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トルクメニスタン「地獄の門」観光と閉鎖について解説!2回行って感じた体験談も
目次
Toggleトルクメニスタンの広大なカラクム砂漠には、世界でも珍しい人的事故と自然が重なっり作り出した「地獄の門」が存在します。
50年以上燃え続けるこの巨大なクレーターは、まるで地球の奥底から炎が噴き出しているかのような壮観な景色を生み出し、訪れる人々を魅了し続けてきました。ところがこの地獄の門に、最近少し変化が起きているようです。
この記事では、地獄の門の現在の説明と、2018年と2024年に訪問したときの体験を元に、観光について紹介していきます。
地獄の門の場所
地獄の門とは
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地獄の門(Gate of Hell)は、中央アジアの国トルクメニスタンに位置するダルヴァザ(Darvaza)という小さな村の近くにある天然ガス火口です。
この燃え続けるクレーターは、1971年にソビエト連邦の地質学者によるガス採掘中に発生した事故が原因で形成されました。以来、このクレーターは50年以上にわたり燃え続け、その幻想的な光景から「地獄の門」と呼ばれるようになりました。
クレーターは直径約70メートル、深さ約20メートルで、夜になると炎の明かりが周囲の砂漠を照らし、まるで異世界の風景を思わせます。
冒険好きの旅行者にとっては、トルクメニスタン観光のハイライトとなっています。
地獄の門が封鎖?その理由と真相
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2022年、トルクメニスタン政府は環境への影響や天然資源の無駄遣いを理由に地獄の門を封鎖する計画を発表しました。しかし、現在でも火口は観光地として訪れることができ、その後、計画の具体的な進捗状況については明確な情報はありませんでした。
ところが、2024年10月に、再度「地獄の門」に供給されるガスを採取する計画が発表されました。トルクメニスタンでは、温室効果ガスの排出を減らす取り組みを強化しており、この計画が実現すれば今度こそ「地獄の門」が閉じられる可能性もあるとのことです。
とはいえ、トルクメニスタンは観光産業が未発達な国であり、地獄の門は国内外からの数少ない観光収入源の一つです。そのため、この名所を完全に閉鎖することは難しいという声もあります。
また、一部の専門家は、封鎖が経済的・技術的な課題によって今回も難航するとみているようです。温暖化対策か観光収入か、悩ましい判断を迫られています。
地獄の門へ早く行くことをすすめる理由
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温暖化対策のために、閉じられるかもしれない、ということとは別で、もう1つ早めに行ったほうがいい理由があります。それは地獄の門の観光地化。
もちろんこれまでも地獄の門はその見た目のインパクトやトルクメニスタンという国の神秘性が際立ち、多くの旅行者の憧れの目的地のひとつでした。
その名前が知られ始めた頃はまだ情報が少なく、たどり着くのに一苦労で、だからこそ冒険心や期待も刺激されていたと思います。私が最初に行った2018年の時点では、たどり着いた達成感とこの風景に心から感動したことを今でも覚えています。
2024年に、事情があって思いがけず2度目の訪問を果たしました。ですが、地獄の門のまわりにはぐるりと柵がたち、近くにはキャンプサイトも整備されていました。
訪れる人が多くなれば、いろいろな人がもっと安全に来れるように、と整備を始めるのは当たり前のことかもしれませんが、秘境的な存在だった地獄の門が、ただの有名な観光地となっていくのが少し寂しく感じます。
2024年の訪問では便利さ、快適さは上がっていましたが、冒険のワクワク感、達成感、特別感はぐんと下がっていました。
残すのか、閉ざされるのか、今はまだ地獄の門の行く先がわかりませんが、閉ざされる前に、そしてさらにリゾート化する前にも、早めに行くことをおすすめします。
地獄の門行き方
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地獄の門は、首都アシガバート(Ashgabat)から北へ約260キロメートル離れたカラクム砂漠の中にあります。以下は一般的な行き方の手順です。
アシガバートから地獄の門(ダルヴァザ)への行き方
