
リジャル・アルマア観光ガイド|フラワーメン文化と石造りの村を歩くサウジアラビア南西部の旅
目次
Toggleサウジアラビアと聞いて、砂漠や近代都市を思い浮かべる人は多いかもしれません。
けれど、南西部アスィール(Asir)地方にあるリジャル・アルマア(Rijal Almaa)は、そのイメージをやさしく裏切ってくれる場所でした。
山肌に寄り添うように建つ石造りの家々、そして花の冠を頭にのせたフラワーメン(The Flower Men)たち。ここには、自然とともに生きてきた人々の誇りと美意識が、今も日常の中に息づいています。
実際に歩き、出会い、感じたリジャル・アルマアの旅を、静かな高揚感とともに綴ります。
リジャル・アルマア(Rijal Almaa)とは?

リジャル・アルマア(Rijal Almaa)は、サウジアラビア南西部アスィール地方に位置する、2,000年以上の歴史を持つ山岳集落です。アブハ(Abha)近郊にあり、かつては紅海沿岸と内陸を結ぶ交易拠点として栄えました。
石と泥、クォーツで装飾された多層構造の家屋が斜面に連なる景観は、「おとぎ話の村」と称されるほど。
現在は文化遺産村として整備され、2021年には国連世界観光機関(UNWTO)の「ベスト・ツーリズム・ビレッジ」にも選ばれています。
フラワーマン(The Flower Men)とは?

フラワーメン(The Flower Men)は、アスィール地方に暮らす山岳民族の男性たちで、バジルやマジョラム、野生の花を束ねた花冠「アル・マシュカル(Al-Mashqar)」を頭に載せる文化で知られています。
これは祭礼時だけでなく、日常の装いでも見られるのが特徴です。
花冠は美しさの象徴であると同時に、香りによるリラックス効果や薬草としての意味も持つとされ、厳しい自然環境で生き抜いてきた誇りと精神性を今に伝えています。
リジャル・アルマアの場所
リジャル・アルマア(Rijal Almaa)は、アブハ(Abha)から南西へ車で約1時間の山間部に位置します。
村内は徒歩で回れる規模で、入口から博物館、市場エリアまで一本道で巡ることができます。
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▶サウジアラビア観光おすすめランキング|行ってよかったスポット21選
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リジャル・アルマアの魅力

魅力1:山肌に溶け込む石造り集落の美しさ
石と土で造られた家々が段状に連なるリジャル・アルマアの景観は、写真以上に立体的で迫力があります。
壁に施された白いクォーツ装飾や幾何学模様は、実用と美を両立させた山岳建築の知恵そのもの。朝夕で表情を変える光と影が、村全体を一つの作品のように見せてくれます。

魅力2:フラワーメンが「日常」にいる風景
観光用の演出ではなく、普通に歩いている男性が花冠を身につけている、その自然さに、思わず立ち止まりました。
彼らにとって花は飾りではなく、暮らしの一部。写真を撮らせてもらうと、誇らしげに微笑んでくれた姿が今も印象に残っています。
※ただ、写真をサイトやSNSに掲載するのは控えて欲しいと言われたので、画像はサウジアラビアの公式のものを使用させてもらっています。

魅力3:観光地化されすぎない静かな空気
近年注目を集めているとはいえ、村にはまだ素朴さが残っています。
カフェでお茶を飲みながら山を眺める時間、石畳をゆっくり歩くひととき。観光名所というより、「誰かの生活圏をそっと訪ねている」感覚が心地よい場所です。
リジャル・アルマア観光の所要時間はどのくらい?

村内の散策と博物館見学で、目安は1.5~2時間ほど。写真撮影やカフェ利用を含めるなら、余裕をもって半日確保するのがおすすめです。
移動時間を含め、アブハ(Abha)発着で半日~1日が目安。アブハからの日帰りでも十分楽しめます。
写真や人との交流を楽しみたい場合は、無理のない日程がおすすめです。
リジャル・アルマアの見どころ

伝統建築エリア|山岳建築が連なる村の中心部
石造りの家々が最も密集するエリアで、リジャル・アルマアらしい景観を一望できます。細い路地や階段が続き、歩くたびに違う構図が現れます。
Lapinメモ
・午前中は逆光になりにくい
・高低差があるので歩きやすい靴必須

リジャル・アルマア博物館(Rijal Almaa Museum)|村の歴史を知る拠点
かつての住居を活用した博物館で、交易、衣装、生活道具などが展示されています。フラワーメン文化の背景理解にも最適。
Lapinメモ
・入場前後で村歩きをすると理解が深まる
・展示は英語表記あり
写真で見るリジャル・アルマア(Rijal Almaa)














リジャル・アルマア周辺の寄り道スポット|ムハイイル(Muhayil Asir)
リジャル・アルマアを訪れるなら、ぜひ組み合わせたいのがムハイイル・アスィール(Muhayil Asir)です。
アブハ(Abha)と紅海沿岸を結ぶルート上に位置し、山岳文化と交易の歴史が交差する町として知られています。
観光地として派手さはないものの、フラワーメン文化が今も日常に根付くエリアで、より「生活に近いアスィール地方」を感じられる場所です。

