アフリカの水上集落ガンビエの観光ガイド｜伝統と絶景を満喫するベナンの旅

西アフリカ、Benin(ベニン)の魅力的な観光地として知られる水上集落、Ganvie(ガンビエ)は、その独特な風景と歴史的な背景で訪れる人々を魅了しています。

まるでアフリカのヴェネツィア！ともいわれている、アフリカで唯一の水上集落ガンビエ。
今回はその魅力や歴史をご紹介していきます。

水上生活者の村、ガンビエ(Ganvie)とは？

Ganvie（ガンビエ）は、西アフリカのベナン共和国に位置する都市。その最も特筆すべき特徴は、湖中に広がる水上集落であり、現在も水上生活が営まれていることです。

この水上集落は、奴隷貿易から逃れるためにトフォ族の人々が築いたもので、現在でも数千人の人々が湖上で暮らしています。ガンビエは、その独特な風景や歴史的な背景から、「アフリカのヴェネティア」と称されることがあります。

水上集落ガンビエの歴史

ガンビエの水上集落の人々がそこに住むようになった背景には、16世紀頃の奴隷貿易の歴史があります。トフォ族やフォン族などの先住民族は、奴隷狩りを行うダホメ王国（現在のベナン南部）やヨーロッパの奴隷商人から逃れるため、ノクエ湖の中央に水上集落を築きました。
湖には宗教的な理由で侵入が禁じられていたため、敵が追いかけてこないと考えられたのです。

こうしてガンビエは、自然の地形と宗教的タブーを利用した避難場所となり、水上に家を建てる文化が発展したのです。

この集落は、水上に建てられた家々や木製の船で構成され、人々は水上で暮らし、漁業や交易を営むようになりました。それ以来、この独特な生活様式は、数百年にわたり守られています。

奴隷貿易が廃止された後も、ガンビエの人々は湖の中での生活を続けました。彼らは、今も水上集落での暮らしを維持し、漁業や交易、そして観光業などで生計を立てています。

その独特な生活様式や文化は、今もなおガンビエ水上集落に残っており、観光客にとっても魅力的な体験となっています。

水上集落ガンビエの見どころ

ガンビエを訪れる際の見どころは多岐にわたりますが、その中でも特に魅力的なものをいくつか挙げてみましょう。

水上集落の探索

ガンビエの最大の見どころは、なんといっても水上集落です。数千人が湖上に建てられた家々で暮らしており、独特な水上生活を体験できます。カヌーでの散策や地元の人々との交流を通じて、この特異な文化に触れてみましょう。
水上集落を観光してまわるには、あらかじめガンビエ湖畔の船着き場でカヌーに交渉して村をまわってもらうか、もし宿泊するようなら宿泊先のホテルでカヌーを手配してもらうことをおすすめします。

伝統的な工芸品の鑑賞

ガンビエでは、地元の手工芸品や彫刻品が豊富に販売されています。伝統的な工芸品の製作過程を見学したり、地元の職人から直接購入することができます。これらの工芸品は、地元の文化や伝統を象徴するものであり、貴重な思い出としても喜ばれます。
また、購入時の値段交渉も楽しみのひとつ。あまり商売っ気がない人が多く、意外にも陸上のおお土産屋さんよりも安く買えたりしますよ。

湖上でのアクティビティ

ガンビエ湖では、ぜひカヌーに乗って水上集落を一周してみましょう。湖なのか、陸なのかわからないようにびっしりと生い茂る浮草の中を探索したり、住人とあいさつを交わしたり。ときどき子どもたちとカヌーの早さを競争したりもできます。

また、釣りや、ボートに乗った売り子さんから買い物を楽しんだりするのもここならでは。
派手なアクティビティはありませんが、湖の周囲には美しい風景が広がっており、自然の中でリラックスする絶好の機会です。ここでしかできない体験を存分に楽しんでください。

地元料理を味わう

ガンビエを訪れる際には、地元料理もお見逃しなく。新鮮な魚介類を使った料理や地元産の野菜を使った料理が豊富にあります。地元のレストランや市場で、地元の味を堪能しましょう。

また、湖の上を行き交うボートの上では、手作りのケーキやBBQなどスナックも売られているので、ぜひ試してみてください。地元民の気分を味わいながらボートで食べるおやつは格別なことまちがないなしです。

水上家屋の建築巡り

ガンビエの水上集落の家は、木製の杭を湖底に打ち込んで建てられています。これにより、家が水の上に安定して立つことができるそうです。

屋根や壁、床は、現地で採れる素材を使用して作られ、耐水性や風通しを考慮した設計がされています。床は歩くたびにギシギシいうものの、意外にしっかりとした作りになっていました。

水上マーケット

ガンビエの市場と水上マーケットは、日常生活に欠かせない重要な場所。市場の周りでは、朝早くから住民が小舟を使って湖の上で商品を売買します。主に魚、農産物、手工芸品が取引され、村全体の生活を支えています。

