イランの秘境・絶景を巡る旅|一度は行きたい壮大なMargoonの滝観光
イランは、古代文明や豊かな歴史だけでなく、美しい自然にも恵まれた国。たくさんの有名な観光地がありますが、その中でも特におすすめの絶景が、イラン南部のファールス州とヤズド州の境界に位置するMargoonの滝です。多分、ここは知る人ぞ知る秘境。と言っても、地元の人たちの憩いの場でもあるので、全く人里離れているわけではありません。
私はたまたま偶然見た写真に一目ぼれしてしまい、絶対にここに行きたい!他のとこ行けなくてもここ行く!と、かなり強い意志で速攻で行くこと決めました。ところが、誰に聞いても詳しい情報を知らず、公共の交通手段ではいけない、というのが共通した返事だったので、しかたなくタクシーをチャーター。そうしてやっと出会えた神秘の滝Margoon waterfall(マルグーン)。そこには想像を超えた迫力と神秘にあふれた滝がありました。
今回はイランの秘境、Margoonの滝を紹介します。
イランの絶景スポット「Margoonの滝」とは
Margoon waterfall/Margunと書くマルグーンの滝(マルグン) は、イランのファールス州セピダン郡アルダカン市から、さらに48㎞離れたマルグーンの村にあります。シーラーズからは120㎞。
この滝は、標高2,200メートルに位置し、周囲の山々と緑豊かな渓谷に囲まれた秘境として、国内外の観光客に知られています。滝の高さは70メートル、幅は約200メートルもあり、イランで最も大きくて最も美しい滝の1つ。その壮大な光景は訪れる者を圧倒します。
「Margoon」という名前は、ペルシャ語で「蛇」の意味があり、その由来は滝の形が蛇のように曲がりくねっていることにあります。地元ではMargoonよりもMargun(マルグン)という名前のほうで呼ばれているそうです。四季折々に異なる姿を見せるMargoonの滝は、特に春と夏に訪れるのがおすすめ。豊富な水量と美しい景色が楽しめ、滝周辺の緑も非常に鮮やかです。
滝のあるマルグーン地域は山岳地帯で、海抜 2,200 メートル以上の標高があります。冬の季節は寒く、特に寒い日には、滝が凍ることもあるのだそう。駐車場から約800メートルほど山道を歩いていくと、どーんと圧巻の滝が出迎えてくれます。
Margoonの滝へのアクセスと基本情報
- 所在地: Fars Province، جاده یاسوج-اقلید، FVRV+FG4 イラン
ファールス州とヤズド州の間、Sepidanの近く - 最寄りの都市: シーラーズ(Shiraz)から車で約2時間半
- 入場料: 一般的に無料ですが、駐車場料金がかかる場合があります
- アクセス方法: シーラーズから車やツアーで訪れるのが一般的。公共交通機関は発達していないため、レンタカーやガイド付きツアーがおすすめです。
- ベストシーズン: 春(4月〜6月)と夏(7月〜9月)
ガイドブックにない神秘的で美しい滝
ここマルグーンの滝はほとんど観光客のこない、ローカルのファミリーやグループがピクニックに訪れて1日をのんびりと過ごす地元民の場所。ガイドブックにもなく、シーラーズの人たちもほとんどこの滝の存在を知りませんでした。
私はあきらめきれずにしつこく聞き込みしていたところ、タクシーの運転手にシーラーズから120㎞程離れたところにあること、そこにはタクシー(車)でしか行けないことを教えてもらいました。
シーラーズから往復240㎞のタクシー、少し悩みましたが、せっかく一目ぼれしたこの滝、行かないわけにはいきません。
そして・・結果、心から、この滝とすれ違わず、この景色に出会えたことを感謝しました。Margunは、そんな気持ちにさせてくれる場所でした。
Margoon滝の見どころ
キャニオンを歩いて奥に進むこと30分。 突然現れる滝。剥き出しになった岩肌のあちこちに洞窟や窪みが出来ていて、滝がそれを隠すカーテンのように降り注ぐ、その奥には何か神聖なものが潜んでいそうな雰囲気。ここでは滝周辺での見どころを紹介します。
ハイキングと自然探訪
Margoonの滝に向かう道は、途中から車では行けないため、徒歩でのハイキングが必要です。滝までの道のりは約30分ほどで、途中には美しい山々や渓谷の景色を楽しむことができます。緑豊かな草原と涼しい風が心地よく、自然愛好家にとっては最高のハイキングコースです。滝の麓に到着すると、冷たい霧が顔を包み込み、夏でも涼しさを感じることができるのが魅力です。
Margoon滝の写真撮影
