なりを体感できます。
この記事では、限られた滞在時間でもサラエボをしっかり楽しめる1日観光モデルコースと、初めての旅行でも外せないおすすめスポットを厳選して紹介します。
サラエボ観光MAP
観光スポットを巡る前に、治安や交通、通貨などの基本情報を把握しておくと、サラエボ観光をより安心して楽しめます。
出発前の予備知識をまとめた▶ボスニアヘルツェゴビナってどんな国?治安や歴史など旅行前に知っておきたい基本情報 もあわせてご覧ください。
サラエボ観光モデルコース|1日で巡る定番&効率ルート

午前はサラエボ・トンネル博物館(TUNEL SPASA)へ。
最初から重いテーマになりますが、ボスニア・ヘルツェゴヴィナのたどってきた歴史を知るために、そして人とは、平和とはを考えるためにも行って欲しい場所です。
お昼は旧市街バシュチャルシヤ(Baščaršija)へ戻り、伝統料理チェヴァピ(Ćevapi)でサラエボ名物を堪能しましょう。その後モスクや市場を散策します。

午後はラテン橋(Latin Bridge)や博物館エリアを巡り、近代史に触れます。博物館を1つにしぼるなら、Gallery 11/07/95がおすすめ。こちらも重いテーマですが、悲しい記録をスタイリッシュに展示されており、若い世代にも見やすいです。
夕方はトレビェヴィッチ山(Trebević Mountain)方面へ足を延ばし、街を見渡す絶景やカフェでのんびり過ごすのがおすすめです。
ディナーはコスパも味も最高のRestoran Careva Ćuprijaで。
徒歩とバスを組み合わせることで、1日でも効率よく観光できます。
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ郊外の見どころや実際に訪れてよかったスポットは、▶ボスニア・ヘルツェゴビナ観光で行ってよかったスポット10選!世界遺産から穴場まで で紹介しています。
サラエボ観光のおすすめスポット

サラエボは比較的コンパクトな街ながら、オスマン帝国時代から現代史までを体感できる見どころが凝縮されています。
旧市街の歴史的建築、宗教施設、博物館に加え、内戦の記憶を伝える場所も多く、街そのものが「生きた歴史博物館」。
ここでは初めてのサラエボ観光でぜひ訪れたいスポットを中心に紹介します。
①バシュチャルシヤ(Baščaršija)

バシュチャルシヤ(Baščaršija)は、サラエボ旧市街の中心であり、15世紀のオスマン帝国時代に形成された歴史地区です。
石畳の路地にはモスク、バザール、銅細工店、カフェが立ち並び、街歩きだけでも異国情緒を存分に味わえます。中央にあるセビリ噴水(Sebilj Fountain)は待ち合わせ場所としても有名で、観光の起点に最適です。
朝から夜まで活気があり、写真撮影にもおすすめのエリアです。
②ラテン橋(Latin Bridge)

ラテン橋(Latin Bridge)は、第一次世界大戦の引き金となったサラエボ事件の現場として知られる歴史的な橋です。1914年、オーストリア皇太子フランツ・フェルディナント大公がこの近くで暗殺され、世界史が大きく動きました。
現在も市民の生活道路として使われており、ミリャツカ川(Miljacka River)との景観が美しい場所です。
実際に訪れると、周囲は静かな川沿いの風景で、歴史的事件が起きたとは思えないほど穏やかな雰囲気です。橋のたもとには解説パネルや関連施設もあり、サラエボの複雑な歴史を理解する入口として最適です。
旧市街からも近く、散策の途中で立ち寄りやすいスポットです。
③サラエボ大聖堂(Sacred Heart Cathedral)

サラエボ大聖堂(Sacred Heart Cathedral/イエスの聖心大聖堂:Katedrala Srca Isusova)は、サラエボの中心部に建つカトリックの大聖堂で、街を象徴する宗教建築の一つです。
1889年に完成したネオ・ゴシック様式の建物で、尖塔とバラ窓が印象的な外観は、周囲の街並みの中でもひときわ目を引きます。
内部は高い天井とステンドグラスが美しく、柔らかな光が差し込み、静かで落ち着いた雰囲気に包まれています。
大聖堂前の広場は市民の憩いの場として親しまれ、待ち合わせ場所としても定番です。モスクや正教会と近接する立地から、サラエボが歩んできた多宗教共存の歴史を感じられるスポットでした。
④生神女誕生大聖堂(Saborna Crkva Rođenja Presvete Bogorodice)

