
アルウラ(AlUla)観光のおすすめ9選とホテル3選!サウジアラビアの秘境を巡る旅
目次
Toggle壮大な砂漠の風景と歴史が交差する地、アルウラ(AlUla)。
サウジアラビア北西部に位置するこの秘境は、古代ナバテア王国の遺跡や自然の奇岩が点在し、まるで映画のワンシーンのような美しい景観を誇ります。
近年、観光開発が進み、世界中の旅行者から注目を集めているを魅了的なスポットです。
この記事では、アルウラの見どころやおすすめの体験、アクセス情報などを詳しくご紹介します。
アルウラ(AlUla)とは?

サウジアラビア北西部に位置するアルウラ(ウラー)は、古代の交易路に沿って発展したオアシス都市です。
かつてナバテア王国が支配していたこの地には、多くの歴史的遺産が残されており、近年は観光地としての開発が進んでいます。世界最大規模の鏡張り建築としてギネスに登録されたマラヤ(Maraya)もその一つ。
砂漠と奇岩に囲まれたこのエリアは、まるで別世界に迷い込んだかのような美しい景観を楽しめると同時に、最新の技術が自然と調和した風景を作り出す神秘的なスポットでもあります。
アルウラ観光MAP
①アル・ヒジュル(マダイン・サーレハ)

アルウラ観光のハイライトとも言えるのが、ユネスコ世界遺産に登録されているアル・ヒジュル(Al-Hijr)またはマダイン・サーレハ(Mada’in Saleh)です。
この遺跡は、ヨルダンのペトラと同じくナバテア人によって築かれたもので、巨大な岩山に刻まれた墓や神殿が特徴です。
特に有名なのが「Qasr Al-Farid(孤立の城)」と呼ばれる単独の岩に彫られた墓。壮大なスケールと緻密な彫刻が訪れる人々を魅了します。
②エレファント・ロック(Jabal Al-Fil)

エレファント・ロック(Jabal Al-Fil)は、ウラー地区にある自然が生み出した巨大な岩の造形で、その名の通り象の形に見えることから名付けられました。
長い年月をかけて風と砂によって削られたこの奇岩は、高さ約50メートルにも及び、夕暮れ時には赤みを帯びた幻想的な姿を見せます。
観光客に人気のフォトスポットで、周囲には砂漠の絶景が広がります。夜には星空の下でライトアップされ、さらに幻想的な雰囲気を楽しむことができます。
③ダダン遺跡(Dadan Ruins)

「ダダン遺跡(Dadan Ruins)」は、かつてのデダン王国の首都として栄えた場所で、精巧な岩窟墓や神殿の遺構が残されています。紀元前9世紀から紀元後1世紀にかけて繁栄し、アラビア半島の交易の要所として重要な役割を果たしました。
交易の拠点として栄えたこの都市は、ナバテア人がアル・ヒジュルを築く以前の歴史を今に伝えています。都市の遺構からは、古代の高度な都市計画や建築技術を垣間見ることができる歴史的な遺跡です。
④ライオンの墓(Lions Tombs)

ダダン遺跡のライオンの墓(Lions Tombs)は、紀元前600年から500年頃に遡る古代の墓地。ダダン王国のエリートが埋葬されたと考えられ、当時の高度な彫刻技術を示す重要な文化遺産です。
これらの墓には、ライオンのレリーフで装飾されており、古代リフヤーン王国時代の石彫技術の傑作といわれています。ライオンは力や守護の象徴で、当時、この地を治めた王族の権威を象徴していると考えられています。
保存状態も良好で、はっきりとその姿が確認できる貴重な遺跡のひとつ。古代アラビア半島の歴史を知るうえで、ぜひ足を運んでほしい場所です。
⑤ジャバル・イクマ(Jabal Ikmah)

古代アラビアの「野外図書館」とも称されるジャバル・イクマ(Jabal Ikmah)には、多数の碑文や象形文字が岩肌に残されており、学者や歴史愛好家にとって貴重な資料の宝庫。
これらダダンの岩絵には、動物、狩猟の様子、人々の生活を描いたものなどが見られ、古代アラビアの文化や信仰の一端を垣間見ることができます。
特に、ラクダや馬の図像は交易の重要性を示しており、当時の人々の暮らしを知る手がかりとなっています。
⑥神殿の遺構