車をチャーターするのが最も簡単な方法です。トルクメニスタンに行く旅行者のほとんどは地獄の門へ行く人たちなので、宿泊施設や、同じ旅行者と声をかけあえばすぐに同情するメンバーを探せます。
バスやマルシュルートカ(ミニバス)を利用することも可能ですが、途中でダルヴァザに停車するか事前に確認が必要です。停車しないバスでも、事前に言っておけば停めてくれるので、まずは運転手と話しておくことが大切です。
ウズベキスタン国境から地獄の門(ダルヴァザ)への行き方
バックパッカーの方たちはウズベキスタンでビザを取って、陸路で入ってくる方も多いと思います。私も2018年はそうでした。
その場合、国境超えてすぐにアシガバートに行くシェアタクシーやらマルシュルートカの人たちが客引きしているので見つけるのは簡単です。ダルヴァサでおろしてもらうように言えば、連れて行ってくれます。
ダルヴァザから地獄の門へ
ダルヴァサから火口までは約7キロメートルの距離があり、徒歩または四輪駆動車が必要です。私は歩きましたが、普通に歩いて2時間ほど、高低差はそれほど激しくなく、無理なく歩けました。ただし、私は出会いませんでしたが、サソリがいるらしいので注意です。
ツアーの利用
自力で行く場合、帰りはダルヴァサの道で乗せてくれるバスか車を止めなくてはならず、少ししんどいです。
また、近くに水のクレーターもあるのですが自力で移動は大変なので、いろいろ見たい、安全第一、という方はアシガバート発着の現地ツアーに参加するのが確実です。
地獄門のツアーはこちら。
その他、トルクメニスタンのツアーは以下でチェックできます。
Lapinの体験記:地獄の門編
Turkmenistan ~中央アジアの北朝鮮 トルクメニスタンの地獄の門~
一党独裁政治の時代が長く、中央アジアの北朝鮮と呼ばれ、ビザの取りにくさからも閉塞的なイメージのあったトルクメニスタン。 どんな国かと恐れていたものの、実際に行ってみると人々はとても親切でフレンドリー。
語ることの多いトルクメニスタンですが、まずは地獄の門のレポ。
※これは2018年の訪問時に書いたもの。まさか2024年にもまた行くことになるとは思っても見なかったけど。
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ウズベキスタンの国境から乗せてもらったマルシュルートカを降りて、ダルヴァサという町に到着。バックパッカーがいくのは決まってここ、っていう人気の簡易宿泊所前でおろしてもらったけど、そこの店主の態度が気に入らず、出てしまった。
おいおい、早速なにやってる私!こんな他になにもないようなところで・・・と反省しながらも戻る気にならず、200m先のレストランのようなところ(上の写真)に助けを求めて、仮眠場所、荷物預かりをお願いしてOKもらった。良かった。
お昼ご飯を食べて少し仮眠します。まずは地獄の門まで歩くための体力作り。
おやすみなさい。
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少し休んで荷物を預け、軽食とカメラとお水だけ持って砂漠をひたすら歩き、ガスクレーター、地獄の門を目指します。
砂漠にはサソリやヘビが出るというので、万が一に備え、木の枝をもって戦闘準備完了。冒険前のわくわくが止まらない~。待ってろ地獄の門!
砂漠の景色は見ててあきない。途中 ラクダに追いかけられたものの、運よくヘビにもサソリにも遭遇せず2時間ちょっとでクレーターに到着。
思ったより早く着いた。昔エチオピアのダナキルまで歩いた時のことを思えば全然楽勝。
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そして目の前に現れたクレーターは・・・
「おお!大きな野焼き!(笑)」 という印象・・・
とはいえ、地下から天然のガスが沸き上がっている自然現象や、これだけ大きな陥落が起こったことを考えると自然の生み出す力すごい。
風が吹くと熱風がすごくて大迫力。 クレーターをのぞき込みながら、今立っている場所が陥落してしまわないか少し不安。砂漠なのにさらさら~って流れ込んでいかないのが不思議。
この日、私はクレーターのそばで野宿予定。砂漠の温度差は例外なく激しく、日が沈むにつれ寒くなっていく。このまま半袖の上にウルトラライトダウン一枚で夜をしのげるのか?と不安になってぶるぶるしていたら、日本人2人を連れてきた現地の旅行会社の人が声をかけてくれ、テントと寝袋が1セット余っているのでこれを使いなさいと無料で貸してくれた! そして、どうせ余るからと、夜ごはんのBBQや朝ごはんまで分けてくれた!