サラエボ大聖堂のすぐ近くに建つ生神女誕生大聖堂(Saborna Crkva Rođenja Presvete Bogorodice)は、19世紀後半に建てられたセルビア正教会の大聖堂です。
外観はネオ・ビザンティン様式を基調とし、ドームと左右対称の構造が重厚な印象を与えます。

内部に足を踏み入れると、金色に輝くイコノスタシスや、精緻なフレスコ画が広がり、静謐で厳かな空気に包まれます。カトリック教会やモスクが近接する立地も特徴で、多宗教が共存してきたサラエボの歴史を象徴する存在です。
観光客も比較的少なく、街の喧騒を離れて落ち着いた時間を過ごせるスポットでした。
⑤ガジ・フスレヴ=ベグ・モスク(Gazi Husrev-beg Mosque)

ガジ・フスレヴ=ベグ・モスク(Gazi Husrev-beg Mosque)は、16世紀に建てられたサラエボ最大級のモスクで、ボスニア・ヘルツェゴヴィナを代表するイスラム建築です。
中庭、礼拝堂、時計塔が一体となった美しい構成が特徴で、内部の装飾も見応えがあります。観光客も見学可能ですが、服装マナーには注意が必要です。
サラエボの宗教的・文化的背景を理解する上で欠かせないスポットです。
イスラム教の聖地、ブラガイを訪問したときの記事もご覧ください。▶ブラガイ(Blagaj)旅行記|静寂と祈りが流れるイスラム教の聖地を巡る
⑥セビリ噴水(Sebilj Fountain)

セビリ噴水(Sebilj Fountain)は、バシュチャルシヤの象徴的存在である木造の噴水です。現在の姿は19世紀に再建されたもので、周囲には鳩が集まり、サラエボらしい風景が広がります。
「ここで水を飲むとサラエボに戻ってくる」という言い伝えもあり、観光客に人気の撮影スポット。街歩きの合間の休憩にも向いています。
⑦サラエボ・ミーティング・オブ・カルチャーズ(Sarajevo Meeting of Cultures)

サラエボ・ミーティング・オブ・カルチャーズ(Sarajevo Meeting of Cultures)は、東洋と西洋の文化が交差する地点を示す象徴的なスポットです。
オスマン様式の旧市街バシュチャルシヤと、オーストリア=ハンガリー帝国時代の街並みが切り替わる場所に設けられており、歩道に刻まれたラインと銘板が目印となっています。

ほんの数歩で建築様式や街の雰囲気が変わる様子は、サラエボならではの体験です。
写真撮影スポットとしても人気で、短時間でこの街の多文化的背景を実感できる、象徴的な場所といえます。
⑧サラエボ博物館1878-1918(Sarajevo Museum 1878 – 1918)

サラエボ博物館1878-1918(Museum of Sarajevo 1878–1918)は、ラテン橋のすぐ近くに位置し、オーストリア=ハンガリー統治時代から第一次世界大戦までの歴史を紹介する博物館です。
サラエボ事件に関する展示も充実しており、短時間でも理解しやすい構成になっています。
街歩きと合わせて訪れることで、サラエボの近代史がより立体的に理解できます。
⑨Gallery 11/07/95

Gallery 11/07/95は、1995年7月11日に起きたスレブレニツァ虐殺を記録・記憶するために設立された写真ギャラリーです。
サラエボ旧市街近くに位置し、報道写真家による写真や映像、証言資料を通して、ヨーロッパで第二次世界大戦後最大規模とされる悲劇を静かに伝えています。
展示は過度な演出を避け、事実と向き合う構成となっており、訪れると自然と言葉を失う空間が広がります。

観光というより「学びと記憶の場」に近い存在で、サラエボの歴史や現代ボスニアを理解する上で重要な施設です。視覚的にも理解しやすく、若い世代に特にみて欲しいと感じました。
重いテーマではありますが、訪れることで平和の意味を深く考えさせられる場所です。
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争の戦跡を巡った▶ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争はなぜ起こったか?街に残る傷跡と戦争の記憶を巡るサラエボ旅行記 こちらの記事もあわせてご覧ください。
⑩サラエボ市庁舎/ヴィェチニツァ(Sarajevo City Hall / Vijećnica)