ダダン遺跡には、宗教的な儀式が行われていたとされる神殿の跡も見つかっています。アラビア半島の宗教や信仰の変遷を知る貴重な資料となっています。
ダダン王国は紀元前9世紀頃から紀元前6世紀頃にかけて存在したとされ、アラビア半島の香料貿易を支配していました。その後、リフヤン王国がこの地を統治し、さらに繁栄を遂げました。
両王国はナバテア人やアッシリア人、ローマ帝国とも関わりを持ち、文化や建築にも影響を受けたと考えられています。
⑦アルウラ旧市街(AlUla Old Town)

アルウラ旧市街(AlUla Old Town)は、17世紀頃まで人々が住んでいた歴史的な町並みが残るエリアです。泥レンガ造りの家々が立ち並び、細い路地にはカフェやショップが点在しています。
歴史ある旧市街のマーケット通り(Old Town Market Street)は、地元の工芸品や香辛料などが並ぶ、過去と現在が交差する魅力的なエリア。狭い路地に並ぶ店は活気に満ちており、訪れる人々は地元の職人が作る手工芸品や伝統的な食品を手に取ることができます。
市場の雰囲気を楽しみながら、サウジアラビアの文化に触れることができる貴重なスポット。伝統的な建築と現代的な観光施設が融合しており、散策するだけでも楽しめます。
⑧マラヤ(Maraya)

アルウラの近代的なランドマークが「マラヤ(Maraya)」です。世界最大の鏡張り建築としてギネス世界記録にも登録されており、砂漠の風景を映し出すその外観は圧巻。
ここではコンサートや展示会などが開催され、訪れる人々を魅了します。
⑨ハディーヤ駅(Hadiyyah Station - Hejaz Railway)

ハディーヤ駅(Hadiyyah Station)は、ヒジャーズ鉄道(Hejaz Railway)の重要な停車駅で、オスマン帝国時代に建設されました。駅周辺には黒い玄武岩の建物があり、二階建てのブロックハウスや双塔の水塔が特徴です。
かつてメッカ巡礼者の移動手段として利用されましたが、第一次世界大戦中に「アラビアのロレンス」率いるアラブ軍によって破壊されました。
現在も鉄道の駅舎跡や蒸気機関車の残骸などが残っており、近代史の舞台となった歴史的な遺構として、訪れる価値があります。
アルウラでおすすめのホテル
アルウラには、豪華なリゾートホテルからユニークな砂漠のグランピング施設まで多彩な宿泊施設があります。
Habitas AlUla
砂漠の中に溶け込むデザインのエコリゾート。開放感のあるヴィラで、自然と一体になったような体験が可能。
Banyan Tree AlUla
高級感あふれるラグジュアリーリゾート。プライベートプール付きのヴィラやスパが充実しており、リラックスした滞在が楽しめる。
Caravan by Habitas
ヴィンテージ風のトレーラーキャラバンに宿泊するユニークな体験型宿泊施設。アウトドア感覚で楽しめるが、設備も整っており快適。
アルウラのツアー

アルウラへの行き方

アルウラへは、国内の主要都市から飛行機または車でアクセスできます。
飛行機:リヤドやジェッダからアルウラ空港(AlUla International Airport)への直行便が運航。
車:リヤドから約10時間、ジェッダから約7時間のドライブ。
バス:一部のツアー会社がリヤドやジェッダからのバスツアーを提供。
アルウラ旅行のベストシーズン

アルウラの観光に最適な時期は、気温が穏やかな10月から4月です。
特に冬の間は日中の気温が20℃前後で快適に観光できます。夏場(5月~9月)は気温が40℃を超えるため、観光には適していません。
アルウラ旅行の注意点