舟が沈みそうなほどの荷物を積んだボートや、豪快に火を焚きながら魚を焼いているボートなど、細いボートをものともぜずに移動しながら行われるユニークなスタイルのこの水上マーケットは必見！
とくに朝早く、まだ周囲が暗くて何を売っているのかさえも分からない時間帯から参加するのがおすすめです。これらの見どころを訪れることで、ガンビエの独特な魅力や豊かな文化に触れることができます。

ガンビエで暮らす子どもたちや学校事情

ガンビエの水上集落には、小学校や中学校などの学校があります。その子どもたちの多さにびっくり！学校の周りや登下校のこどもたちをたくさん見かけました。
ガンビエの子どもたちは、水上生活の一部として、子どもたち自らが近隣の子どもたちと一緒にカヌーを漕いで、学校に通っているそうです。

ガンビエの学校では、基本的な教育を受けるだけでなく、地元の文化や習慣についても学びます。また、地域の発展や持続可能な生活に向けた教育も重視されており、地域社会の一員として、将来のリーダーシップや責任を担う準備をしているとのことでした。

子どものころから村のルーツを学び、皆で助け合う精神を鍛え、環境を大事にする心を育む、とても良い環境だと思います。

子どもたちは湖で泳いだり、友達とおしゃべりやスポーツをしたり、湖上でも陸上生活とあまり変わらない生活を楽しんでいます。湖上での遊びや水泳、漁業など、すべてが水上生活の一部として彼らの日常の一部です。

ガンビエの豊かな文化や生活様式を継承し、地域社会の発展に貢献している子どもたちの笑顔と活気に満ちた姿は、ガンビエを訪れる人々にとっても忘れられない思い出として心に深く刻まれることでしょう。

水上集落ガンビエの行き方

ガンビエへのアクセス方法は、主にベナンの首都であるコトヌーから船を利用する方法が一般的です。以下は、ガンビエへの行き方の一般的な手順です：

1. コトヌーへの到着: ガンビエへの旅の第一歩は、ベナンの首都であるコトヌーへの到着です。コトヌーには国際空港があり、多くの航空会社が運航しています。
2. 港への移動: コトヌーからは、港までタクシーまたはバスを利用して移動します。コトヌーの港は、ガンビエへの船の出発地点となります。
3. 船の予約: 港に到着したら、ガンビエ行きの船のチケットを予約します。定期的にガンビエへの船が運航されていますが、特にピークシーズンや週末には混雑する場合がありますので、事前の予約がおすすめです。
4. 船での移動: 船の出発時刻に合わせて、港に到着しましょう。船の旅はおおむね1時間から1時間半程度かかります。船の上からは、湖の美しい景色を楽しむことができます。
5. ガンビエの到着: 船がガンビエに到着したら、湖上に広がる水上集落を探索しましょう。集落内での移動は主にカヌーを利用します。

ガンビエへの旅は、アドベンチャー精神旺盛な旅行者にとって特に魅力的なものです。湖上の風景や水上集落の生活を体験するため、十分な時間と準備をして旅に出かけることが大切です。

ガンビエ観光で注意すること

ガンビエを訪れる際には、以下の点に留意することが重要です：

1. 地元の文化や習慣への尊重: ガンビエは独自の文化や生活様式を持つ地域です。訪れる際には、地元の人々やその文化に対する尊重と理解が必要です。地元の習慣や服装に配慮し、地元の人々との交流を楽しむことが大切です。
2. 安全への配慮: 水上集落での活動や移動中には、安全に留意する必要があります。カヌーでの移動や湖上でのアクティビティを行う際には、安全な方法で行動し、事前に安全対策を確認しましょう。
3. 日焼けや水分補給: ガンビエは熱帯地域に位置しており、日差しも強いです。外出時には適切な日焼け止めや帽子、サングラスなどの日焼け対策をし、こまめな水分補給を心掛けましょう。
4. 写真撮影について: 地元の人々や場所を撮影する際には、常に許可を得るようにしましょう。特に人々のポートレートを撮影する場合は、事前に許可を得ることが礼儀とされています。
5. 環境への配慮: ガンビエの自然環境や水上集落の美しさを守るために、ごみの持ち帰りや地元の環境に配慮した行動を心がけましょう。また、現地の規則や規制に従い、自然や環境を保護することが大切です。

以上の注意点を頭に入れて、ガンビエの観光を楽しむことができます。地元の文化や自然を存分に楽しみながら、地元の人々や環境に対する敬意を示すことが大切です。

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水上集落ガンビエ観光のまとめ

ガンビエの水上集落は、その独特な風景と歴史的な背景を感じられる貴重な場所。
水上生活の体験や伝統的な工芸品の魅力、そして奴隷貿易の歴史を学べるガンビエは、訪れる価値があります。
一方、住んでいる人々にとっては日常生活をのぞき見されているようで、中には観光客をよく思っていない人たちもいます。とくに、同意を得ない写真撮影はトラブルの元。必ず撮る前に確認をし、住人の方々の意思を尊重するようにしてください。
礼儀を守って人々と交流すれば、ガンビエを訪れる旅行者にとって忘れられない体験になるでしょう。