
ラオスってどんな国?治安や歴史など旅行前に知っておきたい基本情報【2026年度版】
目次
Toggleラオス(Laos)は、タイやベトナム、中国に囲まれた東南アジアの内陸国。急速に観光地化が進む周辺国と比べ、今も素朴な暮らしや仏教文化が色濃く残り、「何もしない贅沢」を味わえる国として注目されています。
一方で、交通事情やインフラ、医療体制などは日本と大きく異なり、事前準備がとても重要です。
この記事では、ラオス旅行を安全かつ快適に楽しむために欠かせない、治安、歴史、ビザ、気候、ホテル事情などの実用情報を中心にまとめました。
ラオスの基本情報

正式国名:ラオス人民民主共和国(Lao People’s Democratic Republic)
位置:東南アジア内陸部
時差:日本より−2時間
首都:ビエンチャン(Vientiane)
国旗:赤・青・赤の三色旗
人口:約750万人
言語:ラオ語(Lao)
通貨:キープ(Lao Kip/LAK)
宗教:上座部仏教
コンセントタイプ:A・Cタイプ(電圧220V)
ラオスの観光ビザ

日本国籍の方は、2025年6月1日より、30日以内までの滞在はビザ(Visa)不要となりました。目的を問わず、観光、商用、共にビザ不要です。
注意:
- 日本国旅券(パスポート)の残存有効期間が入国時に6ヶ月以上あること。
- 滞在延長をしたい場合、一旦ラオスを出国し、再入国手続きする必要があります。
- 出国時は日本に戻る必要はなく、ラオス国境を超えて、第三国に入国し再びラオス入国手続きをすることが可能です。
※ラオスに31日以上の商用の滞在は、査証(ビザ)が必要です。
ラオスのビザと大使館情報
在ラオス日本国大使館
住所:Sisangvone Road, Vientiane
電話番号:+856-021-414400
公式サイト:https://www.la.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
駐日ラオス大使館
(Embassy of the Lao People’s Democratic Republic to Japan)
住所:東京都港区西麻布3−3−22
電話番号:03-5411-2291(代表)03-5411-2292
公式サイト:https://www.laoembassytokyo.com/
ラオスの場所と行き方
ラオスはタイ、ベトナム、カンボジア、中国、ミャンマーに囲まれた内陸国で、海を持たない点が特徴です。
日本からの直行便はなく、主にバンコク(Bangkok)やハノイ(Hanoi)を経由して首都ビエンチャン(Vientiane)のワットタイ国際空港(Wattay International Airport)へ向かいます。所要時間は乗り継ぎを含めておおよそ10〜15時間です。
陸路ではタイ側の国境都市ノーンカーイ(Nong Khai)から友好橋を渡るルートが一般的で、鉄道やバスも利用できます。
私の場合は、ベトナムのハノイからスリーピングバスで24時間かけてルアンパバーンへ入り、ビエンチャンからまたベトナムのフエまでバス移動しました。
ラオスの治安

ラオスの治安は東南アジアの中では比較的安定しています。
凶悪犯罪は少ないものの、観光地ではスリや置き引きが発生するおそれもあるため、基本的な安全対策はとるようにしましょう。
夜間の一人歩きや人気の少ない場所は避け、貴重品管理を徹底することは海外では鉄則です。
また、地方部では医療施設が限られるため、体調管理にも注意が必要です。
ラオスの地理的特徴

ラオス(Laos)は東南アジア唯一の内陸国で、国土の約7割を山岳地帯と高原が占めています。
中央から西部にかけてはメコン川(Mekong River)が南北に流れ、農業や交通、生活の基盤となっています。
一方、東部はアンナン山脈(Annamite Range)が連なり、ベトナムとの自然の国境を形成しています。平野部は限られており、都市や集落は川沿いに集中しています。
豊かな森林と多様な生態系を有する反面、道路網が十分に整備されていない地域も多く、移動に時間がかかる点は旅行時の注意点です。
ラオスの歴史

ラオスの歴史は14世紀に成立したラーンサーン王国(Lan Xang Kingdom)に始まります。「百万頭の象の国」と呼ばれ、仏教を国家の基盤として発展しました。
その後、周辺国との抗争や分裂を経て、19世紀後半にはフランスの保護領となります。第二次世界大戦後に独立を果たしますが、冷戦下の内戦と周辺国の戦争の影響を受け、1975年にラオス人民民主共和国が成立しました。
現在も社会主義体制を維持しつつ、観光やインフラ整備を通じて徐々に国を開いています。
ラオスの文化と習慣

ラオスでは上座部仏教が人々の生活に深く根付いており、寺院(Wat)は信仰だけでなく地域の交流の場でもあります。早朝に行われる僧侶への托鉢(Tak Bat)は、日常的な宗教行為として今も大切にされています。
人々の気質は穏やかで、争いを避ける姿勢が強く、時間に対する感覚も非常におおらかです。年長者や僧侶への敬意を重んじる文化があり、頭に触れる行為は失礼とされます。
旅行者も控えめな態度を心がけることで、良好な関係を築きやすくなります。
ラオスの有名な場所