ムハイイル旧市街(Muhayil Old Town)|暮らしの延長にある市場と街並み
石造りと簡素な建物が並ぶ旧市街では、地元の人々の買い物や語らいの風景に出会えます。
花冠をつけた男性が普通に歩いている光景も珍しくなく、観光地化されていない分、自然な距離感で文化に触れられるのが魅力です。
Lapinメモ
・午前中は市場が最も活気づく
・写真撮影は必ず一声かけると◎

ムハイイル周辺の山岳集落|フラワーメン文化が息づく地域
ムハイイル周辺の村々は、フラワーメン(The Flower Men)が日常的に暮らす文化圏。祭りでなくとも、香り高い花冠を身につけた姿に出会える可能性があります。
リジャル・アルマアとあわせて訪れることで、文化が「展示」ではなく「連続した暮らし」であることを実感できます。
リジャル・アルマアの行き方

最寄りの都市はアブハ(Abha)。リヤド(Riyadh)やジッダ(Jeddah)からアブハ空港(Abha International Airport)へ国内線でアクセスします。
アブハ市内からはレンタカー、もしくはチャーター車が便利です。
公共交通は本数が少ないため、個人旅行の場合は車移動が現実的。山道が続くため、明るい時間帯の移動をおすすめします。
リジャル・アルマアのおすすめツアー
アブハ発のアスィール地方周遊ツアーに含まれることが多く、ガイド付きで文化背景を聞きながら巡れるのが魅力。
フラワーメン文化や建築解説を重視したい人には、現地ガイド同行ツアーがおすすめです。
リジャル・アルマア旅行のベストシーズン

観光に最適なのは10月~3月。アスィール地方はサウジアラビアの中でも比較的涼しく、夏でも過ごしやすいですが、特に冬季は日中の気温が穏やかで散策向きです。
9月頃にはフラワーメン・フェスティバル(Flowerman Festival)が開催されることもあり、文化を深く体感したいなら狙い目。
ただし祭り時期は混雑するため、静かに歩きたい場合は11~2月がベストです。
リジャル・アルマア旅行を楽しむコツ

歩きやすい靴を用意する
石畳と階段が多く、高低差もあります。スニーカーなど安定感のある靴が必須。景色に夢中になるほど足元がおろそかになりがちです。
写真は「人との距離」を大切に
フラワーメンを撮影する際は必ず声かけを。快く応じてくれることが多く、会話が生まれることで旅の記憶が一層深まります。
アブハ泊で余裕を持つ
日帰りも可能ですが、アブハに宿泊すると移動に余裕が出ます。朝夕の光で村の表情を楽しめるのも魅力です。
リジャル・アルマア旅行の注意点

写真撮影のマナーを守る
人物撮影は無断で行わないのが基本。特に女性や家族連れには配慮が必要です。 <
服装は控えめを意識
観光地であっても保守的な地域。肩や膝を覆う服装が安心で、地元の人との距離も縮まりやすくなります。
天候と道路状況に注意
山岳地帯のため霧が出ることも。夜間運転は避け、余裕のあるスケジュールを心がけましょう。
サウジアラビア旅行前の予備知識をまとめた
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リジャル・アルマアへ行った感想

ホワイトクォーツを上品に散りばめたブロック上の要塞があるアシール地方のRijal Almaa(リジャール・アルマー)。サウジアラビアに来るまでこの村の存在を知らず、来てから現地の人に教えてもらった場所でした。
結果、この村を知れたこと、来れたこと、すごくよかったです。
絵本の中で描かれているような可愛い家々を眺めながら坂になった小道を歩くのは気持ち良く、壊れかけた家を覗き見したり、孤独に立つサボテンを眺めたり。
気の向くままに歩き回って道を外れて行き止まり。美しい村の楽しい散歩。
「サウジアラビアは砂漠だけじゃない」。それを実感させてくれた旅でした。
サウジアラビアで、トーブをきていない男性も新鮮。カラフルな巻きスカートを履き、花の花輪で身を飾るフラワーメンたちは、それが普通。花をまとう男性たちの姿は力強く、同時にとてもやさしい。写真公開NGされたのが残念。
厳しい自然の中で育まれた美意識と誇りが、今も静かに息づいている場所。できれば今度は、フェスティバルの時に来てみたいなあと思います。
リジャル・アルマアの観光のまとめ

リジャル・アルマア(Rijal Almaa)は、壮大な景色や派手さとは違う、「人の暮らしの美しさ」に出会える場所です。
石造りの村並み、花冠を身につけたフラワーメン、そして山に包まれた静かな時間。サウジアラビアの多様な文化を知るうえで、これほど心に残る場所は多くありません。
効率よりも余白を大切に、ゆっくり歩いてこそ味わえる旅先です。
※当記事の情報は実際に旅した際の体験と、調査時点の情報をもとに執筆しています。可能な限り正確を期していますが、万が一情報に誤りや更新漏れがある場合は、お手数ですが「https://tabilapin.com/contact/」よりご連絡いただけますと幸いです。確認の上、迅速に対応・修正いたします。
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