アルウラ旅行では、暑さ対策が重要です。特に夏は40℃を超えることもあるため、帽子や日焼け止め、水分補給を忘れずに。
遺跡や観光スポットは予約制の場所が多いため、事前に公式サイトで確認をしておきましょう。
砂漠地帯では夜間冷え込むため、防寒具も持参しておく方が安心です。また、ドローンの使用は禁止されているため注意が必要です。
Lapinの旅行記:アルウラ編

マダインサーレハの観光拠点、アルウラ。すっごく好きな町でした。
ダダン遺跡の迫力はすごかった。砂漠の真ん中に、こんなにでかい岩とか岩山とかあるのが不思議。そして、川も湖もないようなところに、人々が住み、文明があり、都市があったことに感嘆。
歴史は学ぶほどに興味が湧いてくる。
アルウラは旧市街が楽しくて、ここに滞在している間、毎日毎晩通った場所。
入り口から無料のオープンバスでマーケット通りまで送ってくれる。
その短い距離の景色や雰囲気が好きだった。
マーケットには、サウジアラビアらしいものを売るお土産やさんや、洗礼されたおしゃれ雑貨や、素敵なカフェやアイスクリーム屋さんなどが並び、ローカルの人たちも多い。
サウジアラビアの女性は、最近法律が緩和されて服装の規制がなくなった。それでもまだ、ほとんどの女性は全身を覆い隠す「アバヤ」をまとい、「ヒジャブ」で髪を隠す。そして顔には目以外を隠す「ニカブ」を着けている人が圧倒的に多い。
友達になったサウジアラビアの女の子に聞いたけど、アバヤが好きなんだそうだ。今後もずっとこのスタイルを続けると言っていた。

イランのように度々女性の服装や権利が問題になるニュースを見るたびに心が痛い。強制されるのではなく、好んでそうしていると聞いて安心した。選択肢があって、それで望むことができるのは大賛成。
ただ、カフェやアイスクリーム屋さんで、飲むたび、食べる食べに、ニカブをちらっとめくって食事する姿を見ていると、面倒じゃないのかなとやはり気になってしまった。
アルウラは心地が良くて、本当に楽しい。
都会じゃないのにお洒落で洗練されていて、意外に混んでないからゆっくりできる。
ただ、マラヤなどの派手な観光物もでき、国をあげて観光施設を開拓しているらしいので、数年後にはすっかり違う町になっているかもしれない。
今の素朴と洗練を併せ持つ魅力的な町は、ただのおしゃれな町になってしまうのかなって想像すると、ちょっと寂しい。
そんな感じで、思わず沈没してしまいそうなほど、なじんでしまったアルウラ。
けれどいつまでもここに居座っている場合ではないと重い腰をあけ、メディナへ向かう。
途中、アラビアのロレンスが爆破したヒジャーズ鉄道へ寄った。
アラビアのロレンスって、なんとなく聞いたことはあるけど、実はよく知らない。
調べてみると、ヒーロー、スパイ、策略者、いろんな節や見方、評価があって面白い。
物事って360度、いろいろな立場から眺めてみないとわからない。
そこまでやっても見えない真実の方がきっと多い。
ロレンスは実在の人物で、アラブ民族を率いてトルコと死闘を繰り広げた英国将校。
第一次世界大戦中、ロレンスはダマスカスからメディナまで走っていたオスマン帝国のヒジャーズ鉄道を頻繁に破壊した。
そんなアラビアのロレンスが辿った地を歩く。
錆びた客車や廃墟となった駅などが残り、過ぎ去った時代の名残を示す。
今となっては史跡となり、時間ごと砂漠に取り残された場所。
ちょっと寂しくて虚しくなるこの風景は、戦いと騙し合い、政治と密約に翻弄されてきたロレンスの人生を物語っているよう。
ロレンスの言葉、
Nothing is written~この世に定めなどない~
たった1人に託され、たった1人でロレンスが眺めた異国の砂漠はどんなふうに映っていたんだろう。
アルウラ観光のまとめ

アルウラは、歴史的遺産と雄大な自然が融合したサウジアラビア屈指の観光地です。ナバテア時代の遺跡を巡るだけでなく、壮大な砂漠の景観やユニークな体験も楽しめます。
ぜひベストシーズンに訪れ、アルウラならではの魅力を満喫してみてください!


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