ジンバブエの世界遺産「マトボ国立公園」サイの保護活動とサファリを巡る観光ガイド
マトボ国立公園（Matobo National Park）は、ジンバブエ南部に広がる自然と文化が融合した国立公園です。ユネスコ世界遺産に登録され、花崗岩の奇岩群や数千年前の岩絵が残る歴史的な場所として知られています。
この記事では、豊かな生態系を持ち、シロサイやクロサイの保護区としても注目を集めているマトボ国立公園を紹介します。
マトボ国立公園（Matobo National Park）とは？
ジンバブエ南部に位置するマトボ国立公園（Matobo National Park）は、壮大な花崗岩の奇岩群と貴重な野生動物が生息する自然保護区。2003年に世界遺産にも登録されており、古代の壁画や歴史的遺跡が点在する文化的にも重要な場所です。
シロサイやクロサイの保護活動が行われるなど、自然と人間の共存がテーマとなっています。壮大な景観と豊かな生態系を体感できる、ジンバブエ屈指の観光地です。
マトボ国立公園の場所
マトボ国立公園は、ジンバブエ南部の都市ブラワヨ（Bulawayo）から約35kmの距離に位置しています。車で約1時間のアクセスが可能で、レンタカーやツアーを利用するのが一般的です。
公園内には観光客向けの宿泊施設やキャンプサイトも整備されており、大自然の中での滞在を楽しむことができます。
マトボ国立公園の見どころ
マトボ国立公園にはいろいろな魅力がつまっています。ここでは、絶対に見逃せないスポットを紹介します。
バランシング・ロック（Balancing Rocks）
マトボ国立公園の象徴ともいえる、巨大な花崗岩の奇岩群。
長い年月をかけて風化し、絶妙なバランスで積み重なった姿はまさに自然の芸術です。
洞窟壁画（San Rock Art）
サン人（ブッシュマン）によって描かれた数千年前の岩絵が公園内の複数の洞窟に残されています。
特に有名なのが「ナンバ・ウムグザ洞窟（Nswatugi Cave）」で、狩猟や動物を描いた壁画が鑑賞できます。
ワールド・ビュー（World’s View）とセシル・ローズの墓
絶景が広がる丘の上には、イギリスの植民地政策を推進したセシル・ローズの墓があります。
彼がこの地を「世界で最も美しい場所」と称したことから「ワールド・ビュー」と呼ばれています。
豊かな野生動物
マトボ国立公園は、シロサイやクロサイの保護区としても知られており、運が良ければサイの群れに出会えるかもしれません。
他にもヒョウ、キリン、アンテロープ、バブーンなど、多様な動物が生息しています。
マトボ国立公園のアクティビティ
サファリツアー：車で巡るゲームドライブのほか、徒歩でのサイ観察ツアーも人気。
ハイキング：奇岩を巡りながらのトレッキングは、他の国立公園では味わえない魅力があります。
文化体験：地元のンデベレ族の村を訪問し、伝統的な生活を学ぶことも可能です。
これらのツアーは国立公園で予約が可能です。旅程が決まったら、なるべく早めに予約するようにしましょう。
サイの保護活動
マトボ国立公園では、サイの密猟対策と個体数回復のための保護活動が積極的に行われています。公園内では、レンジャーによる24時間体制の監視が行われ、密猟防止のためのパトロールが強化されています。
また、観光客向けのエコツーリズムを推進することで、保護活動の資金調達にもつなげています。
訪問者はサイ保護プロジェクトに参加し、現地の専門家と共にサイの追跡や観察を体験することも可能です。これにより、保護活動の重要性を学びながら、野生動物と環境保護に貢献することができます。
深刻なサイの密猟問題
マトボ国立公園を含むジンバブエ南部の地域では、サイの密猟が深刻な問題となっています。サイの角は一部のアジア諸国で伝統薬の原料として高値で取引されており、その需要が密猟を助長しています。このため、サイの個体数は減少傾向にあり、特にクロサイは絶滅の危機に瀕しています。
南アフリカ共和国では、2018年に密猟によるサイの犠牲数が769頭と報告され、前年の1,028頭から減少しましたが、依然として高水準です。
ジンバブエでも同様の問題が続いており、密猟対策が急務となっています。
マトボ国立公園では、レンジャーによる24時間体制の監視やパトロールの強化など、密猟防止のための取り組みが行われています。また、観光客向けのエコツーリズムを推進し、保護活動の資金調達や啓発活動にも力を入れています。これらの活動を通じて、サイの個体数回復と生態系の保全を目指しています。
サイの保護は、生物多様性の維持だけでなく、地域の観光資源としての価値を守るためにも重要です。訪問者がエコツーリズムを通じて保護活動を支援することで、サイの未来を守る一助となります。
マトボ国立公園への行き方
マトボ国立公園はジンバブエ南部の都市ブラワヨ（Bulawayo）から約35kmの距離にあります。ブラワヨから車で1時間ほどで到着し、レンタカーやツアーを利用するのが一般的です。
Lapinの旅日記：マトボ国立公園編
ほんの20mほどの至近距離でサイに出会えました。
マトブ国立公園の観光まとめ
マトボ国立公園は、壮大な自然と人類の歴史が融合した貴重な場所です。バランシング・ロックの奇岩群や古代の壁画、そして豊かな野生動物との出会いを楽しむことができます。
さらに、シロサイ保護活動にも力を入れており、訪問者がエコツーリズムを通じてその活動を支援できる点も魅力です。ジンバブエを訪れるなら、ぜひ足を運んでみてください！
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