ラオスを代表する観光地は、世界遺産に登録されている古都ルアンパバーン(Luang Prabang)です。王宮博物館(Royal Palace Museum)やワット・シェントーン(Wat Xieng Thong)など、仏教建築と街並みが調和しています。
首都ビエンチャン(Vientiane)では、国の象徴であるタート・ルアン(Pha That Luang)が有名です。
自然景観では、石灰岩の山々に囲まれたヴァンヴィエン(Vang Vieng)が人気で、洞窟や川沿いの風景が楽しめます。いずれも都市化されすぎていない点が魅力です。
ラオスのより詳しい見どころや実際に訪れてよかったスポットは、
▶ラオス観光のおすすめスポットまとめ で紹介しています。
ラオスの有名な食べ物

ラオス料理は、ハーブや香草、発酵調味料を多用した素朴で滋味深い味わいが特徴です。主食はもち米のカオニャオ(Sticky Rice)で、手で丸めておかずと一緒に食べるのが一般的です。
代表的な料理のラープ(Laap)は、ひき肉や魚にハーブやライム、ナンプラーを和えたサラダで、祝い事にも欠かせない国民食とされています。
ほかにも青パパイヤのサラダであるタムマークフン(Tam Mak Hoong)、メコン川の魚を使ったスープ料理など、素材の味を生かした料理が多く見られます。
辛味は比較的強めですが、注文時に調整可能です。屋台やローカル食堂が充実しており、安価でラオスの食文化を気軽に体験できます。
ラオスの特産品・お土産

ラオスのお土産として定番なのは、手織りのシルク製品やコットン布です。地域ごとに模様や色使いが異なり、スカーフやテーブルランナーとして人気があります。
また、木彫りの仏像や動物モチーフの工芸品、竹細工なども素朴で温かみのある土産として選ばれています。
南部ボラベン高原(Bolaven Plateau)で生産されるコーヒー豆は品質が高く、軽量で持ち帰りやすいため旅行者に好評です。
市場では価格交渉が一般的ですが、無理な値切りは避け、文化への配慮を心がけると気持ちのよい買い物ができます。
ラオスのホテル事情
首都や観光地ではゲストハウスから高級ホテルまで幅広く選べます。
地方部では設備が簡素な場合もあるため、事前予約がおすすめです。安心して宿泊するためにも、主要予約サイトで口コミを確認して手配しましょう。
ラオスの交通事情

ラオスの交通インフラは都市部と地方で大きな差があります。
都市間移動の主流は長距離バスやミニバンで、道路状況により所要時間が延びることもあります。
近年は中国ラオス鉄道(China–Laos Railway)が開通し、ビエンチャン(Vientiane)とルアンパバーン(Luang Prabang)間の移動が大幅に短縮されました。
都市部ではトゥクトゥクやソンテウ(乗り合い車)が一般的で、料金は事前交渉制が多いです。夜間移動や長距離移動では安全面を考慮し、信頼できる交通手段を選ぶことが重要です。
ラオスの気候

ラオスは熱帯モンスーン気候で、暑季(3~5月)、雨季(6~10月)、乾季(11~2月)の大きく3つの季節に分かれます。
年間を通じて高温多湿ですが、乾季が観光のベストシーズンです。
暑季は非常に暑く、雨季は緑が豊かな季節ですが、スコールが降り道路状況の悪化に注意が必要。
乾季は日中快適で朝晩は涼しく過ごしやすいのが特徴です。 乾季でも高温になることもあるため、軽装と日差し対策の準備はしておきましょう。
ちなみに、私が行ったのは3月ですが、見ての通りビエンチャン滞在中ずっと曇りで青空の写真は全く撮れませんでした。残念。ルアンパバーンでは少し晴れ間もありました。
旅行前の予備知識

- 両替は都市部で可能ですが、地方では米ドルが重宝されます。
- 予防接種は任意ですが、衛生対策は万全に。
- SIMカードは空港や市内で購入可能。
- 通信環境は主要都市では問題ありません。
ラオス旅行での注意事項

ラオス旅行では、医療体制やインフラが十分でない点を理解して行動することが大切。地方では病院や薬局が限られるため、常備薬や海外旅行保険への加入は必須です。
仏教国であるため、寺院訪問時は肌の露出を控え、僧侶や仏像への無断撮影は避けましょう。
また、時間に対する感覚は非常におおらかで、交通機関の遅延も珍しくありません。
政治や社会体制に関する話題には触れないのが無難です。
自然災害や豪雨時には移動計画を柔軟に変更する心構えも必要です。
ラオスの基本情報まとめ

ラオスは派手さはないものの、静かで深い魅力を持つ国です。
歴史や文化、自然と向き合う旅を求める人にとって理想的な目的地と言えるでしょう。事前準備をしっかり整え、ゆったりとした時間を楽しんでください。
※当記事の情報は実際に旅した際の体験と、調査時点の情報をもとに執筆しています。可能な限り正確を期していますが、万が一情報に誤りや更新漏れがある場合は、お手数ですが「https://tabilapin.com/contact/」よりご連絡いただけますと幸いです。確認の上、迅速に対応・修正いたします。
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