Margoonの滝は、その雄大な景観からフォトジェニックなスポットとしても人気です。滝の流れが多くの小さな流れに分かれ、岩肌に沿って蛇行する様子は他では見られない独特の美しさです。特に、日差しが差し込む午前中や夕方の時間帯は、滝が黄金色に輝き、さらに幻想的な写真を撮ることができます。訪れた際には、カメラやスマートフォンを忘れずに持参しましょう。
ここまで登るのかなり大変。苔がいっぱい生えているのでつるっつる滑ります。でも、本当に大変なのはこの後・・。下りるときには思いっきりすってんころりん。カメラ、TAXIドライバーに預けててよかったです。
滝に上るときは身軽で、また濡れてもいい恰好で行くようにしましょう。
ピクニックとリラクゼーション
滝周辺にはピクニックエリアが整備されており、家族連れや友人同士でリラックスしながら自然を満喫するのに最適です。涼しい風と水の音に包まれながら、食事や休憩を楽しめます。また、地元の人々もよく訪れる場所で、イランの豊かな文化に触れ合う機会にもなるでしょう。近くの村で購入できる新鮮な果物や食材を使ったピクニックランチもおすすめです。
かなりの水があちらこちらから流れ落ちてくるのにもかかわらず、その下は水たまり程度しかないのが不思議です。 滝の真下でマイナスイオンたっぷり浴びれて気分爽快になります。
周辺の自然を探検
Margoonの滝だけでなく、その周辺地域も見どころ満載です。緑豊かな渓谷や草原、さらに高山植物が点在しており、自然探検を楽しむことができます。春から夏にかけては、滝周辺の花々が咲き誇り、山野草や高山植物の観察をするのも魅力です。ハイキングコースもいくつか整備されているため、自然を感じながらゆったりとした時間を過ごせます。
Margoonの滝へ行くときの注意点
①靴と服装: 滝までのハイキングコースは滑りやすい岩場もあるため、トレッキングシューズや滑りにくい靴を履いて行くことをおすすめします。また、夏でも涼しいため、軽いジャケットを持参すると安心です。
②飲み物と食べ物の準備: 滝周辺には飲食店が少ないため、事前にシーラーズや近隣の村で食べ物や飲み物を用意しておくとよいでしょう。
③ゴミは持ち帰る: Margoonの滝周辺の自然環境を保護するため、ゴミは必ず持ち帰りましょう。美しい自然を次世代にも残すため、観光客のマナーが大切です。
④ガイドの利用: 初めて訪れる場合は、現地ガイドを利用するのも良い選択です。地元の文化や自然について詳しく説明してくれるだけでなく、安全に観光できるようサポートしてくれます。
Margoonの滝を訪れた体験談
とにかく迫力のある景色。なぜここがガイドブックとか観光情報に載ってないのか不思議。でも地元の人たちの癒しスポットだから、それでいいのかも。
滝を登って戻ってきたときは、マイナスイオンを全身で浴びたり尻もちついたりでびっしょりでした。下りて滝を見上げてみると、今さらながらに、よくあんなとこまで登ったなと自分が怖くなりました(笑)地元の人たちは誰も登ったりしてなかったので、あまり積極的には登らないほうがいいのかもしれません。
滝面からは、下に流れず鉄砲水のように崖から直角に噴出す水しぶきもあります。こんなに水が放出されているのに、足元ではすぐに大地が吸い込んでしまうのか、水たまり程度しかありません。それがすごく不思議でした。
そして、滝の奥はずっとキャニオンが続きます。みんなはマルグーンの滝のところまでしか行ってないようですが、奥に行ってもダメなわけではない(いいわけでもない?)ので、ちょっぴり探検してみました。中にはプチロマンチックなラグーンがあり、そこでは泳げました!
もっと深くに行ったら、もっと素敵な景色がある気がして冒険心をくすぐられましたが、とても神聖なものを感じ、地元の方も行ってない範囲を、私がずけずけと入るのもどうかと、このあたりでまでで退散しました。本当に本当に素敵な滝でした。
ちなみに、マルグーンの滝までの道中も、キャニオンが続きま素敵です。ランドスケープが美しすぎて行きも帰りも車の窓にぴたっとはりついて眺めてました。
Margoonの滝観光のまとめ
Margoonの滝は、イランの自然の美しさと秘境感を堪能できる絶景スポットです。その壮大な滝と豊かな自然は、一度訪れれば忘れられない感動を与えてくれるでしょう。
シーラーズからは少し遠かったですが、朝早めに出れば日帰りでも十分に行ける場所です。周辺の観光地と合わせて訪れることで、イランの多様な魅力を深く感じることができます。
これまで、いろいろな滝をみてきましたが、Margoonの滝は他にはない魅力と迫力がありました。ここには絶対に行くべき価値のある絶景が広がっています。
滝を巡るハイキングや自然散策を楽しみながら、リフレッシュできる旅を計画してみてはいかがでしょうか。