
マダイン・サーレハ観光に行ってきた!【サウジアラビア初の世界遺産】魅力と見どころを紹介
目次
Toggleマダイン・サーレハ(アル・ヒジュル)は、サウジアラビア北西部に広がる壮大な遺跡で、古代ナバテア王国の繁栄を今に伝える貴重な場所。
ナバテア人によって築かれたこの遺跡には、美しく彫刻された岩窟墓や神殿跡が点在し、訪れる人々を古代の世界へと誘います。
この記事では、マダイン・サーレハ観光の見どころと、その拠点となるアルウラの魅力を紹介します。
マダイン・サーレハ観光MAP
マダイン・サーレハ(アル=ヒジュル)とは

サウジアラビア北西部に位置するマダイン・サーレハ(Mada’in Saleh)は、アル=ヒジュル(Al-Hijr)とも呼ばれる、かつてのナバテア王国の重要な都市遺跡。
ヨルダンのペトラと同様に、岩を削って造られた壮麗な岩窟墓や神殿、儀式の場などが数多く残されており、「アラビアのペトラ」とも称されています。
2008年には「ヘグラの考古遺跡(アル=ヒジュル/マダイン・サーレハ)」として、ユネスコ世界遺産にも登録されました。
保存状態が良く、当時の建築技術や宗教観を今に伝える貴重な遺跡です。砂漠に佇む荘厳な墓群は朝夕の光で表情を変え、幻想的な景観を作り出し、訪れる人々を魅了しています。
マダイン・サーレハの呪い

マダイン・サーレハは、かつてナバテア人が築いた遺跡ですが、イスラムの伝承では「呪われた地」とされています。
コーランには、この地に住んでいたサムード族が神の警告を無視し、滅ぼされたと記されています。そのため、昔のサウジアラビアでは訪問を避ける人もいました。しかし、近年では観光地として整備され、こうした迷信も薄れつつあります。
遺跡内では敬意を払い、マナーを守るようにしましょう。
マダイン・サーレハの特徴

広大な敷地には、Jabal al Ahmar、Jabal al Ithlib、Jabal al Banat、Jabal al Muhjar、Jabal al Khraymatと、エリアごとに分かれています。
Jabalは、アラビア語で「山」を意味するそうです。その中に、それぞれQasr Al-FaridやQasr Al Bintなどの遺跡や墓が点在しています。
現地では、マダインサーレハのツアーに沿って案内されるので、迷うことはないでしょう。
①Qasr al-Farid(カスル・アル・ファリード)

「孤独の城」とも呼ばれるこの巨大な墓は、マダイン・サーレハの象徴的な存在です。
高さ約22メートルの巨大な一枚岩に刻まれた精巧なファサードが特徴で、未完成のまま残されている点も興味深いポイント。砂漠の中に孤立してそびえ立つ姿は壮観で、朝夕の光を受けて岩肌が黄金色や赤褐色に変化する様子は息をのむ美しさです。
最も人気のフォトスポットとして多くの観光客が訪れ、サウジアラビアの観光プロモーションにもよく使われています。
②Jabal Al Ahmar(ジャバル・アル・アフマル)

Jabal Al Ahmarのエリアには大小100以上の岩窟墓が点在しており、ナバテア人の高度な石彫技術を感じられるスポット。墓の入り口には精巧なレリーフや碑文が刻まれており、当時の宗教観や文化を知る手がかりになります。
特に「双子の墓(Tomb of the Twins)」は、左右対称の美しいデザインが特徴で、保存状態も良好です。
③Jabal Al Muhjar(ジャバル・アル・ムハジャール)

Jabal Al Muhjarは、アル・ヒジュル遺跡の中でもとくに繊細な装飾の岩窟墓が、数多く点在する歴史的なスポット。岩肌には精巧な彫刻や碑文が刻まれ、古代の埋葬文化や宗教観を垣間見ることができます。
特に保存状態の良い墓のファサードは、ナバテア建築の美しさを物語っています。
④Jabal Ithlib(ジャバル・イスリブ)

アル・ヒジュル遺跡の北東に位置するJabal Ithlibは、古代の宗教的な儀式が行われたと考えられる場所です。巨大な岩の間には「シク(Siq)」と呼ばれる狭い通路があり、神聖な空間へと導かれるような感覚を味わえます。
岩壁には祭壇の跡が見られ、ナバテア人がこの地を神聖視していたことを示唆しています。
⑤Diwan(ダーリイ)

Jabal Ithlibの一部であるDiwanは、ナバテア人が宗教儀式や政治会議を行ったとされる場所で、大きな岩の中に刻まれた広い空間が特徴です。
内部には祭壇とみられる石の構造物があり、当時の信仰や権力の象徴であったことが伺えます。岩壁には刻まれた装飾や碑文が残り、訪れる人々に古代の神聖な雰囲気を伝えています。
⑥Jabal Al Banat(ジャバル・アルバナット)

「少女たちの山」とも呼ばれるJabal Al Banatには、複数の岩窟墓が並び、ナバテア人の独特な埋葬文化を垣間見ることができます。
墓のファサードには精巧な彫刻が施されており、保存状態の良いものも多いです。
名前の由来には諸説ありますが、一説ではナバテアの貴族の娘たちが埋葬された場所とも言われています。
⑦Qasr al-Bint(カスル・アル・ビント)

Jabal Al Banatの一部であるQasr al-Bintは「乙女の宮殿」という意味で、Jabal Al Banatの墓群の中で最も有名です。
マダイン・サーレハの西側、ジャバル・イスリブ(Jabal Ithlib)の近くに位置しています。高さ約16メートルあり、ナバテアの墓の中でも特に目立つ存在です。
この場所には31の墓があり、これらは西暦0年から58年の間に造られたとされています。墓のデザインはナバテア文化の特徴を反映しており、他の遺跡、特にヨルダンのペトラと類似点がありますが、独自のスタイルも持っています
⑧AlUla(アルウラ)

アルウラ(AlUla)は、「マダイン・サーレハ(アル・ヒジュル)」の観光拠点。
また、象の形をした奇岩「エレファント・ロック」や、美しい渓谷「アルウラ・オールドタウン」も人気です。
近年は高級リゾートも整備され、砂漠の絶景と歴史的遺産を楽しめる魅力的な旅行先として注目されています。
マダイン・サーレハの行き方

最寄りの都市:アル・ウラー(AlUla)
交通手段:
リヤドやジェッダから国内線でアル・ウラー空港(AlUla Airport)へ
アル・ウラー市内から車で約30分
マダイン・サーレハ観光のベストシーズン

冬(11月~3月)が最適で、日中の気温が20℃前後と快適です。
夏(6月~9月)は気温が40℃を超えることがあるため、訪問は避けたほうが無難です。
マダイン・サーレハ観光の注意点

事前予約が必要:遺跡への入場には事前のオンライン予約が推奨されます。
服装の注意:砂漠地帯なので日差し対策(帽子・サングラス・日焼け止め)が必須です。
ガイドツアーの利用:遺跡の詳細な歴史を知るには、ガイド付きツアーの利用がおすすめです。
Lapinの旅行記:マダイン・サーレハ編

2008年に世界遺産リストへ登録されたアル=ヒジュルの考古遺跡(マダイン・サーレハ)。
サウジアラビアで初の世界遺産。
この都市にはサムード人やナバテア人が住んでいて、ナバテア人の考古遺跡としては、ヨルダンのペトラに次ぐものだそう。
古代都市マダイン・サーレハは、岩だらけの場所という意味のアル=ヒジュルとも呼ばれます。コーランの第15章「アル=ヒジュル」に、かってここの住人が使徒の警告を聞き入れずに罰を受けたことが記されているため、呪われた場所ともいわれているのだとか。
マダインサーレはビジターセンターに管理されています。
見学はセンターのツアーに参加してバスやカートで移動しながらガイドの説明を聞くスタイル。
各お墓での滞在時間は十分にとってあるので、説明を聞いた後はゆっくり各自で写真撮影を楽しめます。
お昼ご飯を挟んで1日がかり。
ずっと訪れたかった場所。
すごかった。
想像していた以上に見応え十分でした。
やっぱり古代人は宇宙人では?と思うほどスケールの大きな遺跡。
国内旅行のサウジアラビア人も多く、一緒になって夢中で見て回りました。
これてよかったです。
マダイン・サーレハ観光のまとめ

マダイン・サーレハは、ナバテア文明の遺産が色濃く残る貴重なスポットです。
ペトラに匹敵する壮麗な岩窟墓群と、サウジアラビアならではの静寂の砂漠風景が融合した、まさに歴史好きにはたまらない場所。
アル・ウラー周辺には他にも見どころが多く、この辺りは日数を多めに滞在しても飽きることありません!
ぜひいろいろなスポットを合わせて訪れてみてください!


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