ヴィェチニツァ市庁舎/ヴィェチニツァ(Sarajevo City Hall / Vijećnica)は、ネオ・ムーア様式の壮麗な建築で、サラエボを代表するランドマークです。
かつては国立図書館として使用されていましたが、内戦中に焼失し、その後長い年月をかけて修復されました。
現在は内部見学が可能で、華やかな装飾と広々としたホールは圧巻です。実際に訪れると、建物そのものが「破壊と再生」の象徴であることを強く感じます。
夜にはライトアップされ、昼とは異なる幻想的な姿を楽しめます。
⑪イエロー・フォートレス(Yellow Fortress)

イエロー・フォートレス(Žuta Tabija / Yellow Fortress)は、旧市街を見下ろす高台にある要塞跡で、サラエボ随一の展望スポットです。
特に夕暮れ時は、街全体がオレンジ色に染まる美しい景色を楽しめます。
徒歩でもアクセス可能ですが、坂道が多いため体力に自信がない場合はタクシー利用がおすすめです。
⑫サラエボ・トンネル博物館(TUNEL SPASA)

サラエボ・トンネル博物館(TUNEL SPASA/Tunnel of Hope Museum)は、市中心部から車で約20分、空港近くに位置する歴史博物館です。
内戦中に建設された地下トンネルは、市内と外部を結ぶ唯一の通路として機能しました。

館内では当時の写真や映像、生活用品が展示され、実際にトンネルの一部を歩いて見学することもできます。
華やかな旧市街観光とは対照的に、重いテーマを扱う場所ですが、サラエボという街の過去と現在を理解するうえで訪問価値は非常に高いスポットです。
⑬トレビェヴィッチ山(Trebević Mountain)

トレビェヴィッチ山(Trebević Mountain)は、市内中心部から近い自然スポットで、ロープウェイ(Trebević Cable Car)を利用すれば気軽にアクセスできます。

旧オリンピック施設跡やハイキングコースがあり、街の喧騒を離れてリフレッシュできます。展望台からのサラエボ市街の眺めも魅力です。
ボスニア・ヘルツェゴヴィナには、サラエボ以外の都市にも訪れておきたいスポットがたくさんあります。特にモスタルは平和とはなにか、復興とはなにかを考えさせられる場所です。ぜひ訪れてみてください。▶モスタル旅行記|破壊された石橋スタリ・モストと赦しを選んだ街
サラエボ観光のベストシーズン

観光のベストシーズンは5月〜6月と9月〜10月です。
夏は日差しが強くなりますが、旧市街散策には適しています。
冬は雪が降ることもあり、雰囲気は良いものの観光にはやや不便な場合があります。
サラエボ観光の移動方法

旧市街周辺だけなら徒歩で十分観光できます。市内移動にはトラム(Tram)やバスが便利で、料金も安価。
トンネル博物館へもバスで行けますが、時間を優先する場合や、遅い時間に郊外へ行く場合はタクシーや配車アプリの利用がおすすめです。
サラエボのホテル
サラエボでは旧市街周辺に宿泊すると、観光スポットへのアクセスが良く便利です。
中級クラスからブティックホテルまで選択肢が多く、価格も比較的リーズナブル。空港近くや新市街のホテルは静かに滞在したい方に向いています。
宿泊予約は主要予約サイトを利用すると、日本語対応や口コミ確認ができて安心です。
サラエボ旅行での注意事項

- 宗教施設では露出の少ない服装を心がけ、写真撮影の可否を確認しましょう。
- 石畳が多いため歩きやすい靴が必須です。
- 持ち物としては、現金(小額)、モスク用のスカーフ、飲料水があると便利です。
- 治安は比較的安定していますが、夜間の一人歩きには注意しましょう。
サラエボ観光のまとめ

サラエボは、東西文化と宗教、そして激動の歴史が凝縮された非常に個性的な都市です。旧市街の散策から近代史を学べる博物館、自然を感じられる展望スポットまで、1日でも多彩な体験ができます。
観光地同士の距離が近く、初めての海外旅行やヨーロッパ周遊の立ち寄り先としてもおすすめです。この記事を参考に、自分のペースでサラエボの奥深い魅力を味わってみてください。
※当記事の情報は実際に旅した際の体験と、調査時点の情報をもとに執筆しています。可能な限り正確を期していますが、万が一情報に誤りや更新漏れがある場合は、お手数ですが「https://tabilapin.com/contact/」よりご連絡いただけますと幸いです。確認の上、迅速に対応・修正いたします。
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