
タイフ(Taif)の観光ガイド|サウジアラビアの「ローズシティ」旅行記
目次
Toggleサウジアラビア西部の都市タイフ(Taif)は、標高約1,800mの高地に位置し、年間を通じて比較的涼しい気候が特徴です。
特に春から初夏にかけては、街全体が甘いバラの香りに包まれる「ローズシーズン」となります。
この記事では、タイフのバラ園とバラにまつわる観光体験を中心にご紹介します。
ローズシティ「タイフ(Taif)」とは?

タイフはサウジアラビアの西部に位置し、紅海沿岸の都市ジッダ(Jeddah)やメッカ(Makkah)にも近い避暑地として知られています。夏場でも涼しい気候のため、王族や裕福な人々が避暑地として訪れることが多い街です。
また、こうした気候の特性が、タイフのバラ栽培に最適な環境を生み出しています。
タイフは世界的にも有名な「タイフローズ(Taif Rose)」の産地として知られ、ここで採れるバラは香水やバラ水(ローズウォーター)の原料として高く評価されています。
他にも、果物の生産も盛んで、特にブドウやイチジク、ザクロが有名です。
タイフの場所
タイフのバラ園
タイフには大小さまざまなバラ園が点在しており、特に有名なものには以下のようなスポットがあります。
アル・ハダのバラ園(Al Hada Rose Farms)

美しい山間に広がるバラ畑。4~5月の収穫シーズンには見事なピンク色の花々が一面に咲き誇ります。
訪問者向けにバラ摘み体験が用意されていることも。
アル・シュファのバラ園(Al Shafa Rose Gardens)

より標高の高い場所にあり、涼しい気候の中でバラがよく育ちます。展望スポットも多く、タイフの景色とともにバラを楽しめるのが嬉しいポイントです。
これらのバラ園では、花が開花する春の時期に多くの観光客が訪れ、フォトスポットとしても人気があります。
バラの収穫とバラ水の製造工程

タイフのバラは、主に「ダマスクローズ」という品種で、香りが非常に強く高級香水の原料として使われます。バラの収穫は毎年4月から5月にかけて行われ、朝早い時間に手作業で丁寧に摘み取られます。
収穫されたバラは、伝統的な蒸留方法を用いてバラ水やバラオイルに加工されます。特にバラ水はサウジアラビアの文化に深く根付いており、
・料理の香りづけ(アラビックスイーツや紅茶)
・イスラム教の儀式やモスクの清め
・美容・スキンケア用品
など、さまざまな用途で使用されています。
バラの香水工場見学

タイフでは、バラの収穫シーズンに合わせて香水工場の見学ツアーが開催されます。有名な工場には以下のような施設があります。
Abu Nous Factory(アブ・ヌース香水工場):伝統的な製法でバラ水を作る様子を見学可能。バラオイルの抽出方法を学べます。
お土産としてバラ水やバラオイルの購入も可。安価で質の良い製品はお土産にも喜ばれます。私も大量購入(笑)
Al Gadhi Rose Factory(アル・ガディ香水工場):近代的な設備を使った香水作りを見学。香水の調合体験も可能。実際に工場でバラの香りを試しながら、自分の好みに合ったバラ製品を選ぶことができます。
バラ製品とお土産

タイフのバラ関連商品はお土産としても人気があります。特に以下のアイテムはおすすめ。お土産にも喜ばれました。
バラ水(ローズウォーター):料理やスキンケアに最適。飲む美容液として、たくさん買ってずっと飲んでました。180mlが200円くらいと買いやすい!
バラオイル:香水の原料やアロマテラピーに利用可能。
バラの香りの香水:タイフ特有の香りを持ち帰れる。
バラジャムやバラのスイーツ:甘く華やかな風味が楽しめる。
地元の市場や空港でも購入できますが、バラ園や工場で直接購入するのがおすすめです。
タイフへのアクセス

タイフへのアクセスは比較的便利で、以下の方法で訪れることができます。
飛行機:タイフ国際空港(Taif International Airport)を利用。
車・タクシー:メッカ(Makkah)から約1時間半、リヤド(Riyadh)からは約8時間。
バス:主要都市からの長距離バスが運行。
特にメッカやジッダ(Jeddah)からのアクセスが良好で、日帰り観光も可能です。
私はメディナから車でアルワダ・クレーターを経由してここに入り、ジェッダに移動しました。
タイフ周辺の観光スポット
アル・ハダ(Al Hada)
タイフの北西に位置するアル・ハダは、美しい山岳地帯で知られるエリアです。標高の高い場所にあるため、涼しい気候と壮大な景色を楽しむことができます。
特に、アル・ハダ・ロード(Al Hada Road) は、ジグザグに曲がりくねった山道で、壮観な景色が広がるドライブコースとして人気です。
また、ここにはロープウェイ(Al Hada Cable Car)があり、空中からのパノラマビューを満喫できます。
ここへ行くにはレンタカーかツアーがおすすめです。
スーク・アル・バラド(Souq Al Balad)

スーク(Souq)は、地元の文化や伝統に触れるのに最適なスポット。特に有名なのが「スーク・アル・バラド(Souq Al Balad)」で、活気ある雰囲気の中、香辛料、伝統工芸品、バラ水やバラオイルなどの特産品が並びます。
屋台では、タイフ名物のハチミツやナツメヤシも購入可能。歴史ある石造りの建物が立ち並び、異国情緒あふれる散策が楽しめます。
地元の人々との交流を楽しみながら、お気に入りのバラ製品を見つけてみてください。私は、おじちゃんに呼び止められてナッツの蜂蜜漬け購入。重かったですが美味しかったです!
アル・シュファ(Al Shafa)

タイフの南部に位置するアル・シュファ高原(Al Shafa Highlands) は、より高い標高を誇り、壮大な山岳風景を望めるエリアです。
ここでは、果樹園や農場が広がり、新鮮なフルーツを味わえるスポットも点在しています。アル・シュファの展望台からは、広大な山々と雲海を見渡すことができ、特に夕暮れ時の景色は圧巻です。
カーリッド湖(Saiysad National Park / Khalid Lake)
タイフ市内から少し離れた場所にあるサイサド国立公園(Saiysad National Park) は、自然豊かなオアシスのようなスポットです。緑に囲まれた静かな環境で、ハイキングやピクニックを楽しむことができます。
園内にはカーリッド湖(Khalid Lake) もあり、水辺でリラックスしながらバードウォッチングを楽しむことも可能です。
アル・ワバ・クレーター(Al Wahba Crater)
タイフの東約250kmに位置するアル・ワバ・クレーター(Al Wahba Crater)は、サウジアラビアで最も壮観な自然の奇観のひとつ。直径約2km、深さ250mの巨大なクレーターで、遠くから見ると真っ白な塩の堆積物が火山湖のように見えます。
地質学的には、マグマが地下水と反応して爆発を起こした「マール」と呼ばれる火口で、周囲の荒涼とした景観と相まって神秘的な雰囲気を醸し出しています。

ハイキングが人気で、クレーターの縁を歩きながら壮大な景色を堪能することができます。
以前はクレーターの底まで降りることも可能だったそうですが、死亡事故が続き禁止に。足場が崩れやすく滑りやすいので、散策時も注意が必要です。
夕方には美しい夕焼けがクレーターを包み込み、幻想的な景色を作り出します。アクセスには車が必須ですが、タイフからの日帰り旅行として訪れる価値のあるスポットです。
タイフのツアーはこちらでチェック
Lapinの旅行記:タイフ(Taif)編

メディナからジェッダまでの道すがら。
サウジアラビアで2つ目のクレーター訪問、Al Wahbah crater(クアル・ワッハバ・クレーター)へ。
幅4km、深さ250mもある火山性クレーターは、まさに自然の驚異の一つ。縁に沿って歩くと、中央に不透明な湖を持つ広大な窪地の素晴らしい景色を見ることができます。
以前は湖までハイキングすることができたそうですが、事故が絶えず今では立ち入り禁止。
いや、、そうでしょう。見たいもののためならリスクを問わない私から見てもなかなかな断崖絶壁&石ころころりんで足場悪し。
縁から見る風景で十分美しいです。

そして夜はTaif(タイフ)の街で1泊。昔ながらのスークは迷路のように狭い路地が入り乱れ、エキゾチックでワクワクする雰囲気。
特に女性ものが集まるブロックではサウジアラビアの目だけ出した黒いアバヤの女性たちがうごめき異国情緒満点!写真めっちゃ撮りたかったけど、ちょっとここでは我慢。まだあまり外国人慣れしていない人たちは写真嫌がる感じ。

全然言葉通じないので、お互い必死に話そうとして、ちょっとやりとりが面白かった。
やっぱりこういのが楽しいな。スークは買い物目的ではなく、コミュニケーション目的できてる感じ。
あと、欲しかったので、サウジアラビアの真っ黒ヒジャブも買いましたよ。

サウジアラビアのママの味Tulumbaは、揚げドーナツに蜜がかかった甘すぎず優しいお味。
意外にさっぱり。全然脂っぽくなくて、軽く5~6個食べちゃえる。(しかも食後に)

タイフは食事がどこも美味しかった。
トラディショナルスタイルのレストランも多くて、スタッフさんもみんな愛想がいい。サウジアラビアの富豪たちの避暑地だから、接待慣れしているのかな?
田舎に来たと思ってたけど、日本でいう軽井沢みたいな感じで、洗練された避暑地。外国人観光客は意外に少な目で穴場です!

そして、いざバラ園巡り。涼しい高原にあり、色とりどりのバラ農園がアラビア全土に名を馳せているバラの街タイフ。
香水はもちろん香り高いローズウォーターまで優しい香りに包まれてしばし乙女の気持ち♡
あ、でも季節的に時期じゃなかったらしく、農園にバラはなかったんだけど。笑
バラ園、バラはなかったけど、すごくいい香りでハイテンション♪
バラはなくても、そこら中バラの香り。ものすごいバラの使用で濃縮されたバラ水はすごく良い香り。何百本で10mℓしか取れないとか言ってたけど、そこ忘れた。大事なとこだったのに、なんで忘れるかな、私。とにかくすごく本数使って1本のバラ水作っているらしい。
バラ園の売店で飲むバラ水(爆買い)と顔にしゅってかけるローズウオーター購入。
いい香りで身体の中からも外からもリフレッシュ。
タイフに癒されました。次はいよいよ紅海に面する都市ジェッダ。
タイフ(Taif)観光のまとめ

タイフは、サウジアラビアの「ローズシティ」として、その美しいバラ園と香水文化で訪れる人々を魅了します。
春のバラシーズンに訪れれば、広大なバラ畑の絶景と芳醇な香りに包まれる特別な体験ができます。(らしいです!11月は咲いてなかった)
香水工場見学やバラ関連のお土産も充実しており、訪問の価値が高い都市です。ぜひ、タイフでバラの香りに包まれる旅を楽しんでみてください!


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