ルクセンブルグ市のウィリアム2世大公の記念碑
ヨーロッパ,  ルクセンブルク

ルクセンブルクってどんな国?治安や歴史など旅行前に知っておきたい基本情報【2026年度版】

ルクセンブルク(Luxembourg)は、西ヨーロッパの中心に位置する小さな大公国で、歴史的な要塞都市や美しい城、緑豊かな渓谷が魅力です。

首都のルクセンブルク市(Luxembourg City)は旧市街が世界遺産に登録され、中世から近代までの歴史を感じられるほか、カフェや美術館、自然散策など見どころも豊富。

日本からの直行便はありませんが、主要都市とのアクセスも良く、治安の高さとコンパクトな国土から、初めてのヨーロッパ旅行にもおすすめです。

この記事では、文化・言語・食など多様な魅力と共に、旅行前に知っておきたいビザ要件、交通手段や気候、実用情報を丁寧に解説します。

ルクセンブルクの基本情報

ルクセンルクセンブルグの憲法広場に掲る国旗
憲法広場 (Place de la Constitution)

正式国名: ルクセンブルク大公国(Grand Duchy of Luxembourg)

位置: 西ヨーロッパ(フランス、ドイツ、ベルギーに囲まれた内陸国)

時差: −8時間(サマータイム時 −7 時間)

首都: ルクセンブルク市(Luxembourg City)

国旗: 赤・白・水色の横三色旗

人口: 約 67万人程度(2025年時点)

言語: ルクセンブルク語、フランス語、ドイツ語

通貨: ユーロ(EUR)

宗教: 主にキリスト教(カトリック)

コンセントタイプ: タイプC/E(220–230V、50Hz)

ルクセンブルクの大使館情報

ルクセンブルグの要塞都市を見渡す風景

在ルクセンブルク日本国大使館

住所:62,Avenue de la Faïencerie, L-1510 Luxembourg,
Grand-Duché de Luxembourg
電話番号:+352-464151-1
公式サイト:https://www.lu.emb-japan.go.jp/

在日ルクセンブルク大公国大使館

住所:〒102-0081 東京都千代田区四番町8-9 
ルクセンブルクハウス1F
電話番号:03-3265-9621
公式サイト:https://tokyo.mae.lu/en.html

ルクセンブルクの観光ビザ

日本国籍者は最大90日まで観光目的の滞在でビザ不要です(シェンゲン協定エリア)。

ただし、ETIAS(欧州渡航認証制度)の渡航前申請が必要になる見込み(2025年開始予定)で、渡航前にオンライン申請が求められるケースがあります。

ルクセンブルクの場所と行き方

ルクセンブルクはヨーロッパの中心付近に位置する内陸国。日本からの直行便は基本的になく、 フランクフルト(Frankfurt/ドイツ)、パリ(Paris/フランス)、アムステルダム(Amsterdam/オランダ)など欧州主要都市で乗り継いで到着 します。

主要な空港はルクセンブルク国際空港(Luxembourg Airport/LUX)で、そこから鉄道やバスで都市圏各地へ移動できます。

国土が狭いため、国境を越えてフランス、ベルギー、ドイツへの陸路アクセスも非常に便利。鉄道網が発達しており、隣国から列車での入国も一般的です。

私の場合は、ベルギーから電車で入国しました。

ルクセンブルクの治安

ルクセンブルグ駅と市内を走るトラム
トラムもバスも安全な雰囲気で利用しやすい

ルクセンブルクは ヨーロッパで最も治安が良い国の一つ といわれ、凶悪犯罪は比較的少なめです。

観光地や街中は夜間でも人通りがあり安心感がありますが、混雑した場所での置き引きやスリに注意する基本対策は必要です。

緊急時は 112 で警察・消防・救急に連絡できます。

ルクセンブルクの地理的特徴

ルクセンブルクの渓谷沿いに段々状に建ち並ぶ住宅群
まるでパラレルワールド

ルクセンブルクは山地と渓谷、そして広大な森が広がる内陸国で、北部にはアーデンヌの丘陵地帯、南部にはモーゼル渓谷沿いのブドウ畑が続くなど、多様な自然環境が特徴です。

首都ルクセンブルク市の旧市街は、ペトリュス川とアルゼット川が削った深い渓谷(ペトリュス渓谷・アルゼット渓谷)と、その両側にそびえる断崖絶壁の台地の上に築かれており、非常に独特の地形をしています。

この自然の要塞ともいえる地形は、防御性が極めて高く、街は歴史的に堅固な要塞都市として発展しました。かつては「北のジブラルタル」と呼ばれるほどで、その断崖の景観は今も街の象徴となっています。

こうした起伏に富んだ地形は、旧市街の要塞群や街並みを特徴づける重要な要素で、「ルクセンブルク市:その古い街並みと要塞群」として世界遺産にも登録されています。

街全体には大きな高低差があり、旧市街の台地と谷底にあるグルント地区などを行き来する際は、徒歩に加えてエレベーターなどの公共設備が活用されています。また、深い谷を結ぶためにアドルフ橋を代表とした多くの壮麗な橋や高架橋(パスレル)が建設されており、都市景観の一部となっています。

ルクセンブルクの歴史

ルクセンブルグにある戦争の慰霊碑、Gelle Fra
Gelle Fra

ルクセンブルクは、中世(963年)に成立した公国から発展し、長い間フランス・ハプスブルク家支配を経て、1815年のウィーン会議で大公国として認められました。

1867年ロンドン条約で永世中立国が確立され、第二次世界大戦時にはドイツに占領されましたが、1944年に解放。

その後はベネルクス共同市場や欧州連合(EU)の結成に参加し、現在は金融・EU政策の中心地として国際的地位を確立しています。

ルクセンブルクの文化と習慣

ルクセンブルグにある教会の内観
国民の大多数はローマ・カトリック

言語はルクセンブルク語が国語ですが、フランス語・ドイツ語も日常的に使われる多言語社会。食事や会話でも複数言語が飛び交います。

礼儀正しく、公共の場で整ったマナーが一般的です。チップは基本料金に含まれることが多いですが、良いサービスには少額を渡すことがあります。

また、カフェ文化やワイン、伝統行事など多様な文化が根付いています。

ルクセンブルクの有名な場所

ルクセンブルグの世界遺産、旧市街とユネスコのマーク
UNESCOの街

ルクセンブルク市旧市街と要塞群は、ユネスコ世界遺産に登録されています。

ボック要塞(Bock Casemates)は地下トンネルが見どころで、歴史ファン必見。ヴィアンデン城(Vianden Castle)は丘の上にそびえる中世の古城。

ミュラータールの自然トレイルやモーゼル渓谷のワイン街道も人気で、都市・歴史・自然がバランスよく楽しめます。

ルクセンブルクの有名な食べ物

VEUVE CLICQUOTの“Luxembourg”限定ロゴ入りスペシャルパッケージ・シャンパンボトル
これめっちゃ買いたかったけど、旅が続くので断念、残念。

郷土料理ではパテ・オ・リースリング(Pâté au Riesling)ルヨナー(Lyoner)ソーセージ が人気。

フランスやドイツの影響が色濃く、チーズ、パン、デザート、ワインと相性の良い料理が豊富です。

地元のワインやビール、チョコレートもお土産におすすめです。

ルクセンブルクの有名な特産品・お土産

ルクセンブルグのお土産が並ぶショーウィンドウ
ウサギのアイテムも多い

人気のお土産には ルクセンブルク産ワイン、地元チーズ、伝統菓子、工芸雑貨などがあります。

また旧市街のブティックではデザイン雑貨や高品質の革製品も手に入ります。

歴史的建物デザインのポストカードや書籍も旅の思い出になるでしょう。

ルクセンブルクのホテル事情

ルクセンブルク市内には高級ホテルから中級・ビジネスホテルまで幅広い宿泊施設 が揃っています。

古い建物を改装したブティックホテルや旧市街近くのホテルは特に人気で、早めの予約が推奨されます。小さな国のため、週末やイベント時は満室になりやすいです。

目的地や予算に応じて選び、予約サイトで空室を比較するのがおすすめ。旅行計画にあわせて大手予約サイトで最新料金やキャンセルポリシーを確認しましょう。

ルクセンブルクの交通事情

ベルギーからルクセンブルグへ向かう電車

ルクセンブルクは公共交通機関が整備されており、都市内バス・鉄道が便利です。

実は国内の多くの公共交通が無料となっており、移動コストが抑えられます。鉄道で小都市や隣国へアクセスしやすく、街歩きも快適です。

レンタカー利用も人気ですが、都市中心部は駐車場が限られるため事前に駐車情報を確認すると安心です。

ルクセンブルクの気候

青空の下に広がる緑の草原
ヴィアンデンに向かう途中の風景

ルクセンブルクは四季がはっきりした温帯気候です。

春は花が咲き観光に最適、夏は暖かくフェスティバルシーズンで観光客が増えます。

秋は紅葉とワインの季節、冬はクリスマスマーケットと寒さが特徴です。

雨が比較的多いので、雨具や重ね着できる服装が便利。季節に応じて防寒対策や日焼け対策を用意しましょう。

旅行前の予備知識

ルクセンブルグの国旗と銅像

両替: 現地の銀行・空港・両替所でユーロに両替可能。空港レートはやや不利な場合あり。

予防接種: 特に日本出発前の指定はなし。自己管理の基本予防が推奨。

SIMカード: 現地のSIMカードは空港や携帯ショップで購入可。eSIMも対応。

インターネット環境: カフェ・ホテル・公共Wi-Fiが整い、都市部で快適。

ルクセンブルク旅行での注意事項

窓枠の外に座っているネコ
旧市街を散歩中に見つけたネコ。落ちそう💦
  • 治安は良いものの、混雑時のスリ対策は基本対応を。
  • 飲酒運転や交通ルール違反は罰金が高額になる場合あり。
  • 観光シーズンは宿泊・交通が混雑するため早め予約をおすすめします。
  • 公共の場での喫煙・飲酒はルールを守り、文化に配慮した行動を心がけましょう。
ルクセンブルグの旅がもっと楽しくなる情報を、こちらでまとめています。

ルクセンブルク観光のまとめ

ルクセンブルグ市のウィリアム2世大公の記念碑

ルクセンブルクは歴史と自然が調和した旅先で、世界遺産の旧市街や中世の城、ブドウ畑の風景が魅力。治安が良く、多言語文化とコンパクトな国土で観光しやすいのも特徴です。

気候や交通、実用情報を押さえて、快適で思い出深い旅を計画しましょう。

※当記事の情報は実際に旅した際の体験と、調査時点の情報をもとに執筆しています。可能な限り正確を期していますが、万が一情報に誤りや更新漏れがある場合は、お手数ですが「https://tabilapin.com/contact/」よりご連絡いただけますと幸いです。確認の上、迅速に対応・修正いたします。

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