めちゃくちゃ感謝!! トルクメニスタンの人、優しい! おかげでサソリの番をする必要もなく安眠。
っていうか私、なめてたね。散歩気分で行くとこじゃなかったわ。本当に助かった・・
この旅行会社の名前聞いてなかったことを大後悔。バカバカ私。
翌朝も村まで車に乗って行ってもいいよと言ってくれたのですが、さすがにそれはツアー料金を払ってきている人たちに申し訳なく、丁重にお断りして自分の足で帰途。 帰り道は小さな動物たちがもぐらたたきのようにぴょこぴょこ、ぴょこぴょこ現れておもしろい~。元気に歩けって言ってくれてたのかな。おかげで歩くの楽しかった。
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絶景ランキングの類にいつもランクインしている地獄の門。
いつまで燃え続けるのかもわからないし、政府によって閉鎖されるかもしれないと噂もあり、旅人の行きたいという欲望を刺激される場所のひとつ。ですが、私は絶景に感動するというよりも、自然の持つパワー、エネルギーを感じて感嘆する場所でした。
そして地獄の門それ自体よりも、たどり着くまでの行程が楽しいと思う場所でした。
地獄の門観光で準備するもの
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ツアーで行く場合は、重要なものはツアー会社が用意してくれると思いますが、個人で行く場合やあったらいいなをご紹介します。
飲料水と軽食:砂漠地帯では水分補給が欠かせません。重くても多めの準備を!
防寒着:夜間は気温が急激に下がるため、暖かい服装が必要です。
歩きやすい靴:砂地や岩場を歩くことが多いため、丈夫な靴を用意しましょう。
ライトや懐中電灯:暗闇の中での移動には必須です。
日焼け止めと帽子:日中は強い日差しを防ぐために必要です。
携帯電話の充電器やモバイルバッテリー:GPSやカメラを使うので、電池の消耗が早いです。
マスク:火口付近では有毒ガスが漂う可能性があるため、予防策として用意する人もいます。
地獄の門周辺の観光
地獄の門の近くには、ほかにも水のクレーターと泥のクレーターがあります。
個人では移動が大変ですが、ツアーには組み込まれている場合が多いようです。
水のクレーター
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地獄の門から24km南下したところには、水を湛えた直径50mほどの水のクレーターも存在します。
このクレーターは、かつてのガス採掘の際にできたもので、地下水が溜まり湖のようになっています。地獄の門とは対照的に、こちらは静寂に包まれた神秘的な雰囲気です。水はやや青みがかかり、空を映し出す鏡のような美しさがあります。
訪れる観光客は少ないものの、砂漠の中で突如現れるこの水のクレーターは、予想外の美しさに驚かされるでしょう。周囲には生物の姿も見られ、地獄の門とはまた違った自然の神秘を感じることができます。
泥のクレーター
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地獄の門から11㎞南下した先には、直径70mほどの泥のクレーターもあります。深さ20mほどの底にある小さな泥湖では、漏れだすガスの影響で絶えず泡立っており、沸騰しているように見えるのが特徴です。
このクレーターは科学者にとっても興味深い研究対象であり、トルクメニスタンの特異な地質環境を示す貴重な場所です。訪れる際は、足元に注意しながら独特の自然現象をじっくり観察してみましょう。
安全に過ごすための注意
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地獄の門を訪れる際の注意事項を以下にまとめます。
安全距離を保つ:火口の縁は崩れやすいため、十分な距離を保つことが重要です。
ガスの危険:火口付近では有毒ガスが発生する可能性があるため、長時間の滞在は避けましょう。
現地ガイドの利用:初めて訪れる場合や砂漠地帯の経験が少ない場合は、現地のガイドを利用することをお勧めします。
環境保護:ゴミを持ち帰り、自然環境を保護する意識を持ちましょう。
地獄の門観光のまとめ
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インパクトのある景色で多くの人々を魅了する地獄の門。砂漠の静寂と火口の炎が織りなす非日常的な体験は訪れる価値があります。
ですが、その姿は刻刻と変化を始め、環境的な問題で封鎖も検討されています。ありのまま姿を目に焼き付けたいならば、早めに訪問することをおすすめします。
訪問時には、適切な準備を整え、安全に注意しながら楽しんでください。地獄の門は、まさに地球上の”異世界”を体感できる特別な場所です。
![オマーンの観光地Wadi Shab](https://tabilapin.com/wp-content/uploads/2025/01/oman029-75x75.